© 講談社

父を殺し、母を攫(さら)った剣客集団『逸刀流(いっとうりゅう)』に復讐を誓う少女・浅野 凜(あさのりん)は、「百人斬り」の異名を持ち、己の身体に血仙蟲(けっせんちゅう)という虫を寄生させることで不死の肉体を持った剣士・万次(まんじ)を用心棒として雇い、逸刀流の統主である宿敵・天津影久(あのつかげひさ)を追う旅を始める――。

無限の住人

| 講談社(出版)

立ち読み
Ebook販売元 : コミックシーモア

無限の住人のレビューが0 件あります

レビューを投稿する

86件のネット上の評価があります

  • 100

    manga_review

    ○最初に連載された当時から、あまりにも上手すぎて、新しくてびっくりした記憶のある作品です。

    ○何がすごいって、この人の描く時代劇は本当にそこに生活している感じが匂ってくるんですね。ネオ時代劇なんて喧伝されていますが、もし時代考証をちゃんとやっていたら、ものすごくつまらない世界観になっていたかも知れません。

    ○ただ、この作品。通常の意味で面白いかと言われれば、そこまで面白くはありません(笑)。

    ○話のバランスは悪いし、話自体も逸刀流との復讐劇まではよかったのですが、そこに幕府の人間事情が絡んできたり、本筋なのか微妙な『不死解明編』が長大な分量になっていたりで、漫然と読むにはいいですが、ちゃんと読もうとすると、どこに腰をすえて読めばいいのか分からなくなってしまうのではないでしょうか。

    ○ただ、それを差し置いても、マンガ界では数少ない作家の一人だと思っています。


    ○まず何よりしびれるのは、そのデッサンです。

    ○アクションシーンのかっこよさはもとより、ただの会話のシーン、何気なく話しているときの手のアップの時とかに、そのセンスの良さにしびれてしまうんです。(もちろんデッサンがうまいということとは別の話として)

    ○例えば、卍が通行手形を手に入れようと逸刀流を街道で待ち伏せるシーン。
    後に卍が敵だとばれてしまうという演出的な意味もあり、逸刀流の三人の足のアップを撮り続けるシーンがあるのですが、あれをあれだけ情感豊かに描ける人っていうのは、そこまでいないんじゃないかと思います。

    ○そして、そのデッサンの動きが実に見事なんですね。
    ただ歩くシーンにしても、普通なら足を踏み出す所と両足が地面に着くところの2パターンだと思うんですけど、彼は違うんです。
    歩き出そうとして重心が前のめりになった瞬間を描くんです。

    ○これが、とてもしびれる。だからこそ、例えその回が何の興味のない事を話しているだけの回だとしても(失礼!)その絵を見るために読んでしまうんだと思います。

    ○エロティックな表現やサディスティックな表現にも魅力的な部分は(その分野に興味はなかったとしても)多々あると思いますが、それだけ色んな部分に魅力を感じれる作家っていうのは、やはりすごいことなんだと思います。


    ○絵の魅力というと『バガボンド』も同じような立ち位置だと思うんですが、井上雄彦先生の魅力は主にキャラクターであって、沙村先生のそれはやはりデッサン(動き)の魅力だと思っています。

    ○もちろんバガボンドもおすすめだし好きです。
    これも話は面白いとは言い難いですが(笑)。


    最後にこの作品、点数を7点にしようか10点にしようか悩みました。
    自分の基準で言えば7点でもよかったかな、とも思ったのですが、やはりマンガ界で自分の中で屈指の存在でもあることを考慮して10点にしました。

