© KADOKAWA

「二人乗りして一緒に夕日を見たら喜ぶはずって、なんで思い込んどったんじゃろう」――まぶしいほどに真っ直ぐで、跡形もなく終わった初恋の記憶……。「月刊コミックビーム」発表の最新作『好きだけじゃ続かない』他、長きに渡り単行本化が待ち望まれていた著者の自伝的フィクション『平凡なヨウコちゃん』(「本人」連載作)、『青空必携1982』『ビックリハウス・ゲイトウェイ』(「ユリイカ」掲載作)を収録。『ママゴト』で第42回日本漫画家協会賞【優秀賞】、第3回広島本大賞【特別賞】を受賞した著者が贈る、青春と、ふるさとと、家族の、切な過ぎる物語たち。

好きだけじゃ続かない

| KADOKAWA(出版)

立ち読み

好きだけじゃ続かないのレビューが0 件あります

レビューを投稿する

6件のネット上の評価があります

  • 100

    amazon

     【収録作】1.『好きなだけじゃ続かない』1-3話 エンターブレイン 月刊コミック・ビーム2013年11〜2014年1月号2.『平凡なヨウコちゃん』1-6話 太田出版 hon・nin 本人 Vol.7(2008年9月)〜Vol.12(2009年12月)3.『青空必携1982』 青土社 ユリイカ 2005年6月号4.『ビックリハウス・ゲイトウェイ』 青土社 2005年8月号5.『平穏なヒロコさん』 読売新聞 会員制サイト yorimo(配信停止) 1994年、突如三十路の新人女性が名門モーニング誌「ちばてつや賞」を受賞したデビュー作「薫の秘話」で漫画ファンの度肝の抜いた松田洋子氏。 毒気に溢れた身も蓋も無い話の中にもどこか哀感とユーモアを漂わせる事が出来る鬼才です。 この数年は表題作やコミック・ビーム・初連載作「ママゴト」との様に過度な瘴気を押さえ、チクリと来るユーモアの中に市井の不幸な人々が小さな幸せを掴む良質なメロドラマを発表しています。 1は地方都市在住の中年男性が数十年振りに幼馴染に邂逅し、学生時代の甘く恥ずかしく、ちょっと辛い初恋を回想する佳作。 彼女の母親の針を真綿に包んだ様なベタな精神攻撃や田舎の田んぼや草いきれが薫る描写が印象的。 2は松田氏のblogの作品紹介を拝見し「書き下ろし100頁を加えて単行本化予定」というお話が霧散して幾星霜、ずっと読みたいと思って居た漫画。 大阪から父の事業の失敗で山陽の地方都市に夜逃げする主人公ヨウコちゃん一家の様子を描いた、哀感と人間愚のユーモアに溢れた自伝的作品。 「ママゴト」以降の作品しかご存知ない読者がお読みになると驚くと思いますが、実は数年前はこちらの作風がデフォルトでした。 幼児期のヨウコちゃんのあまりに周囲が見えすぎるが故のアウトサイダー振りは山田花子氏に匹敵。 相当洒落にならない様に見えるがこれでも本当に酷い事は避け、お母さんを美人に描いた気遣いの作品との事。 3、4はリアルな地方の繊細でサブカル好きの特に美人でも成績が良い訳でもない少女の平凡な日常を切り取って非凡。 5は地方都市で害虫・害鳥と闘う引き籠り女性の姿をユーモラスに。こちらも自伝的エッセイ漫画。 絵は華麗とは言えず、泥臭いですが、曖昧な幸福と不幸の線引きをユーモアのある知的かつ客観的な視点で描いた昭和の薫りがする素晴らしい作品集。 お薦めです。

  • 100

    amazon

    青春と、ふるさとと、家族の、切な過ぎる物語・・・ と聞いて、なにか勘違いして買ってしまう人がいるかもですが、 松田洋子風味の青春はすべからくひりひりと痛いです。 甘酸っぱいカルピスの世界を想像して読んだら確実にショックを受けます。でもまあ、このコミックで松田弘子デビューって方はほんとに少ないと思うから余計なお世話でしょう(笑)大きな不幸の中のピリ辛風味な小さな幸せ。 市井のこすっからい人間達の、どうしようもない情けなさと、たくましさと、哀しさと、ほんの少しの優しさ。 著者のデビュー作、薫の秘話に散りばめられていたきらきら光る(笑)毒は、 形を変えても健在だなと。まあ、とうとう洋子さんも結婚したようなので、これから作風変わっていくかもですが。 私の中での二大巨匠、西原理恵子・松田洋子お二人ともデビューからずっとおっかけてましたが、 西原さんは旦那さんが亡くなったり、子育てで妙に成長しちゃって、 毒が毒でなくなっちまい、最近は説教くさくてどうよ?なんですが。さて、松田さんがどんな風に成長?変動?を遂げるか、ずっと生ぬるく見守りたいと思います。

  • 100

    amazon

    『薫の秘話』,『ミミッチ』,『ママゴト』などで悲劇的ながら愛情に満ちた親子関係を描いてきた松田洋子だが,本巻収録のおそらく自伝的作品である「平凡なヨウコちゃん」を読むとその理由が伺える.家族を顧みない父,子供に八つ当たりする母,ヨウコはそんな両親の歓心を買うために腐心し,その機嫌に怯える.無条件の愛情による支えを頼りにできない子供は悲しい.『薫の秘話』の薫は老いた母親を失望させ続けながら少しも悪びれず当然のように甘え,依存するのだが,その姿はひょっとすると作者の憧れだったのかもしれない.

