『BANANAFISH』、『夜叉YASHA』などの話題作を発表しつづけ、小学館漫画賞を2度受賞したトップランナー吉田秋生が描き、2003年1月に、平山綾、宮崎あおい、成宮寛貴らの出演で映画化された話題作!!鎌倉の県立高校に通う少女たち、少年たちの熱い日々。そして、その彼女たちの揺れ動く青春をキスをめぐるドラマを通じて描く、ラブロマンス。
ラヴァーズ・キスのレビューが0 件あります
レビューを投稿する64件のネット上の評価があります
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60
sakuhindb
昔に読んだんですが、内容をほぼ忘れてしまい、海街ダイアリーで再び扱われていたので読み返してみましたで、昔読んだ感想を思い出しましたとにかく、あざとい三角関係か四角関係か五角関係かわかりませんが、お話をドラマチックする為に主要キャラクターのほとんどに同性愛嗜好を持たせ、そうでは無いキャラクターには幼児や児童時代の性的虐待の過去を背負わせる。あまりにも、キャラクターの背景を盛りすぎです。ここまで盛ってしまうと、人間関係にリアリティをほとんど感じない。こんなにあざとくキャラクター設定を盛らなくても、ちゃんとしたヒューマンドラマが作れる人なのになんでこんなことやってるんだろう?やっぱり、この人も「バナナフィッシュ」の成功に毒されて、売らんかな主義に心を売り渡したんだろうか?と、ここまでが昔読んだ感想なんですが、改めて読み返してみると決して商業主義ではないんでしょうそうでなければ、別作品にもああいいった形で、同一のキャラクターを出してこないでしょうから。むしろ商業主義ではなく、単純に自分が作った作品世界を作者が好きすぎたんでしょう。作家さんなら、ままあることです。それゆえに、コミック2巻分では過剰ともいえる人間模様を詰め込んでいる。もうちょっと、ゆったりとした尺で描けば不自然さは感じなかったのに改めて読むとそんなふうに思える作品でした。それでも、盛りすぎさ、過剰さ、は、やはり欠点だと思いますので評価は「普通」止まりです。
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100
sakuhindb
なんか凄いな。こういう感じの作品は初めて。「BANANA FISH」以降の吉田秋生さんの作品ではこれが一番だと思います。同じ時代を過ごした高校生、男女6人の想いがすんなりと心に伝わってくる作品。こういった6人それぞれの視点から1つの時代を描くという手法は斬新であり、全6話のストーリー、登場人物、場所の絡ませ方が素晴らしい。すっきりとした作画であって、暗くて明るく、明るくて暗い。重くて軽く、軽くて重い作品とも言える。純粋さと美しさがあり、そして怖さがある。少女漫画の古典や一般的に名作と呼ばれるものを数こなしていないとキツいだろうと思われるし、(吉田秋生さんの作品のその多くは)俗ウケして万人に受け入れられる作品では無いと思われる。読んでいない人は覚悟して読まれたし。連載前からストーリーボードがほぼ完全に出来上がっていたと思われる。細かい描写、台詞の積み重ね、時間と場所の設定が完璧に出来ている。脚本が生命線だと思われる少女漫画の中で王道を行っている。そして、少女漫画の域は完全に越えちゃってる。
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100
cmoa
篤姫こと宮崎あおいちゃん、出演の映画の原作です。(主演は平山あやちゃんですが)この作品は映画で先に知りました。映画の各登場人物にスポットをあてたエピソードとエピソードを繋ぐ形で進むストーリー展開がとても印象的で
絶妙なリレー感とでも申しましょうか?