    『難あれど名作』そんな感じでしょうか。



  • 100

    manga_review

    一本貫いていることでキャラが立って非常に魅力的な作品になっているんだ。
    でも『無限の住人』というのは、本質は「仇討ち物」なんだよ。
    昔からあるジャンルで、弱い者が自分の背負った「義」によって強気悪を斬る、というな。
    そこに現代らしい面白い味付けをしたわけだよ。不死身の肉体だの異様な武器だのを。でも中心軸は「仇討ち物」なんだよな。
    「仇討ち物」で何が重要かと言えば、もう仇討ちをする義と力との相克なわけ。通常は仇は悪くて強い。対して討つ側は弱くて正しい、という構図なんだな。だから「仇討ち物」というのは、不可能を義によって為す、という所がいいんだよ。
    実際は強い味方が討つ側に助太刀に入って、何とかなる、というパターンが多いよな。『決闘鍵屋の辻』って言ったら、もう荒木又右衛門の英雄譚になっているじゃない。
    『無限の住人』も凛という弱い娘に万次が味方についているのだから。もう「仇討ち物」の定番のパターンだよ。

    だけど沙村はこの構造を捻って見せたわけ。仇が真っ黒な悪ではなく、また討つ側も真っ白な善ではない。
    善と悪が錯綜する中で、物語が躍動して行くようにしたんだな。
    何故躍動するのかと言えば、それは登場人物がみんな一本貫いているからなんだよ。
    逸刀流は個の強さを誇る流派であり、各々の生き様は一本貫いているよな。個々を見て行くと、何が善で悪なのか、正しいのか間違っているのかがわからなくなるんだよ。
    更に吐率いる無骸流が乱入し、物語は一挙にクライマックスに達するよな。
    あの無骸流というのは、二者で混沌となった仇討ちの物語をもう一つの力によって強制的に動かす要素なんだぞ。

    まあしかし、非常に魅力的なキャラが多いよなぁ。そうは思わんか。それは全部「一本貫いている」ということなんだよ。人間の魅力ってここだからな。このことは覚えておけよ。
    一本貫いていることを鮮明に見せるために、ド変態キャラが多いわけだからな。「こんなことを一本貫いちゃってます」と読者に衝撃を与えるんだよ。
    常識的な奴ってつまらないんだぞ。
    最初の段階からそうじゃない。黒衣鯖人だろ? 強烈だよなぁ。
    以後ロリコン剣士だの、隠密絵師だのって、みんな異常だろうよ。
    極めつけは尸良だよなぁ。もう明確に邪悪な男でありながら、やっぱり一本貫いてるんだよ。
    まあ、オズハンあたりになると、もう流石の私も解説出来ないよ(笑)。一体何を貫いてんのかわかんないよな。
    この作品の成功は、明らかにキャラが立ってることだ。一本貫くことによってだよな。そこに異常さを加味することで、日常を乗り越えた燃えるものがあるわけだ。
    でも最後はきっちりと「仇討ち物」になっているだろ?
    「あ、そうだったっけ」と思い出した読者も多いと思うよ(笑)。それだけキャラの魅力に引っ張られて、力強い作品だったからなぁ。

  • 100

    sakuhindb

    最強の三つ巴決戦後、完結したので評価を書き直しました。親の仇を追う少女と不死者の用心棒ものの時代剣客漫画。全30巻、19年も続いた長編であり、時期により主軸が変わっている作品。【良い点】序盤は仇討ちの対象である逸刀流の剣士たちとの戦い、リアル風剣戟アクションで良い。異色の剣士同士による剣戟によるアクションがメインで、泥試合や必死感もあって面白い。剣士たちの生き方や家族まで描いているので、単なる勧善懲悪でないのも良かった。中盤は逸刀流の背景が描かれはじめ、仇を取って行くだけの話ではなく、江戸時代の逸刀流の存在意義などストーリーに深みが増してきたのが良い。戦いも主人公は置いておいて、逸刀流とそれを潰すための集団など、多岐に渡ってきたのが面白い。中盤弐は、不死者である主人公を人体実験にかける重い話。ここで投げた人がかなりいるらしいが、不死物を扱った漫画で、不死解明するのは大切だなと。弱点を描くことにもつながり、作者のグロ・凄惨描写へのこだわりも見てとれる。終盤は、深み・アクション・ストーリーが盛り上がり、伏線の回収で面白みが増しました。時代に翻弄された逸刀流の結末や、最強の剣士たちの戦いなど見せ場も多く、仇討ちの少女の苦悩も一応の答えを描き、ひとつの作品としてきちんと描ききったなぁと。【注意点】ある意味少年誌のバトル漫画なので、リアルな剣戟ではなく、リアルっぽい剣戟な点に注意。不死者や逸刀流の異色な武器の設定は、賛否がありそう。バカボンドとは対極にある作品なので。やっぱり不死解明編が重過ぎるところ。乗り切ってほしいですね。【総合評価】バトル漫画しての盛り上がりは一級品。逸刀流という時代に翻弄された剣士たちの生き様、仇討ちというテーマでも良く描けた作品だと思います。ラストはネタばれになるので書けませんが、意外や意外、とても感動的に〆てくれました。不死者であること、解明編、仇討ち、ようやく報われたのかなと。評価は「最高」です。