  • 60

    amazon

    フィクションを織り交ぜているとはいえ自伝「平凡な洋子ちゃん」を読んで、これまでの作品によくでてくる貧困をリアルに描けた理由がよくわかった。父親の家族凄過ぎ。周旋屋。。。お婆ちゃんを指して女のポン中は治らんもんらしいとか、特高みたいやというフレーズが素晴らしい(笑)。タイトルの作品の交換日記が初々しい。今の中学生は、大人になったらラインのやりとりを懐かしい思い出として思い返すのだろうか。

  • 100

    amazon

    悲惨だったり、過酷だったり、悲しかったり。そんな状況が多いんだけれども、ちょっぴり切なく、ユーモラスに、痛みも伴うけど優しく。そんな風に描けるのは、作者の松田さんが、こういった「過去」にも愛があるからなんだろうなと思います。自分の過去の中にも、大して良い思い出じゃないはずの光景を大事にとってあることがあって。それは誰しも同じなんではないでしょうか?

  • 100

    amazon

    個人的にはとても良い!と思いました。好きな感じです。赤い文化住宅の初子という邦画を観たことがあるのですが、原作があったことを知り、赤い〜…とこの本を併せて購入、すっかり魅了されてしまい、松田洋子さんの本を何冊も買いました。切なくもあり、リアルさもあり、なんだかグッとくる。絵も好きです。

ネット上のイメージ

切ない
家族
青春
優しい
子供

イメージの近い作品(ランダム)

  • ハニィ
    一瞬で恋した。気づいたら走り出していた――。 浜名(はまな)くんに奇跡の一目ぼれをした美和(みわ)の心は、もう止まらない! 「だれだってみんな、極上のハニィを探しているんだ」 女子高・男子高入り乱れ、こんがらかりそうな人間関係。とびきり元気でとびっきり切ない、ホンキの学園ピュア・ラヴ!
  • せんこう花火(単話)
    青春が花火のようなものならば、明美。お前の青春もやはり花火だ。昭和35年に生まれた周平。3日違いで生まれた明美とおれは、いつも一緒。小学校、中学校。そして、高校もそんな日々が続くと信じていた――。志摩ようこが送る切ない青春ストーリー。初の電子化。『リリアーナの黒髪』より単話収録。

イメージの近い作品(知名度:高)

  • 三色混ざれば黒になる
    奪い合われるヤクザの息子。選ばれるのは弟か、不良集団リーダーか? ―組長の息子・巽(たつみ)は跡継ぎながらその立場を受け入れられず、放蕩な日々を送っていた。「愛され、満たされたい」そう願う巽に甘く淫らな快楽を与えてくれるのは不良集団のリーダー・辰吾(しんご)。一方、家族としても、それ以上にも無償の愛を注いでくれるのは弟の智巳(ともみ)だった。巽の切なる欲望を満たすのはどちらの男か――そして愛されたがりが見つけた答えとは? 前作『バラ色の時代』スピンオフ作!
  • キクミミ~耳から聞こえる、あなたの心~ 【第1話】~
    岩波未々は4年前に夫と死別してから、娘と息子を女手ひとつで育てていた。好きな人ができたと離婚しようとした亡き夫の残像と頭痛とともにくる右耳に違和感にときおり苦しめられていた。そんなあるとき、未々はついに仕事場で倒れてしまう。病室で目を覚ました未々は、医師から「少し貧血気味だった」と診断されるが、これを境に右耳から人の心が聞こえることに気づいてしまう。そんな未々のところに、娘とその友人がお見舞いにやってきた。ふたりの心の声から、パパ活をしていることが判明。母としてなんとか阻止しようとするが――。 ※この作品は『ストーリーな女たち Vol.36』に収録されています。重複購入にご注意ください。

イメージの近い作品(最近)

  • あねおと
    突然、姉と弟として暮らすことを余儀なくされた二人は、互いに悲しい過去を持つ者同士だった――。海辺の町に住む中学生、萌子の家庭は、ある事をきっかけにぎくしゃくした関係になって行く。そんな状況なのに(だから?)、父は知り合いの子を里子として引き取ることに。何も知らされていない萌子だが、浜辺でばったり弟となる喜一と出会い……2人はせつなくも甘い関係を深めていく…。
  • 神様がうそをつく。
    転校先の学校で、同級生・理生(りお)の秘密を知ったなつる。少年と少女の、幼い恋と冒険の物語。――七尾(ななお)なつるは東京から転校してきた小学6年生。クラスの女子に無視され、サッカーチームの新任コーチともソリが合わない。そんな時、大人びたクラスメイト・鈴村理生(すずむら・りお)の、誰にも言えない秘密を知ることに……。夕立、お祭り、「とうふ」という名の白い猫。小学校最後の夏。ふたりの、ひそやかな冒険が始まる。