平凡な高校生・宝生ひろしにとって、芸能界は別世界!! ところが、母親が亡くなり、死んだはずの父親がいきなり現れた。そして、突然パパが大物演歌歌手、ママが大女優、妹がナンバーワン・アイドルという芸能一家の一員に!! 大スター三人に囲まれて、ひろしの毎日は受難の連続!!
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レビューを投稿する7件のネット上の評価があります
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sakuhindb
89〜91年まで週刊少年サンデーで連載された克・亜樹先生のラブコメ漫画。母を失い、天涯孤独となった“ひろし"の前に大物演歌歌手の`宝生 健'が現れ、ひろしに自分の息子だと告れて、宝生邸に引き取られる。そこには宝生健の再婚相手の女優`結城静香'とその娘でトップアイドルの“結城りな"がいた。平凡人からいきなり芸能人家族となって生活するはめになったひろしの新たな人生が始まる。『ふたりエッチ』で有名な克先生がサンデーで『はっぴい直前』に次いで連載したのが本作品で、芸能界を舞台にいろんな芸能人を織り交ぜていろんな騒動を引き起こすドタバタコメディードラマとなっています。平凡極まりない普通の高校生だった`ひろし'が、母の葬儀の日に大物芸能人`宝生 健'がひろしに父だと告げられて、宝生邸に引き取られると健は`結城静香'と再婚し、その娘であり同い年の人気アイドル`りな'と兄弟となって生活することになってしまう。しかも健はひろしを自分と同じ芸能界入りを望んでいて、その為にひろしをりなの付き人に任命され、ひろしは周囲の嫉みや学校と芸能活動に翻弄されながらりなをサポートし、且いろんな芸能ヒロインと知り合っていく人生を送るというもので、『ラブひな』の芸能界バージョンみたいな感じのストーリー展開である。克先生の描く可愛さを引き出した女性キャラの魅力を生かした作品で、後の萌え漫画の基礎を築いたとも言えます。本作品の主人公の“宝生ひろし"は母親と2人暮らしであったが、冒頭で母親が亡くなり1人になったところを全く知ることの無かった父親`宝生健'の突然の出現と再婚により芸能一家の一員になった少年。今も高校に通い続ける中で宝生一家の家事一切を引き受けている(これは家事が出来る人間が誰もいない上に、ひろしが病弱な母を支え家事を行ってきていた為である)。そして義理の妹になったアイドル歌手“結城りな"の付き人までも兼任している。状況に流されるまま渋々始めた芸能一家の一員生活だったが、陰ながら一家の生活を支え続ける中で次第に家族の一員としての自覚を持つようになり、また、りなの私生活における様々な素顔を知るうちに彼女のことを異性として意識するようにもなる。しかしその後、りなの通う学校の学園祭で知り合った新人アイドル歌手の`美浦千里'から好かれるようになってからは、りなと千里との板挟みに悩まされるようになっていく。加えて学校ではその境遇を羨んだ同級生たちから攻撃の対象となり、芸能界では健を始めとする芸能人たちのやること為すことに毎回付き合わされるという日々を送っている。普段は地味で、芸能人には向かないような面ばかりが目立っているが、実は役作りが非常に上手く、一旦役に入り込むとその人物に完全になり切れるという特技を持っている。その一部始終を見ていたりなはひろしに俳優の才能を見出したが、ひろし自身はまだそのことに気付いておらず、また現時点では芸能界入りする気もない。本人にその気は無いにも関わらず都合の悪い局面でドジを踏んでしまうことが多い。りなや千里等女子から好かれることが多いが、マギーにキスされた以外は特別な関係には進展していない(りなともキスまでいきそうになったことはあったが)。本作品のメインヒロイン“結城りな"は母親の再婚によりひろしと義理の兄妹になった少女で、芸能界のトップアイドル。