  • 80

    sakuhindb

    【良い点】・画力は作者が美大卒だけあって特に抜きん出たところ。序盤は粗さや見にくさがあった もののどんどん洗練されて行った。絵だけで一見の価値あり・主人公万次が再生能力持ちながらそんな強い訳でもなく(最強が最終ターゲット天津の 想い人という珍しさ)、主人公以外が戦うことも 多いためバトルに緊張感がある。三つ巴、四つ巴的な闘争といい先が読めなかった・ネオ時代劇の標榜だから時代設定なんかブン投げ投げかと思いきや11代将軍 徳川家斉時代という微妙かつ珍しい時期に、生活・空気感を時代考証を架空設定も絡めなが ら上手く描けていると思った。敵勢力逸刃流はこの時代だからこ設立目的、行く末など 存在感が出せていた・上記でも挙げたある種の迷走が滅びの美学的に話の深みになっているところ・その物語の中でキャラ達も良く立って行たと思うし、惜しまずどんどん殺して行ったこと・これだけ長期に渡り、どこ行き着くのかと途中ハラハラする時もあったものの(本当に 復讐やるの?って感じで)、だからこそしっかりした終局に落ち着いたのは一層余韻 を深めたと思う【悪い点】・最初から上手いが序盤の絵は雑さもあり、ゴチャゴチャして見にくい感じ・途中の不死解明編だけは一気読みでも長過ぎた感じが。内容自体はそんな悪くないのだが・カタルシスという意味ではそれぞれの矜持が正義みたいな感じなので 乏しい物語(凛の復讐も祖先の自業面は見逃せないところもある)【総合評価】連載が20年近いから一気読みで本当に良かった。そうでないと展開の遅さや迷走感が強くなって、連載中耳にしたムゲニン終わってるなの風評の一員になったかも。長編時代劇エログロありバトル漫画として出来が秀逸。名作の域かと。内容含めてしっかり完結しているので、来年映画化予定(質量ともに実写化は困難で酷評の悪い予感しかないが)というタイミングもあり、現在こそさらに薦められる作品。評価は「最高」に近い「とても良い」で。

