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白血病治療のため、1年1ヶ月遅れで高1になった春太郎。オカマにしか見えない教師や優しいぽっちゃり少年などのバラエティ豊かな人々に囲まれ、どこにでもあるようでどこにもない学園生活が始まる!

フラワー・オブ・ライフ

| 白泉社(出版)

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Ebook販売元 : コミックシーモア

フラワー・オブ・ライフのレビューが0 件あります

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17件のネット上の評価があります

  • 90

    manga_review

     少年漫画は“特別”な一人に対する憧れを描き、少女漫画はありふれた日常を“特別”に描く。とは私が勝手に思っていることだけれど、多分大体において間違ってはいないと思う。
     フラワー・オブ・ライフのことを考えたとき、色んなところで言われるように、思い浮かぶのはやはり彼らの笑顔なのだ。フラワー・オブ・ライフはまさに人生の花を描ききった作品であって、少女漫画の一つの完成形にさえ思える。

     この作品において、彼らはすっごく青春を満喫している。楽しそうで、充実していて、こんな高校生活を送れたら…と願わない人はいないだろう。
     でもそこに不思議と嫌味や嫉妬の感情は浮かんでこない。これは「Papa told me」もそうだけれど、日常を楽しく見せてくれる漫画はしっかりとその裏にある努力を描いているから。フラワー・オブ・ライフでいうと、その努力とはとにかく“空気を読む”ということ。気を回しあって、みんなが一番幸せになる形を作ろうとしているのがしっかり伝わってくる。

     でもそれは決して良い子という意味ではないし、“幸せ”を型にはめようとしないのがよしながふみらしさ。例えば真島を見ればよく分かるように、彼にとってはクラスのみんなと打ち上げをしたりすることを望んではいないし、クラスのみんなも真島に参加して欲しいとは思っていない。じゃあどうするのか?…は読んで欲しいのでここには書かない。
     みんながみんな賞賛する方法ではないだろうけれど、私はこのエピソードが好きだった。全部を手に入れることは出来ないのだから、楽しく過ごすためにはそれなりの代価が必要なわけで。 

     2巻以降のクラス劇なんか本当に楽しいのよ。こっちまで笑って笑ってたまらないくらいに楽しい。でもそんな日常の楽しさを極めた一方、打って変わって最終巻では日常の貴重さが存分に描かれることになる。
     決して“普通”というのは絶対のものではないのだと言い切った時、フラワー・オブ・ライフは少女漫画の枠を超えた。雰囲気が変わるのに戸惑う人もいるだろうけれど、この最終巻があってこそ、それまでがさらに輝きを増すのだ。

     “普通”というのは成長においてもこの漫画の一つのキーワードになっている。成長とは強くなることか?それとも勇気を出せるようになることか?、少年漫画においてはそうかもしれない。
     フラワーオブ・ライフの高校生達も最終巻でそれぞれが確実に成長を見せる。でも彼らにとっての成長とは、自分が総体的には普通であると認めることだった。友人でも恋でも相手への感情と相手の自分への感情は決して等価ではないし、自分が本当に欲しいものが手に入るとは限らない。だからこそ自分の殻を破って人とつながれるようになるのだ。春太郎と真島が主軸であったにしろ、細かい所まで読み込むとほとんどのキャラクターにしっかりと見せ場と成長があったことが分かって素晴らしい(尾崎は知らない)。

     よしながふみは彼らの青春と成長を華々しく、そして繊細な描写で描ききった。真島の「滋?」はいつもポケットにショパンの「麻子はシチューが得意です」に並ぶ私の少女漫画の至言です。
     これ以降よしながふみが一般誌で連載を続けているのも、もはや少女漫画というフィールドで彼女がやれることはなくなってしまったということかもしれない。でもいつかさらに大きくなってホームに帰ってくるのを楽しみに待ってます。