当初は母親の再婚に対し強い反対姿勢を示し、新しく家族に加わった健やひろしのことを家族とは認めようとしなかったが、自身の付き人として行動を共にするひろしに芸能界の舞台裏で何度も助けられているうちに徐々に融和姿勢を見せ、彼らのことを家族として認めるようになる。またひろしと千里の仲を取り持つうちにひろしのことを異性としても強く意識するようになるが、同じくひろしのことを想っている千里の手前もあり、あくまで芸能人とその付き人の関係として、そして兄妹として接し続ける姿勢を崩さないよう自らを律している。しかしひろしの幼馴染`沢田ななえ'等の出現や健の毎度の余計な計らい等によって、ひろしのことを意識せざるを得ない状況が続いている。蜘蛛が苦手。“宝生 健"はひろしの父親で、芸能界に君臨する大物演歌歌手。大手芸能事務所「宝生プロ」の社長でもある。多数のヒット曲とその男らしい渋いマスクで熟年女性層を中心に大勢のファンを獲得しており、芸能界では揺るぎない地位を確立している。しかし中身はお祭り騒ぎが大好きで、仕事でも私生活でも派手なアトラクションを仕掛けては人を驚かせてばかりいる。健は息子のひろしが自分と同じように芸能人になることを望んでおり、彼の気持ちが芸能界に傾くよう毎回様々な計画を遂行している(ひろしが通う私立高校を買収して芸能学校「私立宝船学園」を設立し、同校の理事長に就任して若手の芸能人たちを編入させたのもその一環である)。しかしひろしはあくまで一般人として静かな生活を送ることを望んでいる為にこれらの計画は毎回上手く行かず、そのことで両者は度々衝突している。ほとんどの面倒事は健が起こしており、またそれまでの経緯もあってひろしは父親としては見ておらず、さん付けで呼び続けている(しかし後に健が亡き母に対する想いをしっかり持ち続けていることが明らかになると初めて父親として呼ばれることになる)。作品舞台全体のトラブルメーカーであるが、主役のひろしやりなにはない大胆な発想と行動力を持っており、事実上の話の牽引者としての役割も担っている。“結城静香"はりなの母親で、日本を代表する大女優。ひろしからは「ママさん」と呼ばれている。フランス人を父に持つハーフで、仕事上は八頭身の美人。公の場では大女優らしく毅然とした立ち居振る舞いを見せているが、それは完全に表向きの姿で家では一転してぐうたらになる。加えて家事は一切出来ず、作る料理はゾウすら一口のもとに絶命させるほどの破壊力を持つ為、その手の行為は全てひろしに任せっきりにしている。普段は八頭身ではなく小さな子供のような姿をしている。“セバスチャン"は宝生家に仕える初老の執事。国籍は不明。健の古くからの友人で、その息子であるひろしのことを「おぼっちゃま」と呼んで心から慕っている。ひろしがピンチになった時にはどこからともなく颯爽と現れ、その鍛え上げられた肉体をもって主の行く手を阻む者たちを一掃する。しかし結局はその場をひっかき回すだけで何の役にも立てずに終わってしまうことが多い。`クロコちゃん'は宝生家で飼われているクロコダイル科の鰐で性別はメス。リアルで生々しい描写はされておらず、まるでワニのぬいぐるみが動いているかのような姿で描かれている。直立して二足歩行をすることが出来、また自身の伝えたいことをジェスチャーで表現しようとする等、爬虫類生物とは思えないほどの知能を持つ。ひろしのことを気に入っており、`宝生ドン松吾郎'は健と理佳の父親で、ひろしの祖父に当たる人物。仲違いをしている息子の健によって宝生邸の地下に封印されていたが、ひろしがその封印を破ってしまったことによって突然家族の前に現れた。かつては「悪魔の発明王」と恐れられた人物で、閉じ込められている間にも様々な機械設備を備えた地下施設を建造していた。見た目は小柄な老人だがバイタリティに溢れており、全ての女性を愛の奴隷にして世界を自身の理想郷に変えるという野望を持ち続けている。