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友達に恵まれ、ボランティアと勉強に励む幸せな生活を送っていたジェルミの日常は、ある男との出会いで一変する。母・サンドラの婚約者で大金持ちの英国紳士・グレッグ。ジェルミの苦痛に満ちた地獄の日々が始まった

残酷な神が支配する

| 小学館(出版)

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Ebook販売元 : コミックシーモア

残酷な神が支配するのレビューが0 件あります

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101件のネット上の評価があります

  • 100

    cmoa

    ガールフレンドもいる健全なアメリカの少年ジェルミが、壮絶な地獄巡りを経て人生を取り戻すまで。。。サスガ巨匠萩尾センセ とてつもない『愛』のドラマに仕上がってます
    15才の少年を罠にハメる義父の卑劣さと怪物ぶりに、身の毛もよだつ思いで3巻まで読み、母親のあまりの愚かさに目眩を覚え、あまりの辛さにラストを読んでから、全巻読了致しました U+A04巻以降、ジェルミは母親が知っていたコトを知り、更なる地獄へ転がり落ちてしまいます 彼の精神を引き裂き、バラバラにした諸悪の根源は、母親だったワケです
    作中、ジェルミを愛してると告げるイアンに、ジェルミは『愛』が分からない、と答えます。そりゃそうですよ たかだか15才の少年が、最愛の母親から人身御供にされてたコトを知ってしまったのだから、誰も愛せなくなります
    このへん、もーツラい ナボコフ『ロリータ』では、少女は逃げ出して自由を得ますが、ジェルミは殺人という形を選んで、自我が引き裂かれてしまう。彼を愛してるはずのイアンでさえ、どう扱っていいか解らない。。。4巻以降、義父と母親を亡くしてから、そんなジェルミを取り巻く人々もまた、様々な親子問題を秘めていたコトが描かれ、イアンとジェルミのストーリーも苛烈を極めますが、ようやく落としドコロへ2人がたどり着き、精神の崖っぷちで、再生への光を見るラストでした
    歪んだ暴力から始まったストーリーは、死と呪いの森で迷路を巡り、遭難し、崖っぷちに留まるコトで、解決したのでしょうか?
    この苦しみに、救いはあったのでしょうか?
    登場キャラ全てに起こった、事件も苦しみも、愛も救いも、1度起こった事実は取り消しようのない、恐ろしい傷です。しかし、人につけられた傷は、また人と関わるコトで、形を変え、かすかにでも癒されてゆく。
    ジェルミは生き残りました
    親は子供にとって神、子供は神に捧げられた供物。。。作中、何度も語られたモチーフが、胸に突き刺さります。
    願わくは、世界中で今も現実に起こっている、あらゆる暴力が消え、互いを思いやる人間固有の感情『愛』が、世界を満たしますように。
    ジェルミにイアンがいてくれて、本当に良かった。
    イアンもまた、ジェルミと共に愛を学び、愛を見つめて生きて欲しい
    家族間の愛が薄れ、傲慢と無知と無視の罪があふれる現代、人間の原罪にまで切り込む、愛と死と再生の物語でした

  • 100

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 まずタイトルからして他の追随を許さない。

    私個人は
    この先生の真骨頂をSFだと思っていますが、この現代劇の表現方法にも取り入れられて目を見張ります(特にジェルミの心象風景など)

    お語は重く重く、最愛の母に生贄として差し出される少年ジェルミが壊れてゆくさま、
    彼の内面と、それを追う美貌の義兄イアンの情動が中心になりますが
    まさに破壊、崩落、再生の物語。

    その流れを季節や日常風景を交えて
    繊細で叙情的な美しい絵が彩ります。

    本当に、比肩するもの見当たらずと言う感じの画力。
    最近他の大御所先生が絵の劣化で叩かれまくっているのに
    (私も叩いてますが…)
    全くの衰え知らずって何なんですかね。

    その最高峰の筆致で描かれる
    生き生きと活動的なボストンでの生活と
    イギリス郊外の深い森の奥で貴族の館のようなお屋敷に捕らわれる日々、
    時代さえ遡行したかのような対比が凄いです。

    おっとりと少女のように可憐な母親、サンドラのファッションも
    童話の世界のよう。
    その彼女が保身と欲望の為に息子を裏切るのは余計に恐ろしさを際立たせます。