  • 100

    sakuhindb

    最終巻発行に当たって感想をば不老不死の剣客と親の仇討ちを誓った娘の長編剣客奇譚【良い点】古風な時代劇物でありながら作者の個性が色濃く出ており武器そのものや闘いの描写、エピソードにオリジナリティを出しつつもそれぞれに強い説得力がある事とりわけ人物描写は秀逸で、ストイックさを維持したままドラマ性にあふれる描き方を維持し続けた事はすごい事だと思います天津含む「逸刀流」の最後は、読者もが抱く情に反しつつも凛の禍根を次代に残さないという想いできちんとまとめてあり、納得しうるものに仕上がっていました絵の独自性や不死解明編などエグいエピソードもあるので拒否反応が出る方も多いとは思いますがテーマとしては剣を持つものの性や人の絆といった普遍性のあるものなので万人向けでもあります【悪い点】特に無いです強いてあげるなら一時期絵荒れを起こしていた事(凛ちゃんが特に不細工になってた時期があり申した)話の根幹でもある天津の道場破りの凶事でしょうか(恐らくは作者も長編のつれ厚みをました天津というキャラの行動の妥当性という点でズレが大きく悩ましかった部分ではないかなと思ってます)【総合評価】なにはともあれ19年半の歳月を掛けて物語を描き切ってくれた事に感謝の意を高校の時分から追いかけてきた物語なので、きちんと終わらせてくれた事は何よりも有難いです自分は人のありように評価の重きをおくタイプの人間ですが小指の欠けた天津の腕や、次代に託した小刀。最終巻単行本表紙の二人の旅の終わりを思うにつけ作者の人柄が見えるようで、非常に好ましく思えるのです(作者は確実にツンデレなエンターティナー)なので色々な想いを含め評価は「最高!」で19年半、本当にお疲れ様でした。自作も楽しみにしてますって、もう自作の単行本出てるじゃねぇか!巻末見て今気づいたよ!

  • 80

    manga_review

    <所持歴:全巻。収集中>

    これが作者の初連載作品とは思えない素晴らしい出来。

    最初に読んだ時、
    ・序盤は黒鉄(冬目景)っぽい(人物描写も冬目景ちっくになる)
    ・ベルセルクみたいな重々しい感じ
    なんてことを思いましたが、全くもってマイナスポイントではないです。
    冬目景好き・ベルセルク好きな自分なので、そういう風に見えるんでしょう。
    (作者は冬目景先生の大学の後輩らしいので、その辺りも影響してるかも)


    さて本題。
    序盤は万次・凛の主人公目線で物語が進み、それにより相対する逸刀流は
    いわゆる「悪役」の位置付け。
    しかし、1方から見れば裏であっても逆から見ればそれは表となるように、逸刀流の目線での話になると、そこにはキチンとした筋があり、一概に「悪役」とは言えない程。
    更に無骸流が出てきて、もう単純に「こいつは悪役」なんていう見方は出来なくなります。
    他作品のように「悪役にカリスマ性を持たせた」というのとはちょっと違う気がします。

    主人公サイド(万次・凛)
    逸刀流サイド(天津、他)
    無骸流→六鬼団サイド(吐、他)
    幕府サイド(英、他)
    これらが入り乱れ、積み重ねられて描かれてますので、物語は重厚です。
    (英はちょっと噛ませ犬的な感じですが)
    どの立場に立って読んでも違和感無く読めます。
    それは長所なんですが、1歩間違えれば短所にもなり得るかと。

    このまま最終章を上手く纏められれば、文句なしに名作の仲間入り。



    ちなみに、自分は単行本を最新巻(25巻)まで一気読みしたんですが、そのせいもあってか、他の方が言われる「監禁編がだるい」ってのはそれ程感じませんでした。
    あくまで「それ程」であって、確かにちと長いかなとは思いましたが。

  • 60

    manga_review

    ネオ時代劇とありますが、適度にいやこの時代こんなんないだろうってのを恰好よく取り入れつつ描いてていいですね。見開きの決めポーズの絵など作者さんセンスいいなぁと思います。
    私は一気に全巻読んだので監禁編までの方が漫画の話としてなんかぎこちなくかったるく感じながら読んでました。監禁編からラストまでの方がぐいぐいストーリーにひっぱられて面白く読みました。

    多分前半はヒロイン凛の敵討ちの覚悟の中途半端さにイライラしたせいかと。だってあんなに人を巻き込んで意気込んでたのに、実際にチャンスが巡ってきたら「今は無理」とか意味不明すぎます。そらあの年齢で親を目の前で殺されたからといって自分がサラリと人殺しができないのは普通だと思うし逡巡するものだとは思うけど、何度も遭遇してお互いそのままって…卍さんに失礼にもほどがある。話的にもどうしたいんだよ、この作者と思ったものです。

