© 講談社

母が死んだ。遺されたのは、高校生の兄妹・トオルとメグ、そして悲劇の中心は、周囲の猛反対を押し切って1ヵ月前に結婚した若い義父、小学校教師・ケンジ、26歳。共通する思い出を糧に、未来へ向かう急造家族のぎこちないコミュニケーションが始まる。ひぐちアサ、初めての連載作品であり、新感覚ファミリードラマの決定版『家族のそれから』他、高校生の同性愛をあつかい反響を呼んだ読み切り作品『ゆくところ』を収録!

家族のそれから

| 講談社(出版)

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Ebook販売元 : コミックシーモア

家族のそれからのレビューが0 件あります

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39件のネット上の評価があります

  • 60

    sakuhindb

    再生するかと思いつつ、結末は見せても結論は見いだせなかった作品です。最初は、母親と兄妹の家族だった。母親が亡くなり、母親の婚約者が家に来た。物語はここから始まる。この物語の失敗点は、各々が自己主張がありすぎて、一つにまとまりきれない所がある。長丁場ならそれもありだが、あのページ数では、ちょっと無理が出ている。この作家の物語は、そこがダメ。結論を出そうとしているが、いまいち作者自身が物語を整理しきれず、曖昧なまま、結論を出さずに、物語を集結してしまう。本人が物語に対する問題式を明確にし、それに対しての結論とそれを発展させた提示を出さないままでやり過ごしている。惜しいと言えば、惜しい。この作家には無理といえば、無理。作者の力量を越える物語を描き、その上で結論(結末ではない)を読み手に棚上げしている。結局は、問題提起は出来るが、その結論を導き出す事が出来ない。一流には至らない作家の作品。問題提起の手段は間違っていないので、「良い」にしておきます。

  • 50

    manga_review

    自分は「おおきく振りかぶって」「ヤサシイワタシ」を既読なのでひぐち先生の絵にも大分慣れていますが、そうでない方はこの作品の絵は結構きついんじゃないかなと思います。

    表題作の「家族のそれから」は結婚直後に相手に先立たれ、歳の近い息子・娘と「家族」として暮らす事になるという話。
    どこか歪でぎこちない家族関係。何故そうしてまで「家族」で居続けるのか。
    ホームドラマの様な作品でした。悪くないと思います。

    後半の「ゆくところ」はゲイの少年達の話・・?(なのかな)
    こちらはあまり楽しめませんでした。
    同様にホームドラマではあるのですが、こちらは「家族のそれから」と比べると内容もわかりづらく、読んでて暗くなるだけでした。

  • 50

    manga_review

    ひぐちアサの絵はまあお世辞にも巧いとはいえないものの、なんとなく古臭い絵柄が気に入っているので、ライフワーク化しそうなおお振り以外にもまたこういう短くて内容に凝った作品を読んでみたい。

    「家族のそれから」の方はそこまで新鮮味のあるストーリーではないけど、兄妹の子供っぽさと義父の子供っぽさがぶつかったときの微妙な感じが良く、そこそこ面白く読める。

    「ゆくところ」は同性愛がどうとか障害がどうとかより、それを相手に伝えて付き合っていかなきゃいけないときの気まずさというか気恥かしさっつー感じの雰囲気が充満していて、ちょっと居心地の悪いものを感じながら読まなきゃいけなかった。

  • 40

    manga_review

    ひぐちアサ初期作品ですが、まだまだ心理がうそ臭く感じてしまいました。
    家族の中心となった人が亡くなって、本当にあの家族のような状態になるのか、と邪推ながら感じてしまうのです。
    ひどい話ですが、このテーマで村上かつらに書かせてみたいなあと考えてしまいました。
    でも、その漫画の終わったあとどうなったのかは気になりますね。
    エンドはないけど、ハッピーになれるのでしょうか。

    あと、もう一つ載ってるホモをテーマにした漫画は正直すごいもんを見た気がしました。
    まあ、おもしろいんだけどね。

  • 80

    manga_review

    凄く好きな漫画です。
    残された人達の悲しみや決意をちゃんと描いていて、
    登場人物に立体感を感じます。
    セリフも凄く好き。もっと読みたかったな。

    同時収録の「ゆくところ」も好き。
    高校生の時アフタヌーンで読んだことをよく覚えています。
    うまくは説明できないのですが、読んだ後気が楽になった。
    登場人物にシンパシーを感じたせいかもしれない。
    難しいテーマだと思うんですが、読みやすいしちゃんと描ききっていると思う。

