この十余年に描かれた膨大な作品群から、もっとも重要な短編を作者自らセレクト。書下ろしの解題では、創作の秘密や自身のルーツがはじめて明かされる。『明日また電話するよ』、『夕方のおともだち』に続く自選集3部作、完結編。完結記念特別企画 山本直樹・父娘インタビュー「娘から父へ、今いちばん聞きたいこと」収録【目次】この町にはあまり行くところがないきさくなあのこ世界最後の日々|出発世界最後の日々|コンビニ世界最後の日々|川世界最後の日々|パーティー世界最後の日々|世界最後の日々なやまないアイスクリーム霧イマジナリ青空ひどいやつらは皆殺しひどいやつらは皆殺し2ひどいやつらは皆殺し2001夜組|NIGHT SHIFT山本直樹・父娘インタビュー「娘から父へ、今いちばん聞きたいこと」
世界最後の日々のレビューが0 件あります
レビューを投稿する7件のネット上の評価があります
-
100
amazon
山本直樹は本当に完成度高いマンガを描くなあ、と思う。絵もうまいし全体の構造も見事である。 「世界最後の日々」は一般的にも受けるだろうと思われる。ノストラダムスの大予言の話だが、物語のまとめ方が良い。 「なやまない」「アイスクリーム」もいい。実験精神溢れてる。 「イマジナリ」は本書では最高の部類かと自分では思う。リアリティのある街角で交合などいかにもファンタジーだが、きわめて卑俗であるにも関わらず気高さがあるという、ボードレール的な作品とも思える。 「ひどいやつらは皆殺し2」などは正直爆笑である。「ひどいやつらは皆殺し2001」など題名からして笑えるが、内容も斬新である。 ここには収録されてないが、「渚のアルバム」「学校」「泳ぐ」なども素晴らしい。「学校」など実にモダニズムっぽい。「渚のアルバム」は作品がぼけてるような情緒をかもしだして本当にいい。
-
80
amazon
有害コミックに指定されようが、採り上げた題材が一般社会倫理に反してようが山本直樹の作品は純文学である。それは「本質的に不愉快で、読者に自己否定・自己超克をうながす」という文芸評論家福田和也氏の純文学の定義において。そしてその不愉快さの底にコロリと、この上なくリリカルな情景が転がっている。冒頭の短編「この町にはあまり行くところがない」のラスト、主人公たちが歩く線路際の、夕暮れの風景を見よ。指先が痛くなるくらいノスタルジアに覆われたアンバーな世界と、その前に佇むしかない私たちがそこにいる。その美しい世界は、あちらの世界や宗教の言う楽園郷のように私たちを魅了する。しかし近いがそこに手の届かない乾きに私たちは肌を重ねることで応えているのかもしれない。繊細な絵柄に騙されると、危険な毒薬のような作品である。
-
100
amazon
自選集3部作の完結編です。この自選集は装丁とタイトルがきっかけで買い始めたのですが、完結編もあいかわらず素敵です。そして何が何でも読んでおきたいのは巻末付録として載っている父娘インタビューでしょう!自選集だからと読まないでいる方にも是非コレは読んでみてほしいと思います!山本直樹さんの作品からのイメージとは別の姿が見えてきてとても興味深いです。そうですよね、山本直樹さんも人の親ですよね(笑)私自身が娘さんと年齢が近いこともあり、特に娘さんの感覚に共感する部分があって変な感覚でした。年をとると、貧乳しか描かなかった作家も巨乳を描くようになる、という説がありますが「きさくなあのこ」はそんなに巨乳じゃないと思います。
-
100
amazon
自選集なので、収録作品はほとんど既読でしたが、巻末付録のインタビューがとても面白かったです。僕が山本直樹(森山塔)を知ったのは高校生の頃で、氏がご結婚されたのもちょうどその頃だったはず。時が流れ、娘さんが生まれ、「家族」というキーワードが氏の作品に織り込まれながら、ワイセツな感じを残したままより純化されていってるようです。これからも気になる漫画家です。
-
60
amazon
最近の作品を見てから買ってみたのですが、悪くは無いのですが、近年の作品に比べると、物足りなさが感じられました。
-
20
amazon
先ず、見辛いです。幼稚な作品でした。内容が良くない残念ながら私には醜い作品でした。妄想は所詮妄想です。
-
20
amazon
すでにKindleで出版されている本の再収録。まだKindleで山本直樹を買ってなければ買い。