    これほど重厚なお話なので登場人物も多いのですが
    (キャラという名詞が似合わない。登場人物です)
    それぞれに物語があり、背負うものもリアル。
    そう、リアルなんですよね。
    こんなヘヴィーな内容なのに。
    さすがの熟練、匠の技とカルマです。


    ジャンルは少女漫画にもBLにもヒューマンドラマにも括りにくく、そのどれもに当てはまるように思います。

    私はプラチナブロンドのイケメン義兄イアンが好きなんですが、
    余りに真っ当で健康的で(心が)
    普通過ぎるように見えて来てました。
    ジェルミがアビーと呼ばれる中で出逢った人々の中では
    双子がとても印象的でした。

    この重さをじっくり味わいたい、どっぷり侵食されたい人に読んで頂きたいです。
    ☆5では足りません。

  • 100

    cmoa

    (無料3巻だけですが。約350ページずつ)
    BLという言葉ができる前から男性同士の関係のお話を描かれてる方ではないでしょうか。
    昔学生のころは絵が好みではないのであまり読まなかったけど、ポーの一族や本作をチラ読みした覚えがあります。

    今、読むと、、、深い、重い、ぐっとくる!
    少女漫画だけど、少女よりずーっと年を重ねた方がこの話の魅力がより理解できるんじゃないだろうか。

    今読んでも、やっぱり絵は好みじゃない。
    さらに言うなら、もう話がひどすぎて嫌気がさすくらい、読み辛い!

    けれどね、すごく読み応えがある!
    全巻読むべき!て思う。
    この後の展開がどうなるかわからないけど、最後まで期待を裏切らない、稚拙さのないストーリーだろうと思う。

    主人公の境遇にやるせなくて腹が立つ!
    お花畑脳の母にイライラ!
    傲慢で自分勝手なオヤジに反吐が出る!

    これから主人公の境遇と人生はどうなっていくのか?
    展開がものすごく気になります。

    BLを読むようになってファンタジー展開に慣れてると、まるで頭をひっぱたかれるような衝撃的ストーリー。
    ああいう都合の良いハピエンより、こういうヘビーな話のほうが古来、実話としてあるんじゃないんだろうか。

    これは、もう絶対!いつか全巻読みます。
    電子でもいいけど、紙媒体も惹かれる。

    日出処の天子は今でも紙で大事に持ってますが、昔の巨匠漫画家の作品にはBL要素のある深い話がけっこうある。
    バナナフィッシュもですね。
    そして、どれも甘くない重い(泣)!

    こういう少女(?)漫画は古さを感じず、いつ読んでもまったく色あせない。
    これぞ名作!

  • 100

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 全10巻全て拝読しました。
    萩尾望都先生の作品はいくいくつか知っていましたが、個人的には最も心を打たれた作品の1つです
    社会問題問題とも言える重いテーマに真摯に向き合いながら、愛とは何かと言う難しい内容に深く切り込んだ物語だと思います。

    ジェルミを傷つける残酷な描写には読んでいて心が痛みますが、彼がどれでけ心を傷つけられたのかを表現する為には必要な描写だと思いました。
    そして心に大きな傷を背負ったジェルミがその事にどう向き合い、もがき苦しみながら答えを探していく過程には本当に胸が締め付けられます。
    一度傷ついてしまった心は決して元には戻らない。戻らない傷を抱えながらどう生きていくのか?
    純粋で繊細過ぎる心に刻まれた傷が、その後の人生にどれだけ苦痛をもたらすのかと言う事を改めて考えさせられました。
    もう1つのテーマである、傷ついた人を愛する人間の苦悩。
    イアンは加害者の息子でありながら被害者であるジェルミを愛してしまう為、その苦しみを一心に受けてしまいます。
    心身ともに健全で強く逞しい、魅力溢れる若者であるイアンでさえ、ジェルミの苦しみと向き合い救う事がどれだけ困難な事かを知り、何度もその闇に引きずり込まれそうになります。
    そこに描かれる2人の心理描写は凄まじく萩尾望都先生の作品の奥深さを改めて実感させられます。

    一度傷ついた心はどれだけ愛を与えても簡単に救われる事はない残酷な現実。
    それに向き合う人々の苦悩と愛を描きながら、困難な道のりにも希望がある事を示唆する素晴らしい物語でした。

