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名前も住所も謎につつまれている”ミッドナイト”と呼ばれる男は、もぐりで深夜のタクシードライバーをしていた。お金を稼ぐその理由は、自分の起こした事故のせいで脳死状態にある女友達を、何とか助けるためだった。

ミッドナイト

| 手塚プロダクション(出版)

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Ebook販売元 : コミックシーモア

ミッドナイトのレビューが0 件あります

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6件のネット上の評価があります

  • 80

    sakuhindb

    86〜87年に週刊少年チャンピオンで連載された手塚治虫先生のサスペンス漫画。“三戸真也"は暴走族チームのボスだった頃、少女`マリ'を車に乗せて運転中に事故を起こし、その為にマリは心臓は動いているが脳死という植物人間状態となってしまう。マリの治療費を稼ぐ為に、彼は“ミッドナイト"と呼ばれるタクシードライバーとなって、今日も深夜の街を客を求めて走り続けていく。本作品は1981年から構想されて、1985年の新年号から連載を開始する予定でしたが、前年に手塚先生が急性肝炎で入院した為連載は延期され、その後『ブッキラによろしく!』『ゴブリン公爵』を経て、再度仕切り直されて連載が始まったということです。 主人公の“三戸真也"の名前は、「三戸(ミッド)真也(深夜=ナイト)」からきています。 最初に構想した時は、超能力を持つロボット自動車が活躍するというSF的設定でしたが、外国のテレビドラマに似た設定のものがあった為、タクシードライバーの人情ものに変更されたそうです。主人公“ミッドナイト"の出会う奇妙な客たちの姿を、毎回1話完結形式で描かれています。本作品の主人公“三戸真也ことミッドナイト"は茨城県尻軽村の出身で酒癖の悪い父親`仙吉'への反発から不良化し、父の死と同時に故郷を捨てて上京した。そして暴走族「ダースベーダー」のボスの座に収まっていたが、事故で恋人の`マリ'を植物人間状態にしてしまい、彼女の入院費を払う為に暴走族を解散、深夜タクシーの運転手になった(但しタクシーの運転・営業に必要なライセンスを取得せず営業している「モグリ」である)。営業に使用している自動車は、暴走族時代からの愛車で、マリに一目惚れするまでは「エリカ」という名前までつける程に大切にしており、現在も他人に触らせないようにしている。ミッドナイトの手によって、第5のタイヤが床下から出る等の様々な特殊機能が施されており、ミッドナイトにとっては分身とも呼べる存在。営業ライセンスを取得していない為警察に関わるのを嫌うが、成り行きで警察に協力したこともある。決して悪人ではなく、むしろ自分でも呆れるほどのおせっかい焼き。後に父親の生前の意外な一面を知って蟠りは解け、無縁仏になる寸前だった遺骨を引き取りに行っている。乗客を一目見ただけである程度の素性を見抜いたり、予感が高確率で的中したりする。Pk型という珍しい血液型の持ち主。実はブラジルの富豪`土浦家'が三戸家に預けた養子であり、終盤は`マヒル'の登場と同時に土浦家の遺産相続を巡る陰謀に巻き込まれる。“金太郎"はタクシー運転手たちの行きつけのラーメン屋「ラーメン軒」の店主。ミッドナイトを自分の子供のように可愛がっているが、厄介事を押し付けられることも多い。車に跳ね飛ばされて後ろ足をなくしたイリオモテヤマネコを「トン骨」と名付けて飼っていたことがある。太平洋戦争中にはカタンドウアネス島というフィリピンの小島に駐留しており、現地の娘との間に子を儲けたが、終戦により帰国して離れ離れになる。その子供は父親を捜して来日し、帰国寸前に金太郎と再会したが、金太郎は気づかなかった為、金太郎が実の父親と知らずに帰国してしまっている(別れた後で金太郎がその子供にもらった母親の写真を見て気づいた)。“マリ(ジュン)"はミッドナイトの恋人。暴走族だったミッドナイトの車に同乗した際に衝突事故に遭い、植物人間状態になっている。事故後、長期間に渡り脳波が停止しているが、心臓は動き続けている。長い間意識不明の状態であり脳波も停止している為、医師からは本当は脳死の状態にあり死んでいるのではないかと思われることが多いが、ミッドナイトの「生きてると信じてやまない」という思いから長期に渡って入院し続けている。極稀に脳波が出たことがある。“ブラック・ジャック"は無免許で法外な治療費を請求するが、天才的な腕を誇る外科医。ミッドナイトに頼まれてマリの脳を診察、ミッドナイトの協力もあったもののまだ脳が生きていることを突き止めた。最終話ではミッドナイトの運命が彼の手に委ねられることになる。“リーゼンバーグ教授"はボストン大学の教授で世界的な脳死の研究者。会議の為に来日中、ミッドナイトに会う。かつて日本に留学しており、その時に日本人女性と結婚の約束をしていたが、ふとした勘違いで破綻し、日本人が嫌いになった。ミッドナイトがその女性を探し出してリーゼンバーグに再会させ、誤解が解けた。その礼としてマリの脳を調べ、ブラック・ジャックの診察の結果が正しいことを証明した。本名は`リンゲ'といい、第二次世界大戦中はナチスの医師としてポーランドの強制収容所で生体実験を行ったこともあるが、本来は誠意ある人間。`鵲カエデ'は北海道樹文町の運送会社`カササギ運輸'の前社長の一人娘。ライバル会社・北陽急便の謀略により事故死した前社長を引き継いで社長となり、トラック運転手として働いている。トラックに乗ると「オレ」という一人称を使う等男気になる。トラックを運転中、後ろに続いていたミッドナイトが運転に立腹し、ドライブインに止まっているところで話をつけようとしてミッドナイトと会う。ミッドナイトを北陽急便の手先と勘違いして一方的に敵対心を抱いていたが、北陽急便に殺されそうになり、ミッドナイトに命を救われたことで誤解は解けた。それ以降ミッドナイトに淡い恋心を抱くこととなる。最終話では結婚を前にブラック・ジャックの手に委ねられた後のミッドナイトと再会を果たすが、互いに本人であることには気付かなかった。`土浦マヒル'はミッドナイトの双子の妹。父親が全財産をミッドナイトに相続させるという遺言を残したことから彼を憎み、命を狙う。空手や投げナイフの技能を持つ。ミッドナイトと同様、Pk型の血液型を持つ。ミッドナイトが重傷を負ったときにPk型の血液型がなく、ミッドナイトの死を見届ける為、看護師を装って病院にいたところ、彼女の血液型を知った医師に説得され輸血させられ、彼女にとっては皮肉な事だが、ミッドナイトは一命を取り留める。最終話では運命に翻弄された挙句変わり果てた姿となった兄に対し涙を見せた。「夜はいろいろな顔を持っている。その顔を一つ一つ覗いていく男がいる。その名はミッドナイト」というフレーズで始まる本作品のストーリーは、“三戸真也"はかつて暴走族チームのボスだった頃に少女`マリ'を車に乗せて運転中に事故。それが原因でマリは心臓は動いているものの脳死という状態に。その治療費を稼ぐ為に、彼は“ミッドナイト"と名乗り、夜中に無許可のタクシーを走らせていくというもので、アメリカ映画『タクシードライバー』やアメリカのテレビドラマで探偵さんが主役だが、何故か車を乗り回して夜事件が起きる『サンセット77』等の設定を真似た感じの作品となっていて、いろんな素性を持つ客を乗せていろんな事件や騒動に巻き込まれながら解決したり、その人を救うような事をしていくという展開が良かったです。本作品には悪意や希望も含め人の心が詰まっていて、その奇妙な感覚と感動はまさに手塚ワールドで、ゲストとしてあの“ブラック・ジャック"も登場して、作品の重要的存在となります。本作品は夜の世界を走る無許可のタクシードライバーを主役として、いろんな一面を持った人間の模様を見せたドラマとなっていて非常に見応えがあったし、人間味溢れるストーリーものとしてとても良く描かれていると思いますので、評価は【とても良い】。本作品の設定は後の『タクシードライバーの推理日誌』にも引き継がれた感があり、また人の一面を除くというのは『家政婦はみた』にも繋がっている感がしますね。本作品は最終話も描かれたものの、内容があまりにも衝撃的であるとしてコミックス版の単行本への収録は見送られます。その為登場人物に纏わる伏線が多く張られていながら、何ら纏められることなく打ち切り同然で連載終了する形となります。本作品は『ブラック・ジャック』の外伝的物語(事実上のスピンオフ作品)とも解釈されています。

