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いとこの結婚式で、スぺイン在住の医師・エステバンと出会ったアンナ。彼に惹かれるが父親に反対され、一度は諦めたけれど…

ハーレクイン 情熱の国へようこそ

| ハーレクイン(出版)

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Ebook販売元 : コミックシーモア

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3件のネット上の評価があります

  • 100

    cmoa

    そこまで愛せる人に出逢えていいなぁ、と物語世界の住人なのに羨ましく思う。今ある暮らしを捨てて異なる生活環境に、しかも異国の都会でないところに住むとか(かの地での過酷な日々に耐えられなくなった人を身近に見ながらも)、親や親戚との血縁を絶ち切るとか、もう、足がすくむ飛び込みをやり遂げられる相手に出逢えるなんて、夢だ。私にはそんな経験が出来ないから、こうして物語で味あわせてもらう。もう、HQはこれだから疲れた心のサプリメント。ひとときのロマンチック気分でどこか自分に幸せを分けてくれる感じ。

    牧先生の描かれる二人で歩いた暑いアンダルシアの絵が気に入った。
    水もろくに飲めない(飲むべきという現実は置いておいて)その乾いた大地での二人、2日がかりの徒歩強行が、何かが足りないか直ぐに快適に変わるとは限らないかの、不馴れで不便な状況に、泣き言言わず過ごすことの出来るヒロインの強くて前向きな精神力を早い内に描写。彼はそんな彼女を知れば知るほど好ましく思うし、彼女は彼女で彼と過ごす時間が増えるほどに否定したくても避けようとしても、感彼を想ってしまうことから逃げられない。二人の親密さばかりが募っていく。

    スペイン人て異教徒占領の歴史要素でハンサムの隠れ宝庫と思うが、そのちょっと独特な、エキゾチズム漂う雰囲気が感じ取れる。ムーア人の血を引くという設定がピンと来る。地元のライバル女性もスペインぽさが出ている。
    色々な年齢層、何人もの子供達、さりげなく描き分ける巧みさが物語の人間それぞれに個々の質感を持たせる。親子の対立、手近な相手に手を打つかどうか、家を捨てられるのか、全く異なる環境への順応、愛を取るのか、等々の古典的な内容が絵力で生命力を放つ。
    心理描写も言葉のみに頼らず視覚的表現でアピールしている。

    チャーミングな人物画を描く牧先生の、その人物のビジュアルだけではない、その他の各種の表現場で、お力を見させてもらえた。
    こういう力を持っている先生でないと、この話は退屈になったかもしれない。

    ただ、仕事熱心な副社長去った後の会社はどうなったのか、と想像するとそれはそれで気の毒なのかもしれない。

    彼の葛藤シーンも相当良かった!
    頁にひとコマの、多用は牧先生には珍しいほうと思う。ちょっと多過ぎの気もするが、心理描写は効果も感じた。

    特に旅情を誘う場面が無いのに、スペインに行きたくなる。

  • 100

    cmoa

    アンナは頭が良い。もちろんエステバンも。アンナの情熱は父親との仕事しかなかった。きっとそれは努力に裏付けされた成果を上げてきたせいだろう。エステバンに惹かれてゆくアンナ。しかし、アンナは定住せずに暮らしてきたから結婚生活についてのビジョンがない。会社の利益を優先してきただけに良心が疼く。大恋愛の末結ばれた従妹のヘイリーの結婚生活の現実を見てしまっているからなおさらだ。エステバンも同じ。彼女が身を置いている生活は、あまりにも自分とはかけ離れていて何をどうすれば「幸福」を得られるのか彼は悩み続けて手をこまねいている。それでも作中二人の会話はとてもシンプルで的を得ていてわかりやすい。言葉少ななのにその心中が透けて見える。だから、アンナの父親から娘を諦めろと小切手を渡されたエステバンがアンナに別れを告げるのは、そう言えばその逆に彼女は自分のところに来ると考えていたように思えてならない。会社などどうでもよい。それはアンナの父親の物であって、継承者がいないならそれまでの事だ。父親は企業家でも子供も同じでなければならないわけではないのだから。ただ、頭は良くても原始的に近い生活は苦しいはず。それを「愛」だけで乗り切ろうというのかとアンナの父親側に立ってしまう。意固地になった父親が孫に会いに来たエンディングではエステバンが父親を説得してくれた事実に「僕は君を愛しているだけだよ」とキザ!なセリフが相応しいシーンになっていた。

  • 100

    cmoa

    初めて読む漫画家さんでしたが、話の持って行き方というのか、感動をよぶよう効果的なセリフの使い方がうまいです。こんなこと言われたら幸せだろうなぁって、久しぶりに本気で泣きました。
    まるで映画を見てるように絵に動きもあって、他の作品も読んでみたくなりました。
    この作品は2回読みましたが、2回とも泣けて、何度も読みたくなる大好きなお話になりました。

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