  • 80

    sakuhindb

    【良い点】養子の性的虐待を扱った問題作。古くからある未だにスポットのあまり当たっていない問題だからだろうか20年前の漫画だが今読んでも古さを感じない。昨今、性描写が過激化している少女マンガにあって過激な内容に反して生々しい性描写はあくまでも控えめであり、性的虐待を受けている少年の内面に焦点が当てられいる。ネームはそこらの文学よりも文学的な要素がある。性的虐待をする側の過去のトラウマ、受ける側の家族の問題にも触れられ、そうした問題がどうして家族内で発生し、繰り返されるのか心理学的観点からもある意味冷静に群像劇として観察されている。【悪い点】兄弟の男色関係が一部にあるためか「やおい」マンガではないのに、「やおい」マンガにカテゴリー分けされてしまいがちな点。これは受け取り手の文学的素養の問題なのだがしかたないかもしれない。「愛情」とは他人への支配欲や過去の渇望への代理欲求ではないかという作者の家族関係から起った根源的な愛情に対する疑問の一部として問題提起されているのだが、美少年の絡みシーンだけが一部のマニアに受けており、内容も曲解されがち。【総合評価】なんとも鋭い問題作である。ホモ作品嫌いな成人男性にはあまり薦められないが、性的虐待が起こる外的、心理的メカニズムをよく描き切っている。同じ問題を扱った「永遠の仔」よりも以前に書かれた作品として、一見の価値があると思う。そのケはなくとも、ぐさっとくる作品かもしれない。

  • 60

    manga_review

    私の中では第一部と第二部で評価が真っ二つに分かれます

    前半では
    性的虐待を主なテーマとして描かれます
    そして、主人公をめぐる、愛憎、欺瞞、偽善、近親愛という重いテーマを
    これでもかというくらいに敷き詰め
    事故後の展開を含め、非常に読み応えのあるサスペンスに仕上がっている
    後半部では
    描きたいテーマは伝わってくるのですが
    過去の亡霊に捕らわれた人間の狂気(特にイアン)が嫌悪感すらもたらして読むのがつらかったですね
    決してつまらないというわけではなく、深みにはまっていく人間の背景を丁寧に描写しているだけに
    その破滅していく様を見るのが怖く、ページをめくることすら億劫でした
    つまらなくはないが、生理的に受け付けない
    これが正直な感想です

    エログロなんかは全然平気なんですが
    こういう内面的な人間の狂気はきついですね
    作者の技量がありすぎるがゆえに、好きになれない展開でした

    もっと破滅的な結末を予想していたのですが
    意外と救いのある(少なくとも表面的には)結末だったことは結構意外でしたね

    すべてひっくるめて、すごいマンガだと思いますが
    ダメだ、7点はあげられない

  • 80

    cmoa

    いやはや、こんなにもズーンと気持ちが沈む作品は読んだことがあったかどうか。。
    萩尾望都さんの作品は代表作から短編まで、色々と読んできましたがいずれも70〜80年代に発表されたもの。90年代以降に発表されたものはあまり読んだことがありませんでした。王妃マルゴくらいかな?

    もうね、重いです。読み進める度つらくなるのですが続きを読まずにはいられません。スプラッタ的な目を背けたくなるような表現ではないですが、心理的バイオレンス(肉体的にもですが)、依存心の強い母親、もういろいろ辛いです。

    一度読み終えた後、時間をおいてもう一度読もうとしましたが1巻途中でもうつらい。けど読まなければよかったとは思いません。フィクションだとしても、このような被害に遭っている子供や、そのまま成長した人、のうのうと社会に溶け込む加害者のような人。たくさんいるんだろうなと思います。冒頭であるように加害者は死亡しますが、死亡してもなお主人公を悪夢に悩ませます。なんと表現していいかまとまりませんが、いろいろなことを考えるきっかけを与えてくれる作品だと思います。

  • 100

    sakuhindb

    【良い点】・義父が主人公の少年に性的な虐待をするという深刻な事件から始まり、義父が死んでからも色んな人々の感情が複雑に絡み合う、最初から最後まで目が離せない展開・お父さんお母さん子供達…という、一見幸せな、演技をして作っている「家庭」の嘘くささを描いている。そんな嘘くさいもの、家庭という欺瞞を作ってしまう心理が描かれている・美少年の同性愛。これがムフフでないと言ったらそれこそ欺瞞であります。男と女だったら愛とか言ってもくっさい話になる所が男と男なので色気がある。なんやかんやで救いがあり、読み終わった後は幸せで爽やかな気持ちになった【悪い点】・ストーリー上必要悪ではあるが、ナディアが鬱陶しい、とてもしつこい性格イアンから離れんかいラーメン女!と何度思ったか離れたから大した事ではなかったけど【総合評価】絵も昔の作品より上手で綺麗だし伏線の張り方も計算しつくしている、家族の嘘くささや都合悪い事実を見ない人の心の弱さなど他人事ではなく考えさせられるところが沢山あり、最後は救いのある素晴らしいお話上手い!と感じた数少ない漫画読んで損無し