`宝生理佳'は健の妹で、ひろしの叔母に当たる人物。宝生プロ切っての敏腕マネージャーで、りなの本来のマネージャーでもある。仕事の為にニューヨークに滞在し籍を空けていたが、話の終盤で日本に帰国し登場。以来、宝生一家の一員として共に生活することになる。ちゃらんぽらんな兄とは対照的に何事にもきっちりとけじめを付けなければ済まない性格で、非常に細かいことを気にする。キャリアウーマンらしく常にスーツに身を包んでいるが、それもその性格の表れである。“美浦千里"はりなの友人で、愛称は「チーちゃん」。非常に内気な性格で、特に男性とはほとんど話をしたことがなかった。芸能界には向かない性格であると思われる彼女が芸能界入りを志したのは、友人と慕うりなのようになりたいと願った結果からである。りなと共に通う学校「聖草女学院」の学園祭でひろしと出会い、その時に交わした会話の中で励まされたことを機に急速に彼に惹かれていくようになる。以後りなの後押しを受けながらひろしとの仲を進展させている。清純派新人アイドルとしてデビューしてからは順調に人気を獲得し、終盤では多忙にもなるほどに仕事が増えていき、映画の主演などを経て新人賞を受賞したりしている。作中では準ヒロイン的な立場で描かれており、中盤からはひろし・りな・千里の三者の三角関係をテーマにした回が作品のウェイトを大きく占めていくことになる。“橘マコト"はハードコアパンクバンド「OZ」のボーカル。バンドのメジャーデビューを機にひろしたちの前に姿を現した。実は男装の麗人で、聖草女学院時代のりなと千里の同級生だった。背も高く、男性以上に男性らしいので、彼女のことを知らない者はみな女性だと知ると驚きを隠せない。また火屋ですら恐れを為すほどのケンカの強さを誇っており、友人たちの恋の行く手を阻む者をその拳で一掃する。変わり者ばかりが集まっている芸能界の中では数少ない常識人で、ひろしやりなにとってはこの上なく頼れる良き友人である。“火屋ケンジ"はメジャーデビューを果たした人気のロックバンド「タバスコ」のリーダー。りなの中学時代の同級生で、りなに惚れている。その為りなと一つ屋根の下で暮らすひろしのことを敵視しており、序盤では彼に対し度々実力行使で圧力を掛けていた。りなの手前もあって彼のことは「ひろし兄さん」と呼んでいるが、目は一切笑っていない。普段は強気で何事にも傍若無人だが中身は小心者で特にお化けが大の苦手。それ故常に霊を纏っている奈良科のことも苦手に思っている。`奈良科ゆき'は私立宝船学園に転入した若手のシンガーソングライター。女の恨みつらみをテーマにした非常に暗い歌ばかりを作っており、そのせいか彼女の周囲には常に霊がまとわりついている。彼女自身にもまとわりつく霊は見えているが、その霊と友好関係にある為除霊をする気はさらさらない。ある出来事の際に誤って告白されて以降、火屋に対して好意を見せている。眼鏡をかけており、髪もただ伸ばしっぱなしにしているだけと容姿にはあまり気を遣っていないようであるが、素材自体はかなりの美人である。`伊集院ありす'はかわい子ぶりっ子を売りにしているアイドル歌手。少し前までは芸能界一の人気を誇っていたアイドルだったが、最近急速に力をつけてきたりなに人気を奪われるようになり、その後歌番組のチャートで2位に陥落。そのことを恨んだありすはりなのことを敵視しており、何かにつけて一方的に絡んでくる。彼女の母親`伊集院 彩'はかつては「東の結城静香、西の伊集院彩」と言われた女優だったが、今は芸能界から引退している。母娘共に宝生家の玉の輿に乗ることを目論んでおり、その糸口として健の息子であるひろしに目をつけている。非常に腹黒い人物だが、大勢のファンや親衛隊が存在する。`海江田淳'は大手芸能事務所「五味プロ」に所属する歌手。元はお笑い芸人を志望してこの業界に入ってきたのだが、事務所の社長が打ち出した方針により二枚目歌手として売り出されている。