    様々なキャラクター、それぞれの立場からのあの一生懸命さ、それを螺旋のように組み上げてラストに向かっていくストーリーはうならされました。


    マキエさんの無双っぷりと最期の凛と卍さんの関係がなぁ・・・あんなに人を殺してしまったから幸せになれないというのなら分かるけど、唐突にあんな割り切られてもねぇ。卍さんが切なさすぎるでしょう。なんの罰なの?火の鳥!?

  • 60

    manga_review

    漫画家の内には「作品を通してこれが言いたい」と「こういうシーンが描きたい」という二つの欲求が同居していると勝手に思っているのですが、この作者はかなり後者の比重が高いように感じました。
    どんなシーンかと言うとぶっちゃけ美女いじめです。
    被害に合う美女が健康体(?)で生活する描写を加虐シーンの前に必ず挿入して、キャラに命を吹き込んでから存分にいたぶるというフェティシズムを感じる構成になっています。
    AVでもいきなり本番シーンだと萎えますしね。
    肝心のストーリーはというと
    さっきまで穏健派だったリンちゃんが突如シニカルな発言をする
    助っ人が役に立たない上に足手まとい、だのに常に強者扱い
    主人公が大ゴマを使って覚醒しておきながら普通にボコられる等
    読者の予測するカタルシスよりも、それを裏切ってインパクトを出そうとしてるせいか通して読むと結構ブレブレです。

    ダリオアルジェントの映画と同じで細部を気にするよりその場の盛り上がりとズタボロ美女を楽しむべき漫画です。
    虐めシーン含めて女キャラは本当に魅力的だと思います。

  • 100

    sakuhindb

    【良い点】友人に映画版おもしろいよと言われ、ならば原作からということで全30巻を一気読み。掛け値無しに最高でした。他の方がおっしゃる通り賛否両論の中だるみはあるものの、それも各キャラの成長や主人公が強者たる理由に繋がるため終わってしまえば必要な描写だったのかなと。しかし中だるみを抜けたあと、後半の爆発力は必見です。絡み合うように交わってきたキャラ達の斬る斬られる生きる死ぬ。激しくもあり美しいくもある戦いは息を飲みました。その爆発力のあと待っているのは長い長い余韻を持ったエンディング。動乱の江戸後期、男は男として女は女として駆け抜けた時代の美しさが際立つ終わりでした。【悪い点】あえて挙げるならばやはり中盤。理由は伴ってはいたものの人によってはここでもういいやとなってしまいそうな長さ。その間の会えない時間が2人の絆を強くする的な楽しみはありました。個人的には序盤多用されていた見開きの曼荼羅のような戦闘描写が後半もう一度見たかったです。【総合評価】感想を残したいと思った作品はなかなかありません。ぜひご一読を。

  • 80

    sakuhindb

    【良い点】話の導入が分かりやすい。故に物語に引き込まれるし、先も気になります。勧善懲悪でも無いので、ハラハラしながら読めます。また絵柄にクセも無く見やすいと思います。藻え絵拒否症の人にもおすすめ。皆さん挙げられてる実験編は特にそう文句言う所でも無い気もします。あれは凜の活躍の場でもあるので、卍は置いといての展開も面白い。【悪い点】本当の問題はラストだと思われ。凜と卍の恋愛話と思って読んでると肩透かしを食らいます。そうじゃないんだよ、長々と30巻読んで来たのは、二人のハッピーエンドが見たかったからなんだよ!と思わされましたね。単行本で一気に読むと更に違和感が強いです。「え!?今までの二人の間柄は何だったの?」つう展開。【総合評価】一気に読んでしまったのでラストのあの感じには戸惑いましたけど、また、一気に読まされたのも事実です。おそらく1巻を読んでしまったら、次の巻が読みたくなり、2巻、3巻と行ってしまうでしょう。