  • 60

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 有名な方の作品であることはわかってはいるのですが皆様の評価が高く感じたのであえて☆3つにしました。
    イアンのジェルミへの問いつめる行動はセカンドレ〇プにしか見えずその後はグレッグとやっていることは実は一緒じゃないのかなと思ってしまいました。イアンが見た目よくて年が近く暴力を振るわないだけでジェルミからイアンへの愛はあまり感じなかったです。
    あとジェルミが美少年というのを絵で感じ取れませんでした。

    BLというよりは哲学的な作品かなと思いました。全巻読みましたが読後感は決してよくはなく気持ちが落ち込んでいる時に読んでジェルミに共感すると一緒に落ちてしまうかもしれません。

    個人的にはジェルミが車に細工したけど事故には関係なかったみたいなシーンもしくは証拠不十分で不起訴というようなシーンがほしかったのと初めナディアがジェルミに少し興味ありげだったのにあっさりイアンとくっついていたりと少し期待と違って微妙な気持ちになりました。

  • 90

    manga_review

    幸せを願っていた母の再婚。そこでジェルミを待っていたのは
    義父の支配という愛情?それは愛か、復讐なのか・・。
    母にさえ真実を伝えられず蝕ばまれていく心---
    彼はついに義父グレッグの殺人を実行してしまいます。
    彼の姿に不信感を募らせる兄イアンは真実を話すよう彼に迫るのですが
    その事実は今度はイアンを闇に突き落とすことになるのです--! 
    連載中はずっと「早くきずいてよ!イアン!」 と叫んでいた気がします。
    しかしきずいたら終わりと思っていたこの物語はまたもとんでもない展開となっっていき・・「おそるべし、萩尾さん」と私を驚愕させたのでした。
    ジェルミの物語と思っていたけれど・・今では彼を救うイアンの物語だったのかなと思っています。
    家庭内虐待の苦悩は悲痛そのもの。心理描写の絵が哀しくも美しいです。
    あなたは果たしてこの真実を直視できるでしょうか??
    ぜひとも挑戦してみてください。

  • 100

    cmoa

    星が10個つけれれば10個つけたい作品です
    最初はネット広告で気になってB L好きな腐女子として読まずにいられない衝動(笑)に駆られて読み始めました。
    正直、この作者様のイラストは好きではなかったのですが、とにかくストーリーに引き込まれ考えさせられます。
    愛とは?親子の関係とは?生きるとは?など、読み進めていく間も色々と考えさせられ主人公の気持ちに同調しかけ涙が溢れます。
    子供を持ち人の親となった今、読んだ事でより深く考えさせられました。手元に置いておきたくて紙版とイラスト集まで買ってしまいました。
    主人公が義父に酷い事をされるシーンが2巻まで続くので、そこまでが特に辛いですが、気になる方は是非最後まで読んで欲しい作品です。

  • 20

    cmoa

    無料版3巻読みましたが、救いがなかったです。
    親父の実の息子も同じ学校なのにまるで気付かない。周りが道化のようです。
    最後まで読めば何かあるのかもしれないけど、最初から全巻購入意思がないなら読まなくていいと思います。
    私は好きな漫画家さん達の何人かが萩尾先生を神として描いていたので、手塚治虫のような「いつの時代にも通じる世界」を描くのかなと思ってましたが、そうでもなかった。
    発表当初なら衝撃的だったのかもしれませんが、今の価値観や世界観、他の漫画に押されてしまってるようで、パワーは感じず、ただ性ぎゃくたいの末に精神が狂っていく少年のお話が主軸でした。これから復活劇があるのかもしれないけど、魅力的ではなかったです。

  • 50

    manga_review

    萩尾ファンには申し訳ないが、
    この漫画はかなりネチネチした漫画だと思いました。

    ただ全巻通すと萩尾ワールドが炸裂しており、
    見事な世界観をこれでもかと見せ付けてくれてます。
    「ああ、漫画ってここまで深いことを見せることができるんだぁ〜」
    と感心してしまうというか、小説っぽく感じてしまうというか。