しかし本人は今の自分の仕事には満足しておらず、お笑い芸人への道を諦め切れないでいる。黙っていればいい男なのだが、着ている服に仕掛けをしておいて人から笑いを取ろうとしたり、演歌歌手の宝生健をお笑い芸人の鑑として尊敬していたりとどこかズレたところがある。`姫宮佐百合'は日本映画界で名を馳せる若手の演技派女優。経済界各方面に影響力を持つ財閥の令嬢で、住んでいる純和風の大邸宅には時代錯誤な格好をした家臣を多数携えている。父親は財閥のドン`姫宮辰夫'。親の七光りの印象があるがその演技力は本物であるらしく、りなは佐百合のことを憧れの女優として尊敬している。しかし佐百合の方は自分よりも華やかな存在で何かと目立つりなのことを一方的に敵視している。また、毎回ドジを踏んでは佐百合を恥ずかしい目に遭わせているひろしのことも同様に敵視している。`マギー・ギャンバレ'はコンサート出演の為にアメリカから来日したヘヴィメタル界の歌姫。金髪の美人だが、性格はお転婆で非常に我侭。空港で間違えて自分に声をかけたひろしのことを日本の事務所が自分に付けてくれた付き人だと勘違いし、そのまま拉致。自分の身の回りの世話をさせた挙句に、ライブのバックダンサーまでも務めさせた。付き人というのが勘違いだったことは後に理解したが、それが縁で出会ったひろしのことを非常に気に入っており、彼をそのままりなの下に返すことを拒んで彼女に勝負を仕掛けた。最後はひろしをりなに返す。帰国の際に空港でひろしに接吻(キス)して別れるが、いつの間にか日本に帰ってきて、ひろしたちのクラスメイトとなる。`久津なるみ'は五味プロに所属するものまねアイドル。事務所の社長・都の命令でりなそっくりの姿になり、ひろしを陥れる為に一芝居を打つ。普段はベリーショートカットで眼鏡を掛けた地味な感じの女性だが、ものまねのスキルは非常に高く、真似る対象が女性であればその人物のメイクの特徴・声調・身振り手振りまで徹底して真似ることが出来る。当初、私立宝船学園には作戦遂行の際に必要となるデータを揃える為に潜入しただけだった筈だが、作戦の失敗後はいつの間にか同校の生徒になっていた。`狛犬凶子'はテレビ番組の大予言コーナーに呼ばれて出演した芸能占い師で自称「キョンキョン」。出演コーナーの生放送中に共演者のりなの身に振りかかる事象を占い、そのついでにひろしの身に降りかかる受難も予言した。二人からは全く信じてもらえなかったが予知能力は本物であるらしく、ひろしとりながプライベートで遊びに行った夏祭りの会場で次々と彼女の予言が的中した。その後私立宝船学園に転入していたらしく、終盤ではひろしたちの同級生として登場する。`ファイヤー泉'は女子プロレス界に新星のごとく現れたスーパースター。実はひろしと同じ幼稚園に通っていた一人の女子園児が成長した姿で、その優しさからずっと大好きであったひろしのことを守る為に強さを求め、その結果プロレスラーになった。ひろしとはその後10年以上の歳月を経て再会するが、ひろしに出来た義理の妹のりなが既にその役割を果たしていることを知って激怒。その一部始終を見ていた健が面白半分に企画したプロレスイベントでりなとシュートで勝負をすることになった。りなも作中腕っ節の強さを見せるシーンは多いが、本職だけあって一方的に追い詰めていた。幼稚園児当時から野犬相手にドロップキックを放つなど異常な強さを誇っている。登場後すぐに物語が締めに入った為、その後は最終回に姿を見せたのみだった。`杉谷コウ'は宝生プロに所属する新人男性アイドル歌手で、ひろしの中学時代の同級生。何をやらせても人並み以上にこなせるスキルの高さと、自然と人を引き寄せるスター性を兼ね備えている。ひろしのことは、再会した当初は自分の色彩を引き立たせるだけの刺身のツマのようにしか見ていなかったが、出演した歌番組の生放送中に起きたアクシデントを彼に助けられたことでその考えが変わるようになる。