  • 80

    manga_review

    The Flower Of Life. すなわち、「人生における最盛期」であり、「生涯で最良のひととき」。

    漫画家を目指す男子高校生が主人公の、いわゆる学園もの。
    その学園生活がものすごく瑞々しく描かれているんですが、それが実に楽しそう。
    なぜそんなに楽しそうかと言えば、一つには登場人物同士がお互いを気遣い、心配りを忘れず、
    空気を読み合うことによって生まれるユートピアのような雰囲気が心地良すぎるから。
    ありそうであり得ない理想郷の風景なのかもしれないですが、この作品が現役高校生ではなく
    かつて高校生だった人向けに描かれていることを考えれば、何となく納得がいきます。
    心の中にある「理想の学校生活」ってこんな感じなのかもしれないですね。

    BLばかり描いてる作家だと思って何となく避けていたよしながふみ作品で、最初に読んだのがこれ。
    で、「あれ、この人すごくね?」という印象を抱かされ、その後よしなが作品を読み漁ることに。

    そのぐらいに作者の上手さを感じる作品でありました。
    何気ない日常を良質のエピソードに昇華させて描かれる1巻から3巻まで、
    そして、登場人物の性格付けのための単なる設定だと思っていたある事柄を伏線として大胆に活用し、
    その他諸々のドラマティックな展開と併せて見事にまとめ切った最終巻。

    何て言うか、読後の爽快感がたまらない作品です。
    あんなに登場人物たちが泣きじゃくり、思い悩み、ヘコんだりしているのに、
    この作品を思い返したとき頭によぎるのは登場人物の笑顔と和やかさなんですよね。
    その辺が作者の上手さであり、優しさなのでしょう。
    登場人物みんなそれぞれの「フラワー・オブ・ライフ」には、やっぱり笑顔が似合うでしょ、っていう。

  • 80

    manga_review

    若干、登場人物の服が高校生にしてはダサいのでそれが最初は気になりました。
    特に、主人公のお姉さんがアパレル店員という設定だし、途中で
    とっても素敵なメガネ女子の話があるので、(この話大好きです)
    もし、服がもう少しよかったら、ますます話の良さが際立ったのでは
    無いかと思いました。絵柄的にしょうがないのかな。

    が、ストーリーに関してはどの話も本当に楽しくて、少しほろ苦くて、これが青春だ?!という感じがして面白かったです。
    いまどきの「THE リア充」な高校生の話じゃなくて、たぶん進学校の
    どちらかというとみんな真面目なよい子の話で、地味な子も
    いるんですけど、そういう人にとっての「青春時代」をちゃんと書いていて
    感動しました。
    何回も読んでますけど、いつも楽しくてあったかい気持ちになれます。

  • 80

    manga_review

    しょっぱなは「え?これやっぱりゲイ漫画なの?」とパンチを
    食らわせておいてあの展開…やられました。
    そしてただの高校生の楽しい友情&青春物語と思ってたら、校庭の隅での
    春太郎とシゲの遣り取りでグッときました。
    よしながさんってホント人物描写や人間関係における気の遣い方を
    描くのが上手いですよね。

    色々なタイプの人がいて、様々な気の遣い方をして社会の人間関係が
    成り立っている。それを全編を通して見事に描いていると思います。
    いい大人になっても色々ハッとさせられました。
    人間関係だけでなく、成長物語、晴れやかな青春、楽しい学園生活を
    面白く描いてると思います。読みながら何回も笑っちゃいましたし。

    楽しく読めて色々考えさせられて、読み終わって思わず「すごい!」
    と呟いてしまった作品です。

  • 90

    manga_review

    高校生二人が漫画家を目指す、という所ではG戦場やバクマン。と同ジャンルですが、
    この漫画のすごいところは、天才でなく凡人が漫画家を目指すというもの。
    最後の台詞「ぼくは天才になりたいんじゃない、漫画家になりたいんだ」というのはとても新鮮で目から鱗でした。

    そしてサブ的キャラをないがしろにせず、全てにエピソードをつけるのが流石よしながさん、という他ありません。
    ラストのまとめ方。
    最終話の見開きの使い方等感服せざるを得ません。