    萩尾さんの当初の考えだと
    本当は女同士という設定にしたかったそうな。

    いろんなところのレビューを読ませていただきましたが、
    どうやらこの作品にはかなり伏線がはられてるらしく、
    一度読んだだけでは解読できないらしい。

    今の私にはあの虐待シーンを何度も読むのは無理だけど…。

  • 100

    cmoa

    まったく美化することのないところから生まれる美、というのが、個人的には萩尾望都の真骨頂かなと思っています。義父グレッグと母サンドラの心のバランスをとるためだけに、生贄にされるジェルミ。被害者側の苦しみも加害者側の闇も、それを取り巻く様々な人の苦しみも、ストレートに描くからこその剥き出しの迫力がそこにあります。特に被害者ジェルミの圧倒的な怒りと苦しみに、イアンとともに惹きつけられ飲み込まれていきます。全編、読んでいてとても苦しい作品ですが、再生の過程の切なさ美しさは、他の作品では決して味わえません。名作です。

  • 60

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 正直、BLもの?とか全く興味がないのですが、これは世界観にハマってしまって最後まで読みました。。。四巻あたりで、思ったよりもあっさりと、義理の父とお母さんが死んでしまって、その後の義兄さんとの恋愛要素あたりは少ししんどくも思いましたけど。死後も兄弟を心の中で苦しめてるあたりはそうだろうなーと思います。10巻もあるのになぜだか不完全燃焼な気持ちもあり、星3つです。。続きは気になったけど、最初の3巻あたりまでが一番葛藤とか描かれてて面白かったかも。

  • 100

    cmoa

    義父から性的ぎゃくたいを受けていた主人公ジェルミが人格やセクシャリティに破綻を起こし、もがき苦しみながらも義兄(加害者の息子)であるイアンとの関係を築くなかで、再生へと向かうという話。
    性的ぎゃくたいや、同性愛がテーマとなっていて読んでいて辛くなる事が多い。というか、全編を通して、読み進めるのが苦痛な程、重苦しい雰囲気。が、それだけ後に残る印象は強烈。子どもって、どうして最低な親でも愛そうとするのかな…愛されたいというより、母を守りたいというジェルミの母親への想いが切なく、痛々しかった。

  • 100

    cmoa

    毎年クリスマスが近づくとこの作品のことを思い出します。
    もう何度も読み返している大切な作品です。
    タイトルに入っているとおりかなり残酷な話で、読むと暗い気持ちになってひどく落ち込んでしまうけど、
    それでも1度読み始めるとページを繰る手が止まらなくて夢中で読み進めてしまいます。
    心に深く刺さります。最後の終わり方の美しさは必見かと。
    読むのは辛くもありますが、個人的にはとてもオススメの漫画です。ただ他の方もおっしゃっていますが身近な人に積極的に推薦はできないかな。本当に落ち込むので…

  • 60

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 漫画なのに、重すぎる!母親は息子を愛していると言いながら、自分のエゴの為に利用していたし、義父はもっと酷い。けれども義父も、愛が叶わず、狂ってしまっていた。けれども、だからと言って他の多くの人を苦しめ、虐げ、痛みつけ、不幸にしてはいけない。終わり方は、イマイチ。。。でもこんな過酷な人生を歩んだ主人公がハッピーエンドになるのは無理があり過ぎるから仕方がないかも。。。

  • 40

    cmoa

    萩尾望都さんの漫画は好きなのたくさんあるしこれも名作なのでしょうが…あまりに性虐が過ぎて読んでて辛すぎました。ここまで描く必要あるのか…?義父が本当に最低で気持ち悪い。母親ものんきで弱く自分の事しか考えてない頭の中身が子供のままで腹立つ。
    個人的に嫌だったのがイアンの友人に襲われたジェルミを責め立てるイアンが…何故か被害者側を悪く言う人っているよねと不快でした。
    3巻以降が本筋なのでしょうが気は起こりません。

  • 100

    manga_review

    20年以上にわたって極上の作品を創作し続けていた作者が、その経験全てを集積、なおかつそれを深めていったものがこの作品である。

    極めてリアルな社会問題を扱いつつも、漫画としての娯楽性を失わず、ストーリー展開、キャラクター、絵、細部にわたって非の打ち所が無く、それらが重層的に折り重なって、「漫画」としての世界を強固に確立している。感動を越えて、萩尾望都という人物に畏敬の念さえも感じてしまうほどである。

    レビュー不可能。

ネット上のイメージ

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