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陸に領土を持たぬ海の一族、その守護神”影船”を操る謎の男ファン・ガンマ・ビゼンの正体とは!? 川原正敏が描く壮大なる海の冒険浪漫、満を持してここに発進!

海皇紀

| 講談社(出版)

85

非常に良い

51件のレビュー
立ち読み
Ebook販売元 : コミックシーモア

海皇紀のレビューが0 件あります

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51件のネット上の評価があります

  • 80

    sakuhindb

    敵国ロナルディアを滅ぼすためカガクを求めて旅するマイアとカガクに興味のあるためそれに同行する兵法者、トゥバンがカガクの手掛かりを探している最中、主人公のファンと出会うところから物語は始まります。この作品の時代設定ですが、明確には明かされてないものの、(第1巻の序文より)現在から約2000年後の未来となっており、(イルアンジャのセリフより)おそらく核戦争の影響で一度文明が滅び18世紀?程(移動手段が馬や帆船)まで文明が後退しています。そのため科学がカガクと呼ばれ、知る人ぞ知る魔法のようなものと認識されています。しかし、一般的ではないものの一部では科学が生み出したモノは残っており(人形の戦闘ロボットやトランシーバー等)、その更に一部、大砲やダイナマイトを手に入れ、それを利用し領土を広げ続けるロナルディアという国との戦争が大きな目的となっています。ただ、主人公ファンが海の一族と言われる海に住む住人のため基本的には海戦メイン、たまにある陸での戦争はウォルハンという小国に手を貸す場合が多いです。【良い点】作者が商船学校に通ってたとのことで、帆船に関して非常にリアルキャラが非常に魅力的、個人的にはトゥバンやフォレスト、マリシーユが好みです陸戦もお互い策を練りつつ読み合いや戦い方の工夫が重視されているので、そういった頭脳戦が好きな方にはおすすめ格闘戦が熱い&わかりやすい、作者の前作が「修羅の門」ということで当然といえば当然か【悪い点】コマ割が非常に単調&背景が白い(海上だとしょうがないかもしれませんが)&アングルが割とワンパターン。私はそこまで気にせず読み進められましたが、気になる人は気になるかもしれませんざっくり見返すとストーリーが俺TUEEEに近い。主人公ファンからして戦闘能力トップクラス、頭脳トップクラス、操船技術No1、求心力トップクラスとかいうチートに加え、味方にも戦闘能力No1のトゥバン、求心力No1カザル(ウォルハンの王なので基本的に別行動ですが)がおり、その他の船員も一流です(船員に関してはミスって足を引っ張らないというだけですが)。まあただここに関しては相手に大砲、ダイナマイトといった兵器に大きな利があるため、それを埋めるためでしょうね海戦パートがわかりにくい、というか専門の知識がないと何やってるかわかりません。ただ、これが分からないとストーリー上支障が出る、ということはないのでその点では安心【総合評価】【悪い点】が長くなりましたが、明確な欠点というわけではなく、私は殆ど気にせず読めました。ストーリー、設定もしっかりしていたため中弛み等もそこまで感じませんでした。架空戦記としてもかなり良い作品だと思うので、歴史モノ、頭脳戦が好きな方にはおすすめです