  • 80

    manga_review

    私が単純に沙村さんの絵柄が好みってこともありますし、
    時代劇好きってこともありますが、うーん・・グロの趣味も
    たぶん合うんだと思います(笑)なので+2点くらいになってると
    思います。

    登場人物それぞれのキャラクター設定も面白いし、
    必ずしも後から強い敵が次から次へとあらわれるわけではなく、
    弱そうな人が思わぬところで特技が役立ったり、
    逆に強そうな敵が期待を裏切りすぐ死んだりするので、
    ストーリーに飽きがきません。敵味方の区別も先が読めなくて楽しい。

    自分的には唯一欠点というか気にかかる所があって、
    主人公凛があまり好きになれないタイプです。それに、あれだけ
    長い事一緒に旅していて万次さんが凛に手をださないというのも、
    普通の漫画ならいいだろうけど、これだけ
    かなりグロエロな部分もある漫画でその設定はちょっと無理があると
    思う。

  • 80

    manga_review

    それほど画力がすごい訳ではないと思う。
    ただ、演出が抜群に上手い。気の利いたセリフ回しや立居振る舞い、奇妙な武器やファッション、背景の細かな描き込みに至るまで、構成要素の一つ一つが全く違和感無く統一されている。
    一見デタラメな世界観に見えるが、しかしそこには完璧な「エセ江戸時代」が完成されているのだ。

    もう一つ特筆すべきが、キャラクターの魅力。特に女性の描き方が素晴らしい。
    ファンタジーものに必ず一人は出てくるような、問答無用に強い女性というのは出てこない。
    が、戦いの場における女性の絶対的な劣位性(力の弱さや精神的なもの、全て含めて)という現実を踏まえた上で、それでも「儚くも強い」。ある意味理想的な戦う女性像を見事に描いている。

    加賀編まではストーリーの組み立ても最高だった。ダルーい監禁編がようやく終わったここから、どんな結末に向かっていくのか楽しみ。注目。

  • 80

    manga_review

    ネオ時代劇と掲げていて、洒落た感じもたまに盛り込んでいますが(奇抜な衣装、武器など)、エログロありのバトル漫画が本分の作品だと思います。作者が美大卒で絵が相応に上手く(女性キャラに独特の妖艶さがあり)、連載中もさらに向上して行くため一見の価値があります。世界観も徳川家斉治世という微妙な時期を選びつつ、その時代だからこその敵勢力の理念や行末などを絡めて、一定の考証が出来ていたのではないかと。滅びの美学的に容赦なくキャラが輝き散って行きますが心に残りました。展開が三つ巴、四つ巴になりときに中だるみや迷走では思うような場面もありましたが、収束して連載20年近い壮大な物語はしっかりと締められて余韻を残しました。来年実写映画化が予定されて(この出来は不安しかないが)、タイムリーな作品でもあるのでしっかり完結した後の今こそ未読の人にも薦められる作品です。

  • 80

    manga_review

    スマートなちゃんばら漫画が多い昨今、非常にスマートでないある意味時代錯誤なちゃんばら漫画。
    出てくる武器は普通の日本刀から槍に弓矢、仕込み刀に鎖鎌に、果ては毒に鉄拳噛み付き頭突きに更には不死身と、もはやバーリトゥード状態。
    登場人物は全員どうしようもないしがらみに縛られて雁字搦め状態の本当にどうしようもない連中ばかり。そんなどうしようもない連中がどうしようもない理由で殺し合うんだから、本当にどうしようもうない漫画なんですが、出てくる連中みんな暑苦し過ぎるほどエネルギッシュであまり悲痛さを感じさせません。
    そんな暑苦しい連中とは正反対に絵柄は超美麗で、また登場人物の動きや何気ない仕草が妙に生々しかったり、台詞回しも独特であったりと、読み手を飽きさせることがありません。
    不満があるとすれば槇絵さんの出番が少ないことくらいか!?

