© 小学館

自らを「魔王」と称する子供たちに「喰われ続ける」運命を担った小学校教師・作馬。現実と異世界、そしてその両方の破滅を目論む者たちのバトルを描いた、戦慄のアルティメット・デッドエンド・ホラー!!

誰かがカッコゥと啼く

| 小学館(出版)

立ち読み

誰かがカッコゥと啼くのレビューが0 件あります

レビューを投稿する

11件のネット上の評価があります

  • 100

    amazon

    漫画というのはだいたいジャンルに分けられます。大きくはバトル、コメディなど大枠の分類になります。これで言うと、こちらの作品はホラーかオカルトになるでしょう。さらに細かくなると天下一武道大会、デスゲームなどだいたいの内容を表す分類になります。ではこの作品はどんな分類か?と言うと難しいです。類型が思いつきません。ものすごく遠いけれど、ホラー風味の「ぼくらの」になるでしょうか。かなりいろいろ違いますが。2つの世界が存在して干渉しているというのはSFでもファンタジーでもたくさんありますし、特定の人種が分けられた世界というのはSF短編でよく見ますし、子供達が集団で異常事態に対処するのは昔っから子供向けアニメにありました。作品を構成している要素を一つずつ見れば、どこかで見た事があります。でもそれが合わさって「誰かがカッコゥと啼く」になると、見たことのないパターンになります。最初はまったくもって訳のわからない状態で話が始まります。読者は完全に置いてけぼりです。ところが読み進めると1巻でそこまで明かしていいの?というくらい、あっさり世界観が説明されてします。もっともったいつけて良かったのでは……と思ってしまうくらいです。では読者に親切なのかというと、あっさりと突き放されます。ほとんどの読者が最初に視点を固定するのは男性教師でしょう。男性教師が主人公のように見えますし、彼を中心に話が進みますから必然的にそうなります。ですが読み進めると男性教師はとんでもない事態に巻き込まれます。教師に視点を固定して読んでいると「いきなり主人公がこれか!」と作拒絶されてしまいます。それでも明らかになるストーリーで男性教師が巻き込まれたのではなく原点であるとわかり、さらに教師の人物像からも読者は彼を主人公だと認識します。でもこれもまたあっさり覆されるのです。とにかく一筋縄でいかない作品でした。とても読み応えがあります。

  • 60

    manga_review

    狂気と厨二な感じが見事に融和した世界観。
    次から次へと抜群のスピード感で展開していくストーリーは非常によくできていて面白いです。

    作者はホラーを得意とする漫画家ですが、ホラーだけではなくSF要素やセカイ系要素が強い作品。前作「美女で野獣」が全くホラー要素がなかった分意気込み過ぎたのか、ホラーというよりグロいです。摩訶不思議生物さんのおっしゃる通り、演出が狂気染みてる。

    ストーリーはセカイ系に近いけれど、他のセカイ系より説明付けがわかりやすくはっきりしているのが特徴的。それ故の物足りなさもありますが、テンポが良いので飽きずに読めます。
    ただ、(連載用の?)前回のあらすじがちょっとくどい。

    そして何といっても、表紙のインパクトが好きですね。(「ぼくらの」(販促用イラスト)や萩尾望都の「11人いる!」とかを思い出す)

    大人が感じる子供の怖さ、強さ、無邪気さ…
    無垢ゆえに支配力の強い子供たち。自分が子どもだったころも、確かにグループやリーダー格がいて、力でまとめてましたね。それが魔王なんでしょう。(子供の世界はうまく描かれているのに対し、大人の世界の描写がないのが残念)


    (2011年4月、追記)
    最近セカイ系に類する作品が多く出回り、主人公が神(あるいはそれと同等の存在)となる結末のものも増えましたが、そういった作品が好きな方はこの作品も読んでみてはいかがでしょうか。

  • 20

    sakuhindb

    一言で言うと「訳解らん」。元々この作者の作品にはあまり好印象は無いし、魔王となった子供達に殺されたり、主人公の小学校教師が、幼い頃に結婚の約束をした女の子の影響で狂った世界を行き来して、最後は二人揃って星になって・・・という具合に救いの無い感じのお話でした。作者は暗い精神世界やホラーを描いてるつもりなのでしょうが、正直この作者の画では全然恐怖とか怖さなんてものを感じないし、B級ホラー映画に精神世界に『エヴァンゲリオン』的要素を組みしていっただけ、という印象が強いし、ガキ共にも不快感は感じても、恐怖感は無いし、変に歪にした『バトルロワイアル』的なものだった印象しかありません。全ての元凶が宇宙の怪物っぽく描いて、そして主人公がそれと一緒に・・・なんてオチも詰まらなかったし、「精神的によくありません!!」という注意書きがあったけど、まあ、不快にはなっても、恐怖なんてものは感じませんでした。精神世界の歪さと恐怖を描くのだったら、作者の画ではとても出せそうにないし、『漂流教室』の影響もあるのかも知れませんが、それでもリアルさから来る恐怖なんてものは全然ありませんでした。登場人物全員が不快な連中なので、そっちの方で精神的に良くないと言った方がいいかも知れません。まあ、種ガンダムとか、西尾作品とか、その手の系列作品であり、内容もそれとドッコイドッコイという感じでしか無く、面白くなかったです。

  • 80

    amazon

     イダタツヒコはホラーな人なんだけど、今までの作品はどっかしらホラー以外のなにかを含んでたように思う。でも、コイツは今までもっとも純粋にホラーだ。 黒い。ドス黒い。光をさえぎる黒さじゃなく、光を飲み込む底なしの黒さ。「美女で野獣」でホラー以外の全てを完全燃焼させた反動だろうか。 ★ひとつけずったのはまだまだ始まったばかりだから。期待を込めた「もっと!」の意味の★四つ。いつか胸を張って五つ★を付けられる日が来ることを確信しつつ、今はただ「オカエリナサイ」 