  • 60

    sakuhindb

    「海皇紀」も第30巻を越え、ファンが命懸けで海賊ジーゴ・サナリアを説得し、戦力に加える。ここまではまだ良かった…。・サナル海将のウォルカ・ベオスの艦隊を無傷で手に入れる。ウォルカがいかに個人競技の得意なだけの無能で人望が無い海将だからといって、海王となったばかりのソルまでを裏切るというのは疑問。海域の辺境に飛ばされていて不遇な対応を受けてたとしても海王であるソル側に付く艦隊がいないのも疑問。もし、凡人レベルの海将が相手だったら無傷で艦隊を手に入れるのは不可能だっただろう。敵である「アレア・モス」が見るに見かねてわざわざ「保証」というフォローを入れた位だ。フェルカド派のハゲを刺殺した事以外何も功績を挙げていない「アイスダガァ」がいかにマヌケな人物かわかる。実際に「アイスダガァ」は知略を発揮する事もなく、身内を2人刺殺しただけで退場した。流石に「アイスダガァ」がここまで小物だとは見抜けなかった。・ファンがソルの艦隊を手に入れる展開。海賊ジーゴ・サナリアの仇敵である海の一族を殺さずに船の機能だけを止めるという作業自体が成立している事。ジーゴの長まで戦争で死んでいるのに有り得ない。ジーゴが独断の行動で危機をフォローした事とファンが一族を血に染める覚悟した事が救いか。・海王であるソルがファンとの勝負にこだわりすぎる事。ファンの欲の無い弱点を知っているのにも関わらず、避けられる戦いをあくまでも戦って勝とうというのは器がしれている。スクラ次女を使い捨てた割にアイスダガァを死なせた時の行動がフェルカドと同じなのは意外だったが、不意打ち以上に呆れた。勝利の欲望に囚われているソルの性格さえカプーノ様並に寛大なら「アイスダガァ」や「ウォルカ・べオス」などの無能な部下達を登場させる事も無く寄り道せずにロナルディアとの戦争を始められた事が非常に残念である。このままソルが退場するとフェルカドコンビと同類だ。影船の長の信頼が無くなっている可能性があるので、長男カプーノ様が再び海王になるかもしれない。ファンもソルも「王海走」の失敗が生かせなかったようだ。連載の引き伸ばしの為、ファンとソルの対決を「王海走」で終わらせなかったのは失敗だったがジンがファンを助けた展開はマンネリを打破するのには丁度良かったが「仲間と引き伸ばした分の連載期間」など犠牲にするものが大きすぎた。思えば「もう少し悪人でいろ」は長い伏線だった。・マイアが王国の復興を真剣に考える所か復讐しか考えない没落大馬鹿王女である事。利点はお供にトゥバン・サノオを連れている位だ。初期で死んでも何の問題も無いヒロインはいらない。2007.4/19編集済。(これからの展開の工夫に期待できそうなので今はあえて「普通」の評価を下す。)

  • 100

    sakuhindb

    98〜10年に月刊少年マガジンで連載された川原正敏先生の海洋冒険活劇漫画。辺境の港町に現れたウォルハンの王`カザル・シェイ・ロン'。船を求めるロンは刺客たちに襲撃を受けるが、その危機を救ったのは伝説の兵法者`トゥバン・サノオ'と謎の男“ファン・ガンマ・ビゼン"だった。ここから男たちの壮大な冒険の旅が始まる。「修羅の門」が好評のまま終了した後、本格的な冒険ドラマとして川原先生が新たに描いたのが本作品で、独特のファンタジックな世界観を壮大なスケールを持って描かれています。ただの男の闘いだけでなく、戦略を兼ね備えた闘いを組み立てているのが何とも迫力を物語ってます。主人公の“ファン・ガンマ・ビゼン"は強さもさることながら、スケールの大きな頭脳と趣向・操艦技術とあらゆる面で壮大さを持っていて、非常に魅力的な漢です。陸奥と同じく飄々としていて強靭で、次々と策略で潜り抜ける自信に満ち溢れているところがいいです。`トゥバン・サノオ'は強靭な体と精悍な人柄がよかったです。`マイア・スアル'は純真な少女でしたね。`ニッカ・タンブラ'も副官として立派な働きをした男でした。他にも`ギルス・ヴェダイ'・`カザル・シェイ・ロン'・`アル・レオニス'・`メルダーザ'・`オンブルワ'・`ディアブラス'・`ソル・カプラ・セイリオス'等魅力的なキャラがいっぱいでした。ストーリーは“ファン・ガンマ・ビゼン"を主役として陸に海に冒険活劇を繰り広げるといったもので、操船や集団戦等さまざまな戦いが場を盛り上げてくれてます。そういうことで、本作品は壮大な冒険を描いていますし、最高のレベルで達してると思いますので評価は【最高!】とします。本作品はおそらくは『三国志』の影響が強いのではないかと感じましたね。まだ全巻読み終わってないので、すべて読破したらまた新たに感想を書きたいと思います。

  • 80

    manga_review

    たくさんの魅力に溢れた、エンタテイメント作品。

    主人公の魅力
    川原さんが作り出す主人公のキャラ造形は、わりと全部好き。飄々とした立ち居振る舞いと、他を寄せ付けない圧倒的な強さは、単純に格好良いですよね。

