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この闘いは、宿命なのか―――。犬たちの楽園、二子峠に再び襲いかかった怨敵〈赤カブト〉の血!!犬社会全体を揺るがす未曾有の危機を前に、銀・ウィード・そしてオリオン達兄弟は……!?野犬 VS 巨熊、空前絶後のスケールで展開するシリーズ金字塔!!「銀牙」の歴史が今、ここに極まる!!

銀牙~THE LAST WARS~

| 日本文芸社(出版)

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Ebook販売元 : コミックシーモア

銀牙~THE LAST WARS~のレビューが0 件あります

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5件のネット上の評価があります

  • 20

    sakuhindb

    半ば擬人化された犬を主人公として良くも悪くも独特の世界観を形成してきた銀牙シリーズもついに最終章。本作品では最初の敵であった赤カブトの息子モンスーンが現れ配下の熊たちとともに復讐と二子峠奪還のため攻め込んできました。全く予想外の熊の逆襲であったため、銀(既に15歳の老犬である)たち奥羽軍は絶体絶命の窮地に追い込まれています(銀はモンスーンに敗れて行方不明、二代目主人公だったWEEDは瀕死の重傷)。正直、赤カブト軍団が壊滅してからはどんな敵も迫力不足の感があり、久しぶりに熊が敵(ハイブリッド除く)というのは素直にうれしいものがあります。 ただ、本作品の物語は私にとってはかなりショッキングなものでした。モンスーンは銀たちに凄まじい憎悪を抱いていますが、それは単に父親を殺されたからではなく、自分の母親や兄弟姉妹を奥羽軍に虐殺されたためです。第一作目の赤カブト編と八犬士編との間にそんなおぞましいことが行われていたとは、後付とはいえ高橋よしひろ氏も随分と思い切ったことをしたものです。これまでは少なくとも銀たち奥羽軍が原則的に正義、善玉であるのが前提でした。しかし、本作品において過去に奥羽軍がやったことは完璧に非道というほかなく、モンスーンが銀たちを憎むのも当たり前です(モンスーンに感情移入して読む方も少なくないだろう)。 それにしても気になるのは銀がこの事実を知っていたのか否かです。ジョンたちがまだ子どもだった銀に知らせず勝手にやったとすれば、その後銀はそのことを知ったのかいまだ知らないままなのか(知らないままとすれば少々間抜けすぎるが)。それとも銀も承知の上で殺戮が行われたのか。どの展開であれ銀というキャラクターのイメージが大きく変わる可能性(または危険性)があります。第一作目において銀は正義感あふれる少年であり、赤カブトの子どもを惨殺したジョン(こいつはちっとも改心していなかったらしい)に対して怒りを爆発させていました。銀は優しさや正義感を忘れてしまったのか?今後大きなポイントになると思います。 いずれにせよ本作品は今までとはかなり毛色の異なる作品になるでしょう。実際、モンスーンは直接の敵(ほぼ全員が死者となっており、存命なのは銀、クロス、赤目、黒虎くらいである)以外は見逃してもよいと考えているらしいし、両陣営の間に立つキャラクターであるボブ(熊語が理解できる犬、モンスーンに仕えているが犬たちの命をできる限り救おうとしている)の登場など、単純ワンパターンな話にはならない感じがします。ただ、少なくとも銀たち奥羽軍が過去の非道とどう向き合うかが内容的には最も重要でしょう。ここをおろそかにしてはいけません。もしも銀たちが過去の行いに何の後悔も反省もなくただモンスーンたちを討ち滅ぼすという展開ならば最悪です(それではこの作品は「犬のやることは何でも正しい」という馬鹿げた発想に基づいているか、はたまた「敵対する可能性があるのならば全て皆殺しにするのが正しい」という邪悪な危険思想によるものかどちらかになろう。)。最低限、今まで敵対していた熊との間に何とか共存の道を見出してほしいものです(生態学的見地からは滅ぶべきは野犬の方なのですが)。 今後のストーリー展開次第では良作になる可能性はあります。ただ、個人的には奥羽軍が非道をなしていたという展開は見たくなかった。