父親は浪曲の神様`杉谷亀造'で、彼とその妻に過保護に育てられたせいか16歳になる今も親離れができていない。`速水 楓'は宝生健を慕う25歳の演技派女優。心理表現が物凄く大げさで、健に対する感情が抑えきれなくなった時などには人目もはばからずにオーバーアクションを取る癖がある。健の再婚相手である静香を目の上のたんこぶに思っており、健を寝取る為に素性を隠して宝生邸に潜入。その際に健の息子であるひろしにも惚れてしまい、素性がバレて宝生邸から叩き出された後は私立宝船学園の教員に成り済まし、健とひろし両方にアタックし続けている。自分よりも胸が大きいりなをライバル視している。`五味 都'は海江田淳や久津なるみ等が所属する芸能事務所「五味プロ」の女社長。現在、同事務所は非常に力をつけており、宝生健が経営する宝生プロとは競合の関係にあるが、所属タレントをスパルタ式で育成したり、音楽大賞の審査員を事前に買収したりと醜聞も多い。実は高校生当時の都は健の大ファンだったが、彼に贈ったバレンタインチョコのことで心に傷を負ってからは感情が一転し、彼のことを恨むようになった。今でも健に対し歪んだ愛情を持っており、自身の芸能事務所を設立して彼に対抗し続けているのもその感情の裏返しからである。直接顔を合わせると、ついファンとしての素が出てしまうこともある。`ピエール・ドヌール'は静香の父親で、フランス映画界の名プロデューサー。ひろしと健からは「フランスじいさん」と呼ばれている。自身が手掛ける日仏合作映画の主演に孫娘のりなを抜擢するつもりであり、彼女の承諾を得るために来日した。実はそうすることでりなを自身の手元に置くことを企てていたが、しばらく宝生邸に滞在する中でひろしの献身と苦労の日々を目の当たりにし、彼にならりなを安心して任せられると判断し帰国した。頑固者で意地っ張りな性格なので、宝生邸にいる間は健からいいおもちゃにされ続けていた。`真崎 僚'はいくつもの大ヒット作を生み出している著名な映画監督。同じく映画監督をしていたりなの父親を師と仰ぎ、彼が生きていた頃は彼の下で助監督をしていた。その為彼の元妻である静香やその娘であるりなとも古くから交流がある。りなの憧れの対象であり、真崎自身も死んだ父親に代わってりなの成長を見守ると共に彼女を恋愛対象として見ている。容姿端麗で性格も優しく、社会的地位もある等、1人の男性として完璧すぎるほどに全てが揃っているため、ひろしが本気でかなわないと認めた相手である。しかし最後はりなのひろしに対する気持ちに負けて身を引く。`後貝るみ'はバンド「OZ」の下で付き人として働くことになった少女。テレビ局での初仕事の際に初めて会ったマコトに一目惚れし、彼女の「彼女」になりたいと思うようになる。マコトが女性であることは知らない。人の話を聞かずに早合点ばかりをする為、付き人としての能力が非常に疑われる。`相川'は千里の身の回りの世話をしている女性。付き人であるが千里よりも年上のようであり、彼女の仕事の段取りやメンタル面でのケアといったマネージャー的な職務もこなしている。ひろしのことを「今世紀最大の天才付き人」と呼んで尊敬し、千里が映画のベッドシーンの撮影を拒否した際には真っ先にひろしの下へ相談しに行った。`ゆずる'はひろしの友人で大のアイドルマニア。特にりなのことは彼女の親衛隊のメンバーを務めるほどまでに入れ込んでいる。当初は母親を失って落ち込むひろしに自身が大切にしているりなのグッズを分けてやる等良き友人としての面も見せたが、彼がりなと一つ屋根の下で暮らすことを知ってからは態度が一転。他の親衛隊のメンバーと共にひろしの行く先々でデモを起こしに行くようになる。「きのうの同級生(とも)は今日の敵」と「天誅」が口癖。`片山総長'はりな親衛隊の総長を務めている青年で、作中で一人だけ劇画風に描かれている角刈りの大男。