    ジャンルの魅力
    一言でジャンルを言い表せない、多彩な要素が満載している漫画だと思います。
    海洋冒険物語であり、海鮮も陸戦もある戦記ものであり、SFものであり、歴史ものであり、大河的に壮大な物語でありつつユーモアもあり、人情話もあれば恋愛要素も多少あり、最後は筆者お得意の格闘技で締めくくる・・・。

    物語の魅力
    中性ヨーロッパがモデルとなるファンタジーと思わせつつ、実は遙か未来の物語だったと判明する序盤の流れが、心憎いですね。
    強大な科学と人間のエゴが世界を一度は終末へと導いてしまったのだろうと想像させる、現代社会への壮大な皮肉も、またしかり。
    そして・・・
    海洋を統べる謎の一族の物語と戦乱の世を終わらせる覇王の物語が交錯し、そこに再びカガク(科学)の力を振りかざす第三の勢力が猛威を振るう・・・。

    血湧き肉躍る冒険物語でありつつ、一本筋の通ったメッセージが全編を貫いています。




    余談
    主人公が用いる体術の描写に、デ・ジャ・ヴュを感じます。作者が描いた別作品に登場する「陸奥園明流」に見えてしまいしかたがありませんでした。

    たまたま自分にはそう見えるというだけなのか?
    川原ファンにとっては「修羅の門」に地続きの未来の物語だと認識しているのか?
    はたまた、作者自身が、その点についてどこかで言及しているのか?

    川原正敏ファンの方の見解を聞いてみたいものです。

  • 60

    manga_review

    個人同士での戦いは別として、この漫画の醍醐味といえる海戦や陸戦を明らかに物理的に不可能な必殺技やテクノロジーでの解決に頼らずに描ききった素晴らしい作品です。
    連載中は物語の展開がじれったいくらいに遅く感じましたが、次々繰り出される戦略や艦船の動きを丁寧に描いた結果でしたので単行本でまとめて読んでみると気になりませんでした。

    点数が低めなのは終盤での失速が理由です。
    フォレスト戦は個人の好みとして、いわゆるラスボス戦が体術戦とSF展開で決着がついてしまったことは好みの問題を超えて失敗だったと思います。これまでの数々の戦いはなんだったのかという気分でした。船乗り達が主役の物語なのですから、海戦が最終決戦であってほしかったです。
    SF設定は魔人が出てきた当初はともかく、終盤では盛り上がりの邪魔をしていただけに思えました。ロナルディアはカノン砲をはじめとする火薬武器の技術があるだけで十分に強敵だったからです。
    この理由付けをSFにしたおかげで、ロボットやら卵やら普通の剣や弓矢が効かない敵が相手になり戦略での決着が付けられなくなったのではないでしょうか。
     
    凡人が過ぎた兵器を振り回すのはお約束の負け展開ですし、結局一番白熱したのは対等な技術や知恵をもっている海の一族の内輪争いでした。長く時間を割いていただけあってこの辺りまではファンのペテンに振り回されっぱなしの面白さでした。
    全く知識がなくても帆船の魅力が伝わってくる作品でしたが、どのようにして完結させるか楽しみだっただけにどうにも不完全燃焼です。

  • 50

    manga_review

    文明が衰退した時代に、天才的な船乗りで武道の達人でもある主人公が
    帆船を巧みに操り世界のうねりに身を投じていく・・・。
    海皇紀の名に恥じないスケール感のある物語。
    特に帆船による海戦は、本当かどうかは別にして
    大変リアリティを感じさせ読むものを一瞬で虜にする。
    素晴らしい作品・・・になるはずだったが、個人的には失敗してしまったと思う。

    プロットは完璧だったと思う。
    古の文明が残した魔道と言う名の科学、魅力的な海の一族、若き大陸の霸王と天才軍使、
    大陸一の兵法者、闇の魔神衆、主人公の母、魅力的?なヒロイン達等々、
    ライバルから味方まで主要なキャラクターを早い段階から配置する巧みさ、
    なによりも帆船の操船というほとんどの人間が知り得なかった世界の真新しさ。
    事実、王海走という次代の海王を決める大型帆船レースの直後までは10点満点の出来映え。
    しかし、最終的な敵(もしくは敵勢力)に魅力がなかったこと、
    序盤から暖めてきたキャラを生かし切れなかったこと、
    満足のいく伏線の回収が出来ぬまま尻すぼみにエンディングをむかえてしまう…。