ストーリー構成が、本当に絶妙で
いいなぁと思っていたらば
漫画はやはり本家本元ですから、更に上を行く構成で
これは映画制作者サイドもプレッシャーだったろうなと同情してしまいました。同時に、忠実までいかなくても世界観を壊さず映画化したスタッフは本当に素晴らしいなと思います。
絵の好き嫌いは分かれるであろう
吉田先生のタッチですが
正直な話、私も苦手だったけれど
苦手感が消えないのに
サクサク読ませてくれて
尚且つ、読後…しばらくボゥとなってしまうような、幸福であるようでいて…実は切ないような…
放課後の教室ですることもなしに
夕暮れをただボゥっと眺めているような そんな懐かしい気分に浸らせてくれる一冊です。 -
100
cmoa
【このレビューはネタバレを含みます】 理伽子と藤井くんの、心が通いあってからの「大好きだよ」を伝え合う優しいキス。
「あなたが誰を好きでも、私はあなたが好き」を伝えるキス。
恋人たちの、あるいは恋人にはなれない二人の、色んなキスと恋の話が詰まっています。
傷ついても泣いても、色んなことに絶望しても、人は誰かに恋をするのかな、と読みながら思いました。
吉田先生は傷ついてトラウマを抱えた人物を描くのが繊細で巧みなので読んでいると感情移入して涙がポロッと出てきます。
BANANA FISHのアッシュも、傷ついてボロボロで、だからこそ本当の愛に飢えていて、そういう人特有の美しさを描くのが本当に上手いなぁ、と。
吉田秋生先生の作品にはどれも共通して、『傷ついて再生する』過程が描かれているので好きです。 -
20
cmoa
私は内容が駄目でした。勿論、大変評価の高い方なので、あくまでも私の好みではない、という事ですが。
作者が有名なので目に留まり、立ち読みしてからパック買いしましたが、東京ラブストーリーが駄目だったのをすっかり、忘れていましたね。イラストの爽やかな感じに騙されたと言うか・・・。ドロドロではないけど、重い出来事ばかり。高校生であんな不良ぽい感じや大人びた恋愛してる事もついていけないし。
最後まで読んで何かザラッとしたものが残って、胃が痛くなって嫌な気持が残りました。
金八先生を思い出しましたよ、あと、バブリーな時代に流行ってたドロドロのジェットコースタードラマ(お若い方には分からないかもしれないけど)やっぱり、東京ラブストーリーも、最後、凄いですもんね。
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100
cmoa
約10年ほど前に、映画を見ました。正直その時は、雰囲気に引き込まれはしたものの、よく分かってはいませんでした。
しかし、ふと最近になって思い出し原作が読んでみたくなりこちらで購入して、読んでみました。
なんだろう…切ないってだけじゃなくて…うーん…消化しきれない感情に思わず泣いてしまった。特に高尾と依里子のモノローグに。それぞれが、それぞれの苦しい思いを抱えてる。
10年前には感じなかったものが、感じられてよかったです。(原作と映画の違いもあるかもしれませんが)
もう一度、映画も観てみたくなりました。
少し重い内容も含まれているし、同性愛も含まれているので、好き嫌いは別れるかもですね。
でも、きれいでした。私は好きです(^^) -
100
cmoa
海街diaryの前身にあたる、不朽の名作です。
少女の頃の性的暴行のトラウマ、エディプスコンプレックス、同性愛、それぞれに抱えきれない色んな想いを抱えて、必死でもがく若者達のお話。
傷つきながらも、仲間や恋人や家族の存在に支えられて、少しずつ自分を受け入れ、新しい一歩を踏み出します。
初めて読んだのは高校生のときで、過激な会話や、藤井朋彰の切れんばかりの色気とワルな雰囲気に圧倒させられました。
ラストは心に沁みます。
初夏の湘南の、熱っぽくも爽やかな風が吹き渡るような、清々しい気持ちにさせてくれます。
若いときに、いちどは読んで欲しい作品です。 -
100
cmoa
が、全体を通して感じられる作品。なのに扱っているテーマは重く、例えどんなに辛い現実でも決して目を背けることができない登場人物たち。これは吉田秋生作品に通じるポリシーのようなもので、だからこそ何度も読み返したくなる、時を経ても読まれ続ける名作なのだと思います。
昔単行本を持っていましたが、海街diaryを読んで懐かしい登場人物と同じ鎌倉が舞台ということで、また読みたくなり電子版を購入しました。
この頃の吉田さんの描く人物(特に男性;)の顔が長く身体がゴツいのが気になるのですが…(´・ω・`)読んで損はない名作です! -
80
cmoa
たまたま映画を見ていたので、思わず買いしました後は、(´Д`)(*_*)で、映画の出来の良さを改めて認識しました。
人間をThemeにしていますが、を覆いたくなるような不良ぶり、ドロドロ人間関係止め付けのジエットコースター並の波瀾万丈な展開とかなり強烈です。
吉田先生らしく、海とを上手く使っていてSmoothにSIMPLE に仕上がっていますo(^-^)o