敬愛するりなのことを「りなさま」と呼んでおり、そのりなと一つ屋根の下で暮らすひろしのことを「外道」と呼んでいる。りなの身の安全を思うあまりに宝生邸に居座り、そこでひろしが取る行動を逐一監視するという手段に出たが、最終的にはある出来事のせいで過剰にひろしを認めるスタンスになってしまった。`沢田ななえ'は裕福な家庭で生まれ育った少女。ひろしとは昔から家族ぐるみで付き合いがあった幼馴染同士である。非常に生真面目な性格で、俗にまみれたものが大嫌い。その代表例として芸能界を挙げている。また非常に押しが強い性格で、元から意志薄弱なひろしは当然のこと、自分と同様に気が強い性格のりなをも論破してしまうほどである。ひろしとは学年は一緒であるが姉のように接しており、彼がこのまま芸能界に染まって自身の手の届かないところに行ってしまうことを何よりも恐れている。`吉美'は私立宝船学園に通う女子生徒で、愛称は「よっちゃん」。ひろしたちから見て後輩に当たる少女。りなの仕事の関係で時々テレビに映るひろしを見て大ファンになり、現状ではまだひろしは一般人であるにも関わらず彼のことを応援している。ストーリーは平凡な少年“宝生ひろし"は唯一の肉親である母親を亡くし天涯孤独になったが、大物演歌歌手`宝生健'の隠し子であることが判明。その上、健は女優の`結城静香'と再婚。静香の娘でトップアイドル歌手の“結城りな"と義理の兄妹となり、いきなり同居することに。やがてひろしはりなの付き人として芸能活動にも同行。他の生徒たちから羨ましがられるようになる。当初は兄妹の形で付き合っていたひろしは次第にりなのことを異性として好きになるようになり、りなもひろしのことが気になっていきます。しかしりなの友人の“美浦千里"がひろしのことを好きになり、その他にも数々の可愛い女の子達やイケメンの男子達の登場でひろしとりなの周辺は様々なことが起こって大混乱となっていくというドタバタ系のラブコメディです。ひろしがりなと一緒に生活するようになり、付き人となって芸能界や学校で振り回されながらも彼女を守りながら、お互い次第に気になる存在になりながら、ひろしを想う`チーちゃん'と三角関係の状態で進むというラブコメ漫画によくあるパターンで、このあたりはあの「きまぐれオレンジロード」を意識したのかもしれませんが。当初はひろしがりなの部屋に入ったら着替え中だったとか、ハプニングでりなと接触した時に胸に触れたりとか、このあたりのシチューエーションもお決まりでしたけど、後半になってくるとストーリーが膨らみ過ぎたのか、ハチャメチャな展開ばかりが目立ってだんだんわけがわからなくなっていきましたが、最終間近にりなとひろしを同じマンションで共同生活をさせたのは少々強引だったような気がしました。終始ラブコメで、中盤からはひろしとりな、チーちゃんの三角関係。そしてりなは、本当にひろしを兄としてだけ好きなのだろうか?と思わせぶりな態度等、絶妙な関係が続きます。最終回にはその関係がはっきりすると思いきや、最後まで家族として義理の兄妹としての微妙で幸せな距離感のまま終わります。ドロドロとした恋愛のない、爽やかで明るいラブコメディーでした。私は克先生の描くキャラが好きですので本作品も結構気に入ってますけど、当初は純愛なラブコメだったけど、後半になるとバラエティー化してしまい、作品の方向がずれてしまい、また最後も無理矢理な感じで終わってしまいましたので、評価は【良い】。現在こそ『ふたりエッチ』という青年向けH作品を描いている克先生ですが、この頃は本作品や『天空のエスカフローネ』『ぼくの銀色ハウス』等純愛な作品を多く手掛けており、一番最盛期だった時代の代表作だったともいえましょうか。ちなみに本作品はOVAアニメになっていて、こちらもとてもよかったです。本作品は際どいヌードシーンやアイドルヒロインとの密着等が多い為、萌え要素もよく含んでいるから、今なら『同級生』『下級生』のようなパソコン等の恋愛シュミレーションゲームにしてみても面白いかもしれませんね。