    決してひど過ぎる作品と言うことはない。
    序盤の出来に過度に期待し過ぎて、私が勝手に裏切られた思いになっているだけかもしれない。
    でも45巻と言う長さを考えてもいまひとつやり切れない。
    そんな気持ちを言葉にすると「ヘメロペカペカ」…。文字通り言葉にならない。

    作品の完成度が低い訳ではないので、5点の評価です。

  • 60

    manga_review

    ジャンル分けが難しい作品ですが、私はファンタジーものだと思いました。
    プロットがしっかりしていて、フィクションの世界が見事に構成されています。
    ストーリーもしっかりしています。
    読みやすいのもいいです。

    ところで、優れたファンタジー作品は、風の谷のナウシカが人のエゴと環境問題を考えさせたように、フィクションでありながら、現実の世界の問題に切り込み、考えさせることが多いものです。
    しかし、この作品に、そういうところはほとんどありませんでした。
    現実の世界へ切り込む素材として、「カガク」という面白いプロットがあっただけに、残念です。

    ほかに、この作品の特徴として、大ゴマが非常に多い、というのがあります。
    船や海の場面は大ゴマでもそれほど気になりませんが、人物の顔のアップで大ゴマが多いのは、やや萎えました。
    正直、人物を大ゴマ連発で描くのが冴える程の画力はないと思います。
    また、登場人物が舌を出す場面が何度もあり、ややうっとおしいと感じました。

    いろいろ酷評しましたが、ファンタジー作品としては良作です。
    最後の終わり方もよかったです。
    ぜひ一気読みしてください!

  • 80

    manga_review

     主人公は、この作者の他の作品にもいそうな例のタイプだ
     不適な笑みを絶やさない、底が知れない憎いアンチクショウだ
     もうワンパターンなんだけど、やっぱりカッコイイな。この人の主人公は

     そんな主人公が、どんな明確な目的があるのか掴めないが、あっちにフラフラーこっちにフラフラーしながら各地で大活躍する
     いや、どんな目的があるかわかるが、そこは不敵なアンチクショウが主役なわけだ
     展開読むのはマナー違反だ
     それがこの読者の心意気だ
     無理難題を軽くこなしていく憎いアンチクショウの行動を生暖かく見守ろう

     注目するのは、帆船による海戦だ。
     作者は海軍学校かなんかの出で、帆船をよく知ってるらしい
     すごいリアルだ
     いや、まぁ専門用語多すぎて半分も言葉わかんないんだけどね
     でも、ものすごく帆船に乗っている気分になれる事は請け合い
     こんな専門的な帆船マンガってあったっけ?
     
     まぁ海だけじゃなく、陸で戦ったり戦争にも介入したりと、色々あります
     素直に冒険活劇としておもしれーです

  • 100

    sakuhindb

    九十九や出雲ら川原的主人公を更に120%濃縮還元した様な「やる気無さげな天才」が主役にも関わらず何故か最も均衡が取れているのは、やはり本作が自分一人で活躍出来る格闘技漫画ではなく複数が動かざるを得ない操船や集団戦をメインとした漫画だからだろうか。操船等で詳しい知識が如何にもそれらしく出て来、リアリティもそれなり以上にある。少なくとも'現代の地球上'的世界の癖に人間が鎌鼬を起こしたり人体を破壊出来るほどの振動波を撃ったり出来る修羅ほどには。騙し合いが得意という、これまた修羅シリーズ等で自らをバカと認めている事も少なくない主人公達とは正反対で、結構読者の裏を掻くのだが…………その内意表の突き方が「予想を裏切りゃそれだけで充分」と言わんばかりの板垣作品の様にならなければ良いんだが、と一抹の不安も無くはない………………………………………………………………何だ、結局今までの作品群でシンプルだったところをほぼ全部ひっくり返して複雑に味付けしたって事か。ま、行うは難し、だろうけど

  • 70

    manga_review

    修羅の刻の時にすでに明らかだが、この作者が描く登場人物は、名前とポジションが違っても、キャラが同一である。
    それが必ずしも、許されない程のことかと言えば、そうでもない。し、そんな作家はちょいちょいいる。