    この作品を見て改めてよしながさんの実力に平伏しました。

  • 80

    manga_review

    もう一度高校生したいなぁーっと思わせてくれる良作です。作者の作品の中で他者にお勧めするならばこれか「愛すべき娘たち」をまず勧めるでしょう。
    最終話ですべて他者に明け透けであった春太郎が初めて自分から他者に対し秘密を持つという話の流れ、さすがだと思います。しかし、やはり女性作者ということもあって、現実の男子高校生の思考&生活とはちょっとズレがあるかなとも思いましたが、それでもとても良い漫画であることには変わりはないでしょう。
    三国翔太君がとても可愛いです(笑)

  • 100

    sakuhindb

    昨日、友人に借りたものを読み終わったところです。ものすごくよかったです。【良い点】主人公の白血病関連の話シゲの男関連の話翔太と春太郎の漫画の話。真島の最後のシゲとの話ギャグがけっこう笑える。【悪い点】みあたらないです。【総合評価】全4巻と短めのお話ですが、最初はタイトルの「フラワーオブライフ」って、「華のような日々」ってことかと思ってましたが、最後らへんの辞書のシーンであっと驚きました。真島とか、多くのキャラに好感が持てます。ほんとにいい漫画でした。

  • 80

    manga_review

    「西洋骨董洋菓子店」でもそうだったが、全4巻の中で終盤でしっかり伏線を回収してもう一度盛り上げてくれる所が良い。

    真島と翔太のキャラが序盤は強かったので「げんしけん」に近い感じなのかと思いきや、脇役クラスメイト達がどんどんいきいきしてくるので「高校青春もの」としても面白い。
    真島は作者の描く表情と性格が素晴らしくマッチしていて面白かった。
    後半がなんか変な三角関係になってイマイチだったけど。


    老若男女楽しめる良い作品だと思う。

  • 100

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 どこにでもいる高校生の青春物語と思いきや、主人公・花園の編入時の「白血病を患っていたため遅れて入学した」の言葉にクラスメイトがざわつくも、花園の持ち前の明るさで溶け込んでいく流れが普通の青春漫画と違うなと感じました。
    よしなが先生の作品にある特有の切なさが心地よいです。
    基本的には明るいギャグが多めなので楽しく読めます。 続きを読む▼

  • 100

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 よしながふみはどの作品もさらっと人間心理の深いところを描いてしまう作家さんですが、この作品は2巻まで「明るい学園もの」かと思わせるストーリー展開なので、3巻の終盤がとても印象に残ります。最後まで読んで、タイトルの重さが際立ちます。人生のままならさ、理不尽さ、それもすべて生きていることゆえなんだと。 続きを読む▼

  • 80

    manga_review

    想像と全く違った。園芸の話かと思ってたが、「げんしけん」「こみっくパーティー」系。
    要するに、マンガ家を夢見る話なのだが、そっちに重きを置いてない分、キャラクターのココロが楽しめる。友情とか愛情。
    レディースコミックの棚に置かれているのが納得いかないくらい、ライトで素敵なマンガ。
    このヒトは、ホント素敵なマンガを描きます。

  • 100

    cmoa

    高校生の青春群像劇に、ディープでスパイシーなテイストが盛り込まれてて、予想以上にとてもおもしろいです。教師もなんかナナメ上です。
    作者さんのさじ加減のうまさが際立ってます。

  • 100

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 続きが見たかったの一言に尽きます。。でも本当にお話は面白くて充実した3巻です。終わり方がなぁぁ。 続きを読む▼

  • 100

    cmoa

    ひとりひとりな個性が際立った素晴らしい作品です。
    何回も読み返しちゃいました。
    青春時代を思い返す、永久保存版です。
    マンガっていいなぁ

  • 100

    cmoa

    好き嫌いが分かれるかもしれない作品ですが、私は好きです。主人公を取り巻く周りの人々のキャラの濃さも良いし、もっと先が見たかった!

  • 100

    cmoa

    少しお宅向けな感じもあるけれど、読みやすいです。コメディかと思っていたら最後はうるっと来ました。姉弟愛と友情が素晴らしい。

  • 70

    manga_review

    この作者は人物を描くのがうまい。言葉にも力がある。
    主人公よりも、脇の登場人物達がとても魅力的。よい作品。