  • 50

    manga_review

    母子家庭に婚約者が現れた。
    その後結婚。ただ母親がすぐに亡くなって・・・
    残された血のつながりのない親子の物語。

    そしてもう一篇はゲイのカップル?のお話。

    どちらもうまくまとまっているものの、話が短いせいか、イマイチ共感できない。
    もっと感情がストレートに伝わってくるシーンが欲しかった。


    「大きく振りかぶって」から入ると、他のひぐちアサ作品は結構カルチャーショックを受けるかも。

  • 80

    sakuhindb

    「おお振り」でお馴染みひぐち先生の初コミックで初めて読みましたが、とても面白かったです〜。個人的には「おお振り」より好きです。話は母を亡くし兄妹と一緒に同居する年の若い義父の奇妙で同居生活の始まる、ちょっと残酷で辛くて悲しい話ですね・・・。ひたすら考えさせる作品だと思います。読みきりも面白かった〜。少々B○臭かったけど(笑) 良かったです。

  • 50

    manga_review

    残酷なようだが、同じ題材を柴門ふみが描けば、相当読めたのではないか?
    編集者としては、第二の柴門ふみを育成するつもりだったのかも知れないが、
    この時点では格の違いが如実に出てしまっていて、出がらしの二番煎じを飲まされている感じがした。

  • 60

    ebj

    さすがにちょっと、初期作品集という感じがして、荒っぽすぎて筋になかなか没入出来なかった。また読み返したら、印象変わるかもしれないけれど。この「家族のそれから」から間髪入れずに傑作「ヤサシイワタシ」がス...

  • 20

    ebj

    ファンの方には申し訳ないが、この本についての感想は一言に尽きる。「気持ち悪い」。その理由は以下長文。「家族のそれから」も「ゆくところ」も、キャラクターたちは理性的ではなく、常に感情的であり、何かしらの...

  • 100

    ebj

    妹がかわいい。ほのぼの家族もののようで、兄妹の父親は実は●●だったり、結構重たい世界観。なんにせよ擬似家族物は大好物です。「ゆくところ」は色んな意味ですごい作品。「お前の劣等感、好きだよ」はとてもとて...

  • 100

    ebj

    なんでこんな心理描写なんだろう、と延々考える作品。基本的に家族モノが駄目なので(泣けてしまうという意味)読後しばらくはメソメソしてました。『ゆくところ』がデビュー作っつーのが納得でもありビックリでもあ...

  • 80

    ebj

    良い作品。高校生の姉妹と、1ヶ月前にできたばかりの若すぎる義父を残して去った母親。残された3人が、ギクシャクながらも""家族""をやる、というストーリー。みんなへなちょこで、可愛くて、やさしい人間ばか...

  • 50

    manga_review

    その後の『ヤサシイワタシ』や『おお振り』へと繋がる人間関係の描写、感情描写のセンスを感じますが、なにぶん漫画として「荒い」ですね。

    個人的には『ヤサシイワタシ』へ繋がる助走の為にあった作品という評価。

  • 80

    ebj

    「おおきく振りかぶって」のひぐちアサの、デビュー作を含む単行本。表題作「家族のそれから」では、家族の中心であった母・ハツコが急逝してしまい遺された兄妹と、若い義父とのギクシャクした生活の、彼らが同じ...

  • 80

    ebj

    未レビュー消化。残された者の感情って結局は自分自身で解決するしかないんですが、だれかに話してみないと進まないこともありますよね。家族のそれからはヤサシイワタシにも繋がる話だなーと思っています。 この...

  • 60

    ebj

    妹ちゃんすごくかわいい。お兄ちゃんの考えの暴走っぷりがw笑えるwwでも、高校時代ってこんなんだったかもwお母さんいい女だったんだろうなぁ。死んだあともその人のために何かしたいって、その人のために生き...

  • 100

    ebj

    昔、同僚がカラオケで長渕剛の「コオロギの唄」を歌い出した瞬間に号泣してキレた私です。想像するだに辛い、耐えられない。未婚のまま二人の子どもを産み育て、若い恋人と再婚してすぐに亡くなってしまった「母親...

  • 80

    ebj

    最初に読んだひぐち作品がデビュー作だったので、未だに同じ人が「おお振り」を描いている気がしない。「おお振り」も大好きだけど、「ゆくところ」の方が印象が強いです。というか私の中でひぐちさんはこっちのイ...

  • 80

    ebj

    ひぐち先生の初期の頃の絵、あんなに拙かったのに、家族のそれから→ヤサシイワタシ1・2→おおきく振りかぶってでと見ていくと、ドンドンメキメキ上達していって、すごく目を張りました。ストーリーは変わらず今...

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