忍者として修行をしていた伊賀野影丸・通称カバ丸は、祖父・才蔵の死後、人里離れた山奥でろくな食事もせずに暮らしていた。そこに祖父の若かりし頃の恋人・大久保蘭が出現! “きちんとした食事”に釣られたカバ丸は、大久保蘭が院長を務める名門・金玉学院に入学することに…。そこでカバ丸は、夢にまで見た美しきお弁当と、院長の孫娘・大久保麻衣に出会う。
伊賀野カバ丸のレビューが0 件あります
レビューを投稿する6件のネット上の評価があります
-
60
sakuhindb
79〜81年に週刊別冊マーガレットに連載された亜月裕先生のラブコメ漫画。東京のとある名門高等学校`金玉学院'を経営する院長`大久保蘭'は、ある日若き日の初恋の人である忍者`伊賀野才蔵'からの手紙を受け、才蔵への思慕を抱きつつ故郷の山奥へ赴くが、そこで才蔵がすでに亡くなっていることを知りショックを受ける。しかしそこには若き頃の才蔵そっくりの孫“伊賀野影丸ことカバ丸"がいた。身寄りのないカバ丸は、蘭が受け取った才蔵からの紹介で都会に行き、蘭の家に世話になることに。だが山奥で来る日も来る日も忍者修業に明け暮れていたカバ丸にとって都会と学園は未知の世界だった。その上、蘭の孫娘の“大久保麻衣"に一目惚れし、転入した金玉学院内でカバ丸を中心に旋風が吹き荒れ、学院の影の支配者`目白沈寝'を初めとした生徒達や、金玉学院のライバル校`王玉学園'をも巻き込んでいく。本作品はそれまで随所に作品を掲載していた亜月先生が、それまでの少女漫画の殻を破った破天荒な男子を主人公にした型破りな作品として描いたもので、当時の少女漫画の常識を破った異色作品となっています。絵柄は少女漫画風でありながら、その内容は主役の男子“伊賀野影丸ことカバ丸"が野性味溢れる行動で学園や世間で騒動を起こしていくという、熱血少年漫画やアニメにありがちな常識外れの展開になっています。主人公の“伊賀野影丸ことカバ丸"は山奥で忍術と野球の修業を受けた忍者の野生児。年齢は16歳。いつもマイペースでかつ、単純で気まぐれな性格だが、困っている人を放っておけずに助ける心優しい所もある。語尾の「だ」を「でい」読みする口調が特徴。人間離れした大食漢で、料理は好き嫌い無く何でも大量に食べるが、特に大好物は焼きそばとエビフライ。外来語や現代風の単語は必ず間違えて覚えている等勉強は全く出来ないが、才蔵から教わった漢文だけは読める。蘭に連れられ、`金玉学院一年紅組'に転入する。才蔵に厳しく鍛え上げられたこともあって、今でも恐怖心を抱いているが、鍛えられた忍者の実力は物凄く、200m以上もあるような超高層ビルから苦も無く飛び下りて着地したり、または垂直に駆け上がったり、時速100km以上で飛ばす車にすら追いつくほどの強靱な脚力に加え、国体とマラソンの掛け持ちでも衰えない驚異的なスタミナも誇る。小さい頃に甘えていた母を早いうちに亡くしたことも合って、女性には惚れっぽくもあり、大久保麻衣や幼なじみの未緒や自殺しようとした女子大生を慕って追いかけたりもした。ヒロインの“大久保麻衣"は大久保蘭院長の孫娘で金玉学院一年生。カバ丸と同い年で、カバ丸に一目惚れされてしまい、当初は下品で粗野な大食いのカバ丸を嫌っていたが、「伊賀野カバ丸体力づくりの会」の合宿で遭難した所を助けられて以来徐々に惹かれ始め、自らカバ丸への支援と応援を買って出たりする。`目白沈寝'は金玉学院二年生で、普段は知的で物静かなことで全校女子に大人気の美少年だが、裏の顔は金玉学院を影で支配する`関東学生諸星連盟'の総長である。