  • 60

    sakuhindb

    【良い点】デビュー作をここまで寛容に続けさせた編集部には頭が下がる。一応しっかりとしたストーリーはあったので、グロ描写オンリーのよくある駄作と比べれば高評価。【悪い点】テーマが分からない。バトル物でいきたかったのか時代物なのか、はたまたヒューマンドラマでいくのか、最後まで結局なにが描きたかったのか一切分からないのは逆にすごいのかもしれない。【総合評価】やっと最終巻まで読み終わったが、正直言って前評判に踊らされた感がいなめない。圧倒的画力という割りに動きが表現できていないし、ストーリーとしては終結したものの作中のほとんどの問題は解決していないし、印象に残るシーンもないし、ただ淡々と続いてそのまま終わったという感じ。決してつまらないわけではないが、かといって特段面白いわけでもなく、評価としては可もなく不可もなく普通が妥当かと。

  • 70

    manga_review

    スタイリッシュで荒唐無稽な剣劇漫画。
    変な武器たくさん出てくるし、登場人物の線が細いしで真っ当な時代劇漫画とはとても言えないが、それが逆に功を奏して非常に読みやすく仕上がっている。時代劇?何それな人でもこれなら普通に読めると思います。

    絵も上手で、特にこの人は女性の儚さを描くのが上手いと思う(って、「おひっこし」じゃ全然逆のことやってますがね)。
    少々本筋…物語の背骨がしっかりしてないかな、とは思うもののセリフやキャラクターに十分な魅力があるので良しとしましょう。

    どうも連載初期からアクション演出を色々実験しているようで、小さな正方形のコマを延々つなげたり、斬撃の背後に花の絵を飾ったりと珍しい手法が見られる。
    その実験がそこまで劇的な効果をあげているとは思えないが、なかなか面白いのでオーケーオーケー。

  • 100

    cmoa

    【このレビューはネタバレを含みます】 何度か最初のグロいシーンで断念したことがありますがちゃんと読み進めれば、卓越したストーリー展開にも、息をし生きているかのような美しい絵にも完全に虜となりました。

    作品としての完成度の高さに感服します。初めから終わりまで美しく一本通った筋があるのに、途中で散りばめられている絶妙なキャラクターの人間性や関係性が、また私の心を燻り苦しませました。

    作品の完成度に心震えると共に、ラブコメ脳の私としては大いに苦しませられ身も心ももみくちゃにされた気分です。(笑)凛ちゃん万次さん、天津さん蒔絵さんから始まる学園ラブコメパロディがあるとすれば本当に美味しいと思う。

    兎に角、どなたかも仰っていましたが、
    最高のネオ時代劇です。

  • 100

    manga_review

    『ベルセレク』『CLAYMORE』『人魚シリーズ』『無用ノ介』『火の鳥』など、

    様々な要素が入っている。


    絵は、独特で不安定なところがあるが、

    そこが有機的で美しく思う。

    飛翔感のある動き
    生活感の漂う背景
    新鮮な演出
    仕草による 繊細な感情の描写

    完璧です。


    万人受けはしないかもしれないが、


    人間の限界、儚さ、愚かさ、痛み、達成と同時に訪れる虚無感、

    愛(母性)も悪(破壊衝動)も

    全て、本能だということ


    そして、


    「無常」だからこそ かけがえの無いものであるということ


    ありきたりな言葉だが、そんな事を教わりました。

    わたしの中では、No.1の作品です。

  • 100

    sakuhindb

    【良い点】このコミックのマンガ家さん、作品の内容とバランスとっているのか、ときどき非常にユーモラスな部分をちらっと作品の著者の記述を見て感じますネオ時代劇ですが、登場人物は現代のイケてる感じの雰囲気のキャラで描き切っています、その辺のアンバランスさが非常にユニークです、とにかくかっこいい。ただこの作品は残虐すぎるのですが、そんな部分も魅力なのかなと…ページの流れが非常にスムーズで小気味よいセンスの良さですね【悪い点】僕の周りの友人はこの作品を全く評価しませんこの作品がだいすきな僕は残虐でサディスティックなのかなと感じることもあります【総合評価】現在15巻まで読破中よく考えるとゾンビが主人公の漫画でもかっこいい