    少なくとも45巻
    まるっと付き合えるだけの面白さがあった。

    ただし、この作品は初見が全てだ。
    なぜなら、

    随所に読者の意表をつく、トリックが仕掛けられている。
    が、
    読み直したときにトリックには驚きがない。
    という当然があるからである。


    したがって、このサイトにおける評価は7点がベスト。
    ・8点 - 何度も読み返してしまうような名作作品
    ・7点 - 夢中になって読みふけってしまう漫画
    だからである。

    一度目に手にした時にわくわくし、二度目に手にした時にがっかり。で、この作品は成功ではないだろうか?


    この作品をこのサイトで評価するのは、
    うまい棒を強度で評価するようなものだと、付け加えおくw

  • 90

    manga_review

    とにかく主人公ファンに惹かれていきます。
    作中のファンのカリスマ性もすごいですが、
    ファンの言動、知略、強さ、つかみ所のない性格など読んでいて
    これほど引き込まれるのは他にはないかもしれません。

    バトル漫画を描いてきた作者なので、バトルも少なかれあるのですが。
    この作品の最大の特徴はやはり海戦でしょう。
    正直、船と船のバトルなんて期待していませんでしたが、
    震えるほど面白いです。
    船は帆船なので、風や天候、潮といった自然現象をいかに読むか。
    そこに操船技術や船の性能といった要素が加わって至高のバトルと化しています。

    ファンは直接手を出すことは少ないですが、陸上戦もあって飽きさせません。

    漢なら読んでいただきたい作品。
    マイベストキャラクター「ファン・ガンマ・ビゼン」
    純粋にワクワクさせてくれるキャラです。

    終わっていない漫画に満点は・・・
    それに、あまりに主観が入っていたので9点に変更。
    それでも9点ですけど^^;

  • 70

    manga_review

    ある意味革命であると言えるほどのシンプルなコマ割り。
    刻一刻と日進月歩を続ける漫画の表現技法の発達に相対するかのごとく
    横長のコマが延々と縦に続いていくだけのコマ割りは漫画文化に対する挑戦とも言える。
    正直初めて読んだときは「こいつ舐めてんのか?」と思ったものだ。

    ただし、そのコマ割りが一概に欠点であるかと問われれば否定せざるをえない。
    メリハリがなくただ淡々と過ぎて行く印象を持ってしまうが、
    淡々とした印象を上手く利用した演出や構成には目を見張るものがある。
    時間変化に伴う状況変化を上手く表現し、一見地味な海戦がとても面白いものとなって描かれる。
    この点は特に特筆したい。

    なお、漫画にあまり馴染みの無い友達曰く、
    「読みやすくていいよね。次何処読めばいいのか分からなくならないし」
    だそうである。
    世の中そういう見方もあるか、と考えさせられた発言だった。

  • 100

    sakuhindb

    【良い点】トゥバンの戦闘マイアのかわいさファンの母のかわいさ操船の絡んだ戦い魅力的な仲間、魅力的な敵【総合評価】ネタバレいやぁ〜〜〜やっと終わった。作者の川原正敏さんお疲れさまでした。相当面白いお話でした。これはメルダーザが書いた話だったんですね。驚きです。最終話は潤む所もありましたけれど、私はほとんど笑えました。結婚ラッシュは美味しんぼにてると思いました。トーマのハゲかたが笑えました。ファンの母ちゃんの最後の言葉が笑えました。最後のファンのスーパーサイヤ人バージョンみたいなのも笑えました。最終話で残念だったのが、ファンの爺さん姿。ヴェダイのその後がなかったことです。気になったのはマイアは50歳の爺さんに抱かれたのか否か。森々とトゥバンとの戦いは熱かったです。トゥバンが好きだったので、もっともっと書いて欲しかったです。

  • 60

    manga_review

    作者曰く三国志の影響を受けて描いた作品であり
    とてもロマンがある海洋冒険記

    ただ、主人公ファン・ガンマ・ビゼンが強すぎる為に
    苦難が少なすぎる
    風を読み、操船もでき、知謀もあり、剣術・体術も強い
    チートみたいな欠点のない設定のキャラです
    仲間にも弓の達人がいたり
    まともな呂布みたいな達人がいたりする
    敵側に、こういったが人物は少なすぎる