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80
sakuhindb
【良い点】キャラクター……途中からは、結城りな、美浦千里の二人がほぼダブルヒロイン状態になりますが、二人が二人ともタイプは違えど甲乙つけがたいくらいにカワイイです、でも自分は圧倒的チーちゃん派ですが。二十年以上前の作品ですけど、最近の萌えキャラにも負けない魅力の二人を好きになれれば、この作品を受け入れられるのではないでしょうか。三角関係ラブコメディーとして、きまぐれオレンジロードのまどかとひかると対比すると、ヒロインのバランスがまどかが勝ちすぎていたと感じていた自分には、りなと千里の方がバランスは均衡に近かったと思います、あくまでも個人的にですが……ストーリーも軽く読める一話読み切りの形が多くて、重々しさはないです。【悪い点】まさに良い点で書いた軽く読める点が逆に作用している場合もあります、ラブコメディーとして本作の評価がいまいちな点は二人の女の子に対して、主人公のひろしは決定的な行動を起こさずに終わってます、いわゆるりなと千里のひろしを巡る恋が決着しないで完結してしまったのです。あと個人的に残念だったのが、気の弱いながらの千里のアタックに、ひろしはあまり揺れなかった点です、苦痛にも見えるような頑なさには、いくらりなが好きだからって、と疑問を感じました。あとキャラクターが割と使い捨て感があるのも……女の子なんて皆、最近の克先生キャラクターより可愛いと思うんですけどね。【総合評価】結城りなと美浦千里のどちらかが気に入れば、楽しく読めます、本格的なラブコメディー好きからは敬遠されるコメディーの強さはありますが……良い作品だと。なにせ、チーちゃんがカワイイです。 私としては彼女を愛でてるだけでもいい。
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60
manga_review
今は別の世界に行ってしまった作者の初期代表作の一つです。
個人的にはデビューからギリギリこの作品までの作者が好きでした。
「ラブ・コメのサンデー」の一翼を担っていた作品ですし、それ相応の評価を受けていました。
よくある「ある日急に世界が変わったよ」物語ですけど、しっかりと楽しめるクオリティがあります。 -
50
manga_review
ドタバタコメディですね。ヒロインは今で言うツンデレです。ただコメディ成分がスベり気味で日常に舞い降りた非日常、というより、単なる非日常に近いものです。個人的には露出度は高いけどエロくない絵に需要があったんじゃないかな、と思います。
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100
cmoa
ドタバタコメディでとても楽しいです。キャラたちが個性的で面白いし、ひろし君の不憫さと甲斐甲斐しさは涙ぐましい。たまにうるっといい話になります。これが好きだったので、その後「ふたりエッチ」も愛読しました(笑)
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100
cmoa
隠し子だった。
というあり得ない設定が面白い。
しかも、この演歌の帝王が●●を買って、事態が目まぐるしく変わっていく。
ハチャメチャすぎて笑える。 -
60
amazon
そこそこ楽しめると思います。ストーリーとしては、今となってはありきたりのように思いますが、出版当時は面白かったでしょうね。
ネット上のイメージ
- 学園
- お仕事
- 家族
- 教師
- 可愛い
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