  • 80

    cmoa

    無料でなければ絶対手にはしなかったであろう作風だけど、読んでみたら続きが読みたくて仕方ない有名らしいですが、今まで一切知らなかった好き嫌いとは別に画力があって、妙な色気があるまぁ、見せ場?のワザの場面や不死身だの武器だの…そこに魅力は感じれなかったけれど、読み応え抜群血やグロいのが苦手な人はダメなのかも。私も得意じゃないが、背景の時代が時代だけにレビュー程のグロさは感じなかったただし1巻だけでは絵もイマイチでおもしろさはわからない2巻3巻を読む頃にだんだんとハマり今はがっつりハマってるww影久&槙絵の2人がクールで切なくて…好きです青年マンガの良さが詰まった作品だと思いますね

ネット上のイメージ

独特
バトル
教師
江戸

イメージの近い作品(ランダム)

  • ジョジョの奇妙な冒険 第3部
    【ページ数が多いビッグボリューム版!】ジョナサン・ジョースターの子孫、空条承太郎、17歳。ある時突如、「悪霊」のごとき不思議な力をもつようになる。「幽波紋」と呼ばれるその力の発現に、承太郎の祖父、ジョセフはある因縁を確信。100年前、ジョナサンの肉体を奪い生き延びたディオとの深き因縁を…!!
  • 毒師プワゾン
    黒い髪をした黒衣の美少年。その名をプワゾン(毒)という。彼の野望は老子、jaコブソンと共にギルドを壊滅させることだった……。身分を偽り見習い毒師について旅を続けるプワゾン。彼の野望は達せられるのか!摩夜先生の贈る耽美スプラッター・ホラー堂々見参じゃあ!

イメージの近い作品(知名度:高)

  • ジョジョの奇妙な冒険 第1部
    【ページ数が多いビッグボリューム版!】イギリス貴族ジョースター家の一人息子・ジョナサン。紳士となることを目指し不自由ない暮らしを送っていた。だがその生活は「侵略者」ディオ・ブランドーの出現で一変。事あるごとにジョジョを陥れるディオの傍らには、石仮面が不気味にたたずみ……。
  • ジョジョの奇妙な冒険 第8部
    S市杜王町。震災後、突如、町の中にあらわれた「壁の目」と呼ばれる隆起物付近で、大学生の広瀬康穂は謎の青年を発見した。彼の身元を突き止める事にした康穂であったが、不可解な現象が2人の周りで起こり始め…!

イメージの近い作品(最近)

  • ギガントマキア
    数億年に一度繰り返される地球規模の大災厄の彼方。その変わり果てた世界を舞台に語られる生命群の激突。神話の巨人を擁する帝国に、ただ一組の男女が挑む。男の名は「泥労守(デロス)」、女の名は「風炉芽(プロメ)」。彼らの目的と、この世界の成り立ちとは…? 圧倒的な想像力と筆力で描かれたSFロマン開幕!!
  • トガリ
    現世で罪を犯し地獄へ送られたものの300年の間抵抗を続けた男、統兵衛。人のぬくもりを知らず、ただ生き延びることだけをシンプルなルールとして生きたこの少年は、地獄の首魁・エマとひとつの取引をする。罪を狩ることのできる木刀・咎狩を用いて、108日の間に108の罪を狩ること。トガリと呼ばれるこの試練をこなせばあらたな生を与えられるというのだ。悪を以って悪を討つ統兵衛の300年ぶりの人間界現世での生がはじまる。その先にあるのは悪滲む暗き闇か、それとも……。