もう第一作目を素直に読み返せないですから。 (2017年5月17日追記) 正直、不安材料の方が増しつつあります。現在、モンスーン率いる熊に対して、野犬・飼い犬・人間の連合軍で戦っているという状況であり、当然、鉄砲を持った人間がいる後者が圧倒的に優勢になっています。熊との平和的共存を望んでいるのはシリウスくらいのものであり、しかも彼の描かれ方はあまり好意的なものではありません。現状では「犬が正義。熊が悪」という単細胞な発想で物語が結末へ動いてしまうのではないかという懸念が拭えません。それにしても人間がほぼ無条件で犬側に肩入れするのは理解に苦しむところです。モンスーンたちは赤カブトとは異なり人食い熊ではなかったのですから(それどころか極度に人間を恐れ、飼い犬にすら手を出せない)。さて、これからどうなるのやら。銀が戻ってきて和平を目指したり、熊側にも和平派が登場すればまた変わるのでしょうが。 (2018年12月7日追記) 最終話を読みました。結論から言えば不安的中です。そもそも、終わり方が尻切れトンボで余韻らしい余韻がなく、まるで打ち切られたかのような結末でした(単行本化された際に描き下ろしのエピローグが追加されるかもしれないが)。 内容においてもひどすぎる。結局、奥羽軍がモンスーンを血祭りにあげ、彼は致命傷を負って海に消えました。唯一、熊との共存を望み、モンスーンとの間に命がけで信頼関係を築いたシリウスも死亡(かなり唐突に死んだ)。しかも、瀕死の状態でなお戦いを止めようとした彼が最後に見たものは、仲間たちが復讐心に駆られてモンスーンに襲い掛かっていく姿・・・。あまりにも救いがなさすぎます。それに銀をはじめとする奥羽軍の多くは結局、過去の非道と向き合うことがなかった。もう二度と正義を語ることはできないでしょう。 なるほど、モンスーンのやってきたことを考えれば、彼を生存させることは難しかったと言えます。しかし、同じ死亡という末路にするにしても、例えば奥羽軍と和解して二子峠から去っていく途中で人間に射殺されるという結末にすることもできたはずです。何で犬が熊を倒すという過去作の焼き直しのような結末にしてしまったのか。 本作品は結局詰め込んだ要素をうまく処理できなかったというほかありません。最初に奥羽軍の正義を砕いてしまった以上、作者には単純な勧善懲悪を超えた深い物語を作る意思があるものと思っていましたが、見込み違いだったようです。この作品の不出来は弁護のしようがない。評価は最も厳しいものとします(評価「最悪」)。 そういえば、赤カブトの血を引く子熊(チビ)が一匹だけ生き残っていましたが、この子の行く末も心配ですね。もう彼を助けたシリウスはいない。チビが冬眠から覚めて出てきたときに、他の犬たちはこの子をどうするつもりなのか。またしても赤カブトの血筋は皆殺しという発想で動いて、新たなモンスーンを誕生させたりしたらもはやブラックジョークですが。 【2018年12月7日評価を確定】

  • 100

    cmoa

    罪を犯した人たちの人格を。
    罪人を殺せば裁けるという考えや感情。

    高橋よしひろ先生はシリウスやオリオンをはじめ、
    奥羽軍の犬たちに。
    私たち人間へとても大切なメッセージを託してくれた。
    僕は高橋先生と銀牙ファンの皆さんを信じたいです。

  • 80

    ebj

    初っ端から奥羽軍大虐殺がはじまって掴みはバッチリ。本当、高橋先生はレギュラーキャラを容赦なく殺す時はすげー乗ってる感じがします。今回の敵モンスーンの境遇的には同情しますが、まぁ元々このシリーズは「...

  • 100

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 熱き男たちの出会いの物語だと思っています。全作品見ています。中でも個人的にはジョンが好きです。まっすぐな男の生き様たまりません。 続きを読む▼

  • 100

    cmoa

    犬の気持ち!
    流れ星銀から読んでますがこの話は面白い!
    いぬも必死に戦ってるところが素晴らしい!

ネット上のイメージ

教師
熱い
優しい
姉妹
独特

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