  • 60

    sakuhindb

    【良い点】ブラックジャックが登場する回。【悪い点】ブラックジャックが登場しない回。【総合評価】この作品、冗談抜きで「ブラックジャックのサイドストーリー」です。手塚治虫氏は「ドン・ドラキュラ」のコミックでの著者近影で「ブラックジャックのエピゴーネンはやりたくない」と、カマシましたが、ドン・ドラキュラからの、チャンピオンでの作品は、周知の通り「コケまくり」です。結局「ブラックジャックのエピゴーネン」をやらざるを得ない、氏にとっては、まさに「屈辱的な作品」です。しかも、ブラックジャックを出した時だけ人気が高いはず。私もリアルタイムで本作品を読みましたが、ブラックジャックが出ない回は「チョーつまらない」でした。多分読者アンケートも、そんな感じでしょ?さらに、この作品「やめどき」を考えてながら、描いています。主人公の日本語の名前なんて「ラストのオチ」を暗示しています。この名前を考えた時点で、何時でもやめられるようにしていたのかな?みなさんもこの作品を読んで、推理してみてください。最後のオチも、ブラックジャックの初期作品にある「不良が清純な女性に恋をして、その女性と医学的?に結ばれる」とゆう、自分自身の作品へのオマージュ(逆パターンだから、マネじゃない)です。結論として、とにかく「ブラックジャックのサイドストーリー」だから、評価は「良い」です。

  • 50

    manga_review

    劣化版ブラックジャックである七色いんこのさらに劣化版と言ったら
    手塚ファンには怒られるのだろうか

    内容は作者自身のリバイバルムーブメントなのでその系統が好きで好きで仕方ない人なら楽しめないことはないだろう

    内容はともかく作画の線が震えすぎていて非常に気にかかる
    後期の作品でもしっかりした線を引いている作品はあるんだが、
    チャンピオン編集部は怒ったほうがいい

  • 80

    manga_review

    タクシードライバー版ブラックジャック。
    とはいえブラックジャックも出てくる。
    後期手塚作品ではマイナーだが、個人的には大好き。
    なんかはかない。ミッドナイトが。
    ブラックジャックほどカッコよくないのが、よけい胸に来る。

  • 100

    sakuhindb

    ブラックジャックのタクシードライバー版。生活に密着している分、ブラックジャックよりも入り込みやすい。手塚治虫の影の名作で、自信をもってお勧めできます。

  • 80

    cmoa

    最終回の作品がないのが残念です
    いいお話なのに、なぜないのでしょうか

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