  • 60

    manga_review

    正直作者のほかの作品はどうも読む気にならないんですが、コレはこのカルトっぽい感じがストライクでした

    恐怖の対象が単純に化物とかじゃなくて人、子供、己の中の負の感情であるのはある意味リアルだな、と思いました

    カタルシスへと向かう流れは駆け足気味ながらも、だらだらと謎の解明に時間をかけるよりも展開がよく、こういうのでよくある読者置いてけぼりはあまり感じませんでした

    作品に狂気があるというより、作者の演出とかに狂気がにじみ出てます

  • 50

    manga_review

    そういえば昔立ち読みしてた雑誌でえらく怖そうだったなあ。

    連載中はろくに読んでなかったけど、改めて読了。
    割とこの手のものにしては普通というか、まあ絵面は怖いんだけど、
    しかしもっと読者に呪いをかけるようなきょうれっつな気違いを期待していたので、少々肩透かし。
    当時読んでなかったものを読むってことで期待値があがり過ぎてたのかも。

    話がわかったようでよくわからんホラーセカイ系としては上々、巻数も手頃。

  • 100

    amazon

    ヘラルド以来の純ホラー、イダ作品イダ作画の独特な間と開放、玄人好みが過ぎるのはご愛嬌。二つと無い才をまた拝める日がこようとは。ヘラルドは怖すぎて一度しか読めなかったが年月で耐性がついたのかもしれない。周回する中毒性。空白と密度のリズム、独特な静けさ。作画が他の人ではこの味わいがなかった。待ってたよイダ先生!

  • 80

    amazon

    知る人ぞ知るホラー漫画の第一人者・イダタツヒコの送るどす黒い新作です。何が黒いってとりあえずカバーが黒い。売る気あんのかってくらい黒い。題名は主題とリンクしてます。入れ替えられた卵が孵って、産まれたのは何?まだまだ物語は序章ですが、たぶんこれからも期待は裏切らないはずっ。

  • 60

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 話の流れはわかるけど、設定がなかなかぶっとんでてついていくのがちょっと難しかった。

  • 40

    cmoa

    まず絵が好きじゃない。大して上手くもない。
    現実離れしたストーリー系は好きだが、突拍子なくて入り込めない。
    無料分で疲れた。

  • 40

    amazon

    私には合わなかったです。展開が意味不明で、途中で読むのをやめました。

ネット上のイメージ

ホラー
怖い
教師
子供
独特

イメージの近い作品(ランダム)

  • 箪笥の中
    祖母の家の納戸部屋にひっそりと佇む、古めかしい箪笥。その箪笥の中には、決して開けてはならない女の秘密が眠っていて…? 表題作をはじめ、4編を収録したサスペンス傑作選が登場。女の性と欲望が蠢(うごめ)く、恐怖の世界をあなたに――。
  • リベンジ・ゲーム
    「今こそ復讐する時です」 突然届いた黒い封筒。それは絶望への招待状だった──謎の地下室に閉じ込められた中学時代の同級生5人。「君たちの中の黒幕を探し、殺して下さい」完全に閉鎖された空間。届かない電波。モニターの先で嗤ういじめられっ子。そして、転がる死体───!! もう誰も信じられない。狂気と絶望のリベンジ・ゲーム、開幕。 (このコミックスには、「ばら売【プチララ】リベンジ・ゲーム 1話&2話~7話&8話」の内容を収録しています。重複購入にご注意ください。)

イメージの近い作品(知名度:高)

  • 魔少年ビーティー
    ありとあらゆる手品やトリックを自由自在に使いこなす不思議な転校生・ビーティー。友人の公一と魔少年・ビーティーが体験する様々な怪事件に、数々の奇抜なトリックが登場する!! 巨匠・荒木飛呂彦の渾身の連載デビュー作が、ついに電子化! スリルとサスペンスがあふれる荒木ワールドを堪能せよッ!!
  • 洗礼
    74 洗礼
    ●あらすじ/幼い頃からその美貌でスター街道を歩み、永遠の聖美女と呼ばれる女優・若草いずみ。だが、人知れぬ彼女の素顔には、残酷な老いの痕がはっきりと広がっていた。美しさを失うことを異常なまでに恐れるいずみは、ある夜絶望から半狂乱となり、幼いころからの主治医であるひとりの男を自宅へ呼ぶ。そしてその夜から、“永遠の聖美女”は突然自分の子供を欲しがり始め…?●本巻の特徴/楳図かずおデビュー50周年記念企画として刊行中の“UMEZZ PERFECTION!”第10弾は、神をも畏れぬ所業、母娘の“生”の交換を描いた、楳図かずお戦慄の大傑作「洗礼」! 初出時のカラー原画を多数収録した、これぞ究極版!!

イメージの近い作品(最近)

  • 口裂け女伝説
    知ってる人は知っている。知らない人も凍りつく。あのウワサの女が帰ってきた――!!マフラーで顔をかくし、小学校の前にたたずむ不気味な女。そいつは口裂け女だというウワサが子供たちの間で広がり、やがて恐るべき悪夢へと…。表題作「口裂け女伝説」ほか、「家のない蝸牛(かたつむり)」「化粧」を収録。
  • 外れたみんなの頭のネジ  1
    主人公・七尾ミサキは、住んでいる街のみんなが、少しずつ狂っていることに気づきはじめる…。そんな中、彼女にしか見えない謎の悪魔・べへりんが現れ、街の人々の寄行や凶行に次々と襲われていく――。狂っているのは自分自身もではないのか…? 一体何を信じれば良いのか!?ホラー界の奇才が紡ぐサイコ&マッドネスコミック!