金玉学院の一般生徒には病弱だと思われているが、実際には運動能力が極めて高く、裏の活動の際には鞭を主な武器とする。カバ丸の能力に目を付け、自らの野望達成のための忍者として利用することを思いつく。実家の目白財閥は、金玉とも縁が深い大財閥。`野々草かおる'は金玉学院二年生の生徒会長。才色兼備で、男女問わず金玉全校の憧れの女生徒だが、他人に見られていないところではかなり蓮っ葉な性格が出がちになる。カバ丸もその色香で惑わそうとするが通じず、逆に名字を読み違えたカバ丸から「野グソかおる」と呼ばれて以来カバ丸のペースに振り回されっぱなしだが、カバ丸と共に王玉内部に潜入するスパイ活動も行う。沈寝に密かに想いを寄せている。`霧野疾風'はカバ丸より二つ上の年齢で、カバ丸の兄貴的存在。やや斜に構えた皮肉屋。忍者としての実力はカバ丸と同等かそれ以上の所があり、カバ丸も疾風の気配だけはなかなか察知できない。王玉学園の為にカバ丸と争う。金玉学院院長`大久保蘭'は普段は気品高い老婦人だが、王玉学園や好を相手にする時は「王玉なんて屁のカッパ!」「スーばばあ!」等と地が出ることが度々ある。初恋の人`才蔵'の若い頃に瓜二つのカバ丸を引き取り、彼のことを溺愛している。カバ丸の祖父`伊賀野才蔵'は若い頃はカバ丸と瓜二つの姿で、素顔を隠し、動く仏像に成り済ましたりして、カバ丸と疾風を「未熟者!」と連呼しながら厳しく鍛え上げた。その忍術の腕前は未だに衰えず、カバ丸や疾風の追跡を軽くかわしたり、幻影術まで駆使したりする。既に死んだと思われていたが生きていた。`松野好'はカバ丸が行く焼きそば屋「まんぷく堂」の女主人の老婆で`スーばーちゃん'とカバ丸から慕われている。蘭と同じくカバ丸を溺愛し、深夜でも焼きそばをつくってやるが、蘭とは犬猿の仲で会う度に喧嘩している。年齢と容姿に不似合いな恰好をしては周囲に嫌悪感と嘔吐感を撒き散らすこともある。`前島秀'は王玉学園生徒会長兼影の支配者。しかし運動能力やカリスマ性では沈寝に劣る。麻衣に一目惚れしたことで、カバ丸の怒りに触れてやられる他、好とデートさせられる羽目にもなる。前島コンツェルンの御曹司で、実家は王玉と縁が深い。`豪遊宴'は王玉学園の影の支配者で、前島を従えている。山から下りてきた疾風を保護したことで疾風に忠誠を誓わせ、疾風を使い様々な策略を巡らせる。`豪遊階'は宴の父親で王玉学園園長。宴の策略に神経をすり減らしながら、動向を見守る。他にも金玉学院OBの`目白要'とその弟`二葉'・金玉学院柔道部主将兼番長`白川'・金玉学院野球部主将`遠野塁'・金玉学院剣道部主将`柳'・麻衣の同級生の`すみれ'・カバ丸のクラスメートの`堀田'・`大木'等も登場します。ストーリーは忍者として修行をしていた“伊賀野影丸ことカバ丸"は、祖父`才蔵'の死後、人里離れた山奥で禄な食事もせずに暮らしていたが、そこに`才蔵'の若かりし頃の恋人`大久保蘭'が出現し、きちんとした食事に釣られたカバ丸は、蘭が院長を務める名門`金玉学院'に入学することに、そこでカバ丸は野性味溢れた行動でいろんな騒動を引き起こしていくというもので、絵柄は少女漫画ですが、内容は破天荒で常識を超えたドタバタギャグドラマとなっています。カバ丸の超人然とした食欲と運動神経に周りの人々は驚嘆を隠せなく、その勢い宛らに金玉学院のみならずライバルの王玉学園をも飲み込んでいくという、70年代の番長漫画の趣向を織り交ぜたような展開になっています。