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民族主義の反ユダヤ主義を掲げ、ナチス・ドイツの独裁者として第二次世界大戦を引き起こした政治家・アドルフ・ヒトラー。画家を目指していた彼がなぜ独裁者への道を歩むことになったのか。なぜ国民はヒトラーに運命を託し、その存在を許したか…。ヒトラーが自らの反省と世界観を語り、その後の政策方針を示した問題作を漫画化!

わが闘争 ─まんがで読破─

| イースト・プレス(出版)

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91件のネット上の評価があります

  • 100

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    ゼミで思想や学問の自由をテーマに議論をしたとき、指導教授がドイツではヒトラーの著作は出版が禁止されているが、これは思想や学問の自由との関係はどうとらえるかというお題を追加した。もちろん、学生に結論が出せる話ではないが、面白いことに大半の学生の意見は思想学問の自由の制限に当たり制限に反対だった。一方で少数意見は制限はやむを得ないおいうもので、思想の自由は制限できないが学問の自由は公益上の制限がありうるといって趣旨だった。ドイツは国民がナチスを支持し結果、ユダヤ人の虐殺という悲劇が起きた。ナチスは合法的に政権につき、政治制度上も法的にも国民の承認を得て政策を実行した。これは歴史上、民主主義及び共和制の一大汚点となった。そのため基本的人権の尊重の例外としてナチス関係文書の出版を禁じた。これは論理ではなく政治に属するものだ。さて、前置きが長くなったが、当然のことながら本作品はドイツでは出版できない。我が闘争というより、ヒトラーの思想を踏まえた評伝として読むとかなり良くできている。重要なのは資本主義の矛盾や問題点をヒトラーはきちんと抑えていたこと、そしてそれはドイツ国民にとって説得力をもって受け入れられたことだ。異様に映るのはユダヤ人に責任を押し付けたところだが、もともとキリスト教国では金貸しは教義に反する存在で必要悪として存在した。やがて金貸しは資本家に置き換わり、戦費の調達という国家レベルの資金需要を通じて影響力を増大させた。第一次大戦の講和の裏舞台では貸し付けた戦費の回収に金融業者が政治家の背後で暗躍したことは有名だ。当然、そのことはドイツ国民も伝わっており戦勝国以上に資本家への恨みが募っていた。経済は崩壊し国土は蹂躙され政治家は譲歩を重ねるだけの無能ぞろい。ナチスが登場しなければロシアと同じく赤軍による革命が起きていた。ナチスを支持したドイツ国民はナチスに投票することで合法的に革命を行った。なお、ナチスは略称で国家社会主義ドイツ労働者党という。これだけ国家がボロボロなら普通は政府や用心へのテロが頻発しそうなものだが、ドイツではほとんど起きていない。代わりに国家解体の方が具体性があった。ビスマルクの剛腕がドイツ帝国のタガだったが後継者に恵まれなかった。ヒトラーの独裁への階梯となったバイエルン一揆はそうした背景からくる州レベルの反乱だが、旧王国レベルで帰属意識が残っているのは今もカタルーニャなどで見られるとおり、欧州では珍しいことではない。州という行政単位自体が王国などの後身だからだ。ドイツ人はナチスを忌避する。しかしその政治手法は習、金、プーチンなどが踏襲しており出版を禁じたところで知識としても実践としても広まっている。また、ナチスは新聞を活用し、演説会では聴衆を魅了し、のちにはラジオを大量生産して数千倍の規模でそれを再現した。今に続くマスコミのラウドスピーカー機能を規定したことも事実だ。本作は背景となる事情について説明が不足している嫌いはある。しかしヒトラーの考え方の核心には至っている。ドイツ国民が疑い、訝しんだことについて明快な指摘と方向性を示したから支持を得た。その意味でヒトラーとはキリスト教国らしい独裁者というべきだろう。

  • 100

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    あの読みにくい長編の原作をここまで簡潔にまとめた点と凄まじい絵のパワーで個人的に☆5をつけました。ただし、WW2研究の初心者、および心理的に不安定になっている方は絶対に読まないで下さい。この本を一読して私は底知れぬ恐怖を感じました。絵は決して上手くはないのですが荒っぽさと狂的な熱狂さが伝わり破壊力抜群です。デビルマンのラスト一巻の勢いやデスメタルの音楽をぶち込んだようなカオス的な漫画でヒトラーは自分の・・・強いては国民の全ての不満を現行政府とユダヤ人の責任としてに押し付け圧倒的なアドバンテージとマスコミ受けするパフォーマンスで政権を取ります。徹底的な敵への攻撃!!在野の士のころはビラで!!有名人になったらマスコミで!!読んでいるうちに気分が高揚する錯覚。いいえ、もしかしたらネットも無い当時のドイツ国民がどうしてあの男に心酔したのかがよく判る。演出と殴り書く様な絵柄が非常にヒトラーの破壊的演説によくマッチしています。最後のあとがきで短く「この思想を支持するものではありません」遅い・・・免疫のない人なら支持してしまいますよ。なんと今の社会情勢の問題点とマッチしている事か・・・。初めてヒトラーを調べたいと思っている方には毒が強すぎます。必ず中公文庫の水木しげるさん作「劇画ヒットラー」とあわせて読んで下さい。最後にヒトラーは最後まで「他人」を攻撃し続けることで政権を取りました。国民も有力者も一度まかせてみたらと思って・・・結果大惨事です。ワイマール末期に似ている今の時代、だれが危険な存在かを良く考えて行動してください。マスコミを制し、敵勢力に反論の自由をあたえないようにするものが国家を支配する。・・・ナチの手法です。今世紀の政治屋は彼に較べたらはるかに平凡(無能ともいう)だけれども。しかしこの本は本当に禍々しい。ここまで禍々しいヒトラーの漫画の絵は見たことがありません。追伸、ここに来て(2009年9月以降)この本を規制しようとする動きがあるようです。私は反対。それこそヒトラーの禁書と同じ発想だ。過去にどういう事があったのかを後世に伝えなければ、また同じ事の繰り返しとなる。それともそれが都合の悪いと思った勢力の横槍かw国民(日本人)を白痴化したいのかw一体この件は誰が主犯で動いているのか?注意深く事態を見ていきたいと思う。

  • 80

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    アドルフ・ヒトラー唯一の著作と思われる政治書であり、ヒトラーの半生記でもある自伝の漫画版。幼い頃から画家を目指していた少年がその道に挫折したとき社会の矛盾に気が付く。ちょうど時代は第一次世界大戦を迎えようとしていた。青年・ヒトラーも愛国心に燃えて従軍する。が、戦争には敗北。ドイツは前線では勝利していたはず。それが母国では戦争反対運動が度々のように起き、ついには戦争を続けられなくなった。祖国の敗北を信じられない者の多くはこれはドイツ社会を牛耳っている「ユダヤ人による裏切り行為による敗戦だ」と思い込んだ。戦後、軍隊を退役したヒトラーはある政党を調査にいった先でカリスマの片鱗を現して、党員にスカウトされた。そこからが彼が権力の座に駆け上がるための本格的な戦いの始まりとなったのだ・・・・。誤解