    作者が商船学校卒という事もあり
    船の用語も多く図などでわかりやすく解説してあり
    船関連はとてもわかりやすい

    左見右見する描写が苦手なのか頭が二つあるように見える
    登場人物の舌を出す描写も鼻につく

    作者に三国志並のストーリーを求めるのが無理があるのはわかる

  • 100

    sakuhindb

    自分が三国志好きだからかはわからないけれども非常に面白かった。読解力の無さからか、読み終わった後に本作の時代設定が未来であることを知って口惜しかった。途中で気付けていたらもっと面白く読めていたと思う。川原先生の作品、特に修羅の刻の主人公たちは確かに個性的だとは思うが主人公間の差異があまりなかったように思う。しかし本作では修羅の刻では見ることのできない主人公の個性があり、さらに修羅の刻における主人公の奔放さや雄大さも持ち合わせているように思え、非常に好感が持てた。とりあえずは単純に自分とってこの作品がストライクでめちゃくちゃ面白かった。もう少し世間で評価されてもいいと思える作品であったためここに最高の評価を海皇紀に送る。

  • 70

    manga_review

    大陸を制覇した男の影には、海の覇権を握った一族がいた、という海戦記。

    小さい頃に横山光輝の『三国志』を読んだものとしてはたまらないストーリーでしょう。
    そしてなんといってもはっきりとマンガとして理解できる旧世紀の海戦を戦術を交えて描いた漫画は初ではないでしょうか。

    ただキャラクターがあまり好きになれなかった。
    主人公も微妙でしたし、女性キャラに至ってはただの背景。
    まあウェルシェイロンとか大陸一の兵法者は好きでしたが。

    ラストもキレイに終わる一代戦記。
    ぜひこの物語の空気に浸ってください。


  • 100

    sakuhindb

    ファンがかっこいいですね。こんなに主人公が好きになったまんがは初めて。「くらえ、必殺〜。」とか、「私にはまだ2回変身が残ってる。」とか、最近の迫力だけの漫画とは違い、頭を使って勝つところがおもしろい。ファンが1番好きでしたが、2番目にニッカ、3番目にヴェダイ、4番目にメルダーザだったので、2人が抜けたときは少しショックだった(マイアはイマイチ・・・)。でも、友達に話しても誰も知らないし、面白そうじゃないと言われるから、設定はうすいってことかな?「修羅の門」と「修羅の刻」から好きだったので、これからも応援していきたい。

  • 80

    manga_review

    まず主人公がかっこ良すぎます。
    飄々として何を考えているか分からない風貌から、予測不可能な判断・行動をとるので、びっくり箱を開けるような感覚でした。
    理想的すぎるかもしれませんが、こういう頭の切れるキャラは見てて頼もしいです。
    自分もこんな風になれたらいいなと思えるキャラです。

    その他クルーや仲間、ライバルの個性もはっきり描写されていて好感を覚えました。

    あと、他の漫画にはない海戦や航海術に関する描写も新鮮で、いつもわくわくして読んでいました。

  • 80

    sakuhindb

    【良い点】主人公のファンを始めとする群雄達が織りなす、最終戦争後の世界での戦闘。緻密に計算された世界観を背景に陸上戦から海上戦、個人戦まで様々な戦いが魅力的。戦略・戦術も巧妙で、敵味方とも登場人物の知力が効果的に演出されていたと思います。【悪い点】「上手回し」「スターボォ」などの帆船用語が連打され、凄い機動をしているのは分かりますが、海上戦に理解しづらいものがありました。王海走のエピソードは、少々長過ぎだったかも。【総合評価】とても良い

  • 90

    manga_review

    雑誌にて完結。連載12年、「紀」と綴るのに相応しい壮大な物語でした。本作品の完結は、私的に今年度最大級の衝撃です。

    ファン・ガンマ・ビゼン――キャラクターのテンプレート化が進む現代において、彼ほど「唯一無二」な主人公はそうはいないでしょう。本当に最後まで格好よかった。

    川原正敏先生の次回作に大いなる期待を抱きつつ、とにもかくにも、大連載お疲れさまでした。ヘメロペカペカ。(新連載は3カ月後って・・・早っ!)

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友情
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