主役のカバ丸が大食らい・野蛮・不潔の三拍子揃ったとんでもないキャラとして描かれていて、とても少女漫画でやってるとは思えないものですが、そこが本作品の魅力なんでしょうか。ただやはり少女漫画である為、主役のカバ丸とヒロインの麻衣とのラブ展開も絡めていますが。本作品は破天荒な主人公がドタバタを起こす学園コメディーものとしてはそれなりによくできていましたが、他の熱血ものの漫画やアニメに比べるとあまりパワフルでなかった感がありますし、それも少女漫画でだから仕方ないかもしれませんが。ですが学園ギャグコメディー漫画としてはそれなりに面白かったので、評価は【良い】。本作品は83年に映画化されて、その後アニメ化されます。後に続編『伊賀野こカバ丸』がYOUにて不定期に発表されており、他にスピンオフとして『霧野疾風伝』が祥伝社の季刊ロマxプリに掲載されました。原作ではカバ丸は麻衣や金玉学院と別れて山に帰ったそうですが、その後は2015年に月刊誌YOUで続編となる『伊賀野カバ丸★そりから』で連載されます。
-
80
sakuhindb
「面白い!」の一言。テレビ版ほどカバ丸がぶたれるシーンはないし、カバ丸の破天荒さが良く出ているし、静音や疾風との関係も面白い感じで描かれていました。テレビではキンタ・・・もとい、金玉学園の副学長だったスーばあさんが満腹堂の焼きそばを焼いていたシーンがとても良かったです。テレビ版と同様、蘭おばあさんと仲が悪く、あの上品な蘭おばあさんがスーばあさんと低俗な言い争いをしているシーンが笑えました。カバ丸の恋敵(とゆーには小者過ぎるが)の前島のトラウマになってしまうのも強烈でした。いて欲しいようで、いて欲しくないばあさまです。でも、ミキばあさんは出たっけか?アニメ版よりもノグ・・・もとい、野乃草かおるがカバ丸としょーもないコンビを組んでいたり、カバ丸の祖父、才蔵もちゃんと出てくるのが良かったです。特に後半はアニメよりもシリアスな内容でした。この後、様々な外伝シリーズが発売され、主人公が少女漫画だけにめっちゃ美形でも、思い切り顔を崩してしまうハシリはこの作品が最初だったと思います。もっとも当時の少女漫画でよくこんな少年漫画顔負けの下品なものが登場する作品を描けたと思うのだけど・・・・・・。野球に忍法を応用し、ON時代の陰の立て役者が才蔵じいさんという無茶苦茶さと、超高層ビルから飛び降りても全然ビクともしないカバ丸に「う〜む・・・・・・。」と思ってしまうのですが、元がギャグ漫画だけに気にしないで見る事も出来ました。このノリは『昭和アホ草紙 あかぬけ一番!』にも受け継がれましたが、あのギャグの原点はこの作品にあると言っても良いでしょう。『伊賀野こカバ丸』はカバ丸と麻衣の息子が野乃草先生を困らせながら大活躍する内容でしたが、カバ丸が渋く、格好良くなり過ぎ、あまり昔のノリで見る事が出来なかったのが残念でした。
-
70
manga_review
古い少女漫画(誌掲載のギャグコメディー)ですが、私の笑いのツボにははまりました。天然で純粋で問題児(世間知らず?)なカバ丸だけでなく、園長先生や学園の影の番長など、カバ丸の影響を受けてか元々の本質なのか、変人度を磨いていく様子が面白かったです。
意外にシリアスな展開や過去が出てきたりもしますが、キャラがキャラなので暗くならずに読める作品だと思います。カバ丸の口調「○○でぃっ!」や、キャラクターたちのデフォルメ絵が可愛くて癒されもしました。
先にも述べましたが、別マで連載されていたということになんとなく驚かされました。絵こそ古いものの、キャラも立ってますし細々としたギャグネタは今でも通用するのではと思います。 -
60
manga_review
「カバ丸」って時点で出オチ感漂う漫画なのだが、決してそうでもなく、結構のめり込める。
それにギャグのテンポも悪くないし、キャラの個性付けも出来ている。
だから面白くないわけじゃない…、んだけど、なんか物足りなさを感じる。
ああ、ギャグがあんまり面白くないからか。 -
60
manga_review
男が読んでも楽しめる少女マンガ。
あまりキレイ過ぎない絵とギャグ。キャラクターも魅力的で飽きずに読める。
続編も同じノリでそこそこ面白い。
確か昔、実写映画化もされてたハズ。あわせて見るとまたいいかも。 -
60
manga_review
古い少女漫画けっこうツボなんですよ。
しかもこの漫画が登録されてたという時点で既に面白い。
合 格 ! !
ネット上のイメージ
- 学園
- ギャグ
- 忍者
- 教師
- 野球
イメージの近い作品(ランダム)
-
80 炎の転校生滝沢昇は、転校先の「鳥羽砂高校」に一歩足を踏み入れるなり、地雷で吹っ飛ばされる。目の前には『週番の金沢』と名乗る男が現れ、遅刻したからだといちゃもんをつけてくるが…!? 『嵐を呼ぶ男』の異名をもつ滝沢昇。彼のゆくところ、果てしなき戦いあり! 宿敵・伊吹三郎を相手に戦いの幕が開く!
-
91 繭、纏う 1制服が息する音、聞いたことある?森に隠されるように建つ星宮女学園高等学校。伝統の制服は、まるで生きているように美しい……。初短編集『熱海の宇宙人』で鮮烈な印象を残した新鋭が贈る初連載。
イメージの近い作品(知名度:高)
-
42 地獄甲子園【野球十兵衛見参!】甲子園を目指して張り切る星道(せいどう)高校野球部とその校長。だが、1回戦の相手は、ルール無用の無法地帯・外道高校…。ショックを受けた校長だったが、ボールひとつで次々と不良をぶちのめす男・十兵衛を発見。さらに十兵衛はスーパートルネード投法で、番長を…!? イカした2巻の予告編も収録! まさに外道な第1巻!
-
81 落第忍者乱太郎『朝日小学生新聞』で人気断トツのギャグマンガ、NHKテレビの大ヒットアニメ「忍たま乱太郎」の原作。ときは戦国時代、一流忍者をめざして忍術学園に入学した忍者のたまごたちが巻き起こすドタバタ劇。勉強疲れに効果抜群。
イメージの近い作品(最近)
-
【愉快☆ 痛快☆ 妖怪☆ 学園コメディ!】気弱な新米教師・安倍晴明。ただでさえビビりなのに、そんな彼が赴任したのは、妖怪だらけの学校で…! ヘタレな人間教師と、妖怪な生徒たちの奇妙でにぎやかな日常を描く、妖怪学園コメディ! 授業開始はできるのか!? な第一巻!(C)2015 Mai Tanaka
-
73 柊様は自分を探している。同年代の生徒達から「お疲れ様」挨拶をされる高校生・白馬圭二郎(はくば けいじろう)。彼はある日、美女を見た。それはただ美しく、綺麗なだけの美女ではなかった。なぜなら、足もとには倒れている不良達。それらをよそ目に、涼しい様の彼女は、”柊”(ひいらぎ)と名乗る。圭二郎は彼女に家来指名をされ、家で預かる事に…!?謎の美少女・柊様が可愛く強い!ミステリアス・ボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー!!