海とお好みの方にオススメです -
80
cmoa
吉田秋生先生の作品。
絵柄完成されてる感じです。いわゆるキラキラな瞳の少女マンガな絵ではないけど綺麗だし大人っぽいです。疲れない。
内容はオムニバスものと言って良いと思います。身近な人間の動く人間関係をうまく切り取ってると思う作品。ストーリーがうまくできているのでかなり続きが気になる感じです。
ただ人間愛的な意味での同性に対する愛情表現も生理的に受け付けない方にはオススメできません。 -
80
cmoa
吉田先生の作品はハードなストーリーのものが多いですが(そっちも大好きです)、これはすっきりと読める良作。
男女6人の恋や友情がそれぞれの視点で丁寧に描かれていて、時系列も共有している話もあるので、別の人物からはこう見えていたのか、とか、この人はこの時こう思ってたんだ、とか、読み進めるうちに新しい発見がありました。
全体的には切なく、でも心が温かくなる物語です。 -
80
cmoa
80年代後半か90年代前半の海の近い高校を舞台に6人の男女のほろ苦い群像劇です。
画はシンプルで話は淡々としていて、何処か影があって…
でも全ての話を何度か読み返すとそれぞれの人物からの視点による違いや謎解きがあって面白いです。
夏の太陽がまぶしくて目をつぶった後を目を開けた後に感じた気だるい孤独感。
夏の夕日がまぶしくて綺麗なんだけど沈んでいく寂しさ。
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100
cmoa
吉田秋生さんの作品はどれも繊細な物語だけど、このラヴァーズ・キスは6人の登場人物の恋愛のかたち、心の動きが細やかに描かれていると思いました。いわゆる少女漫画のラブストーリーじゃなくて、人間の複雑な気持ちが6人の登場人物を通して様々な角度からみられる構成になっているところがにくいです人を好きになるってやっぱりいいなぁって思わせてくれる作品です。
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100
cmoa
何気ない日常の会話や心のやりとりを恋愛なんかを通して、魅力的な青春物語として描いています。
登場人物毎の短編集を読んでいるつもりが、いつの間にか一編の作品を読んでいます。
登場人物達の感情とともに海の音や駅や海岸の景色が見えてくるようです。
この作品はひっそり大事にしたいような、そんな風に大好きな作品です。
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100
cmoa
【このレビューはネタバレを含みます】 少年から青年への成長が若者のもどかしさがが丁寧に描かれててかつてかつての自分を思い出す。
心情の丁寧な描写は読み手をノスタルジックでナイーブだった時代へと引き戻してくれる。良い作品だとおもます
海街にも出ていて彼にも笑えるシーンがあったので
嬉しかったです。 -
100
cmoa
【このレビューはネタバレを含みます】 高尾目線の話のラスト『彼を見つめる彼女のまなざし 彼女を見つめる彼の・・・』のシーンが一番好きです。
高校生の恋愛のお話だけど、各々が抱え、相手を思い遣りながら考えていく気持ちは高校生レベルではない!大人も見習うべきだなぁと。
大好きな作品です。 -
80
cmoa
恋のお話というかんじ。
でもそれぞれの中にある思いが深くて切ないです。
絶対に叶わない恋…報われない思い…つらいんだけど、誰でもこんな思い一度はしたよねと思わせる、そんな作品じゃないかな?(同性に恋しちゃってる率が高いけど)
妹が姉の友達のミキさんに恋するお話が個人的には好きです。 -
100
cmoa
皆いろんな気持ちを抱えて
いろんな経験をして
優しく強くなっていく
当たり前の事だけど
忘れてたなぁ
こんな甘酸っぱさ
高校生の頃にも読んだけど今の方が切なく感じたな
全員に何かの形で幸せになってほしい
そして傷付いた分だけ幸せになれると言ってあげたいな
安い言葉だけど -
100
cmoa
BANANAFISH読了後、吉田先生の短編も読んでみたいと思い購入。それぞれの思惑を抱えた登場人物がオムニバスで視点を変えて出てくる構成が面白いです。また、胸がチクリとする描写も。あと、作者のサービスのコマ(BNANAFISHのアッシュと英二が学食場面にいる)のもよかったです。
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80
cmoa
自分が高校生の頃の、どことなく不安定で切なかった日々を思い出しました。
ドラマチックな展開があるというよりは静かに淡々と過ぎていく日常が描かれています。
人を好きになることや、友達や孤独。
色々経験して大人になっていく。
丁寧に描かれた青春群像という感じです
ネット上のイメージ
- 切ない
- 恋愛
- 教師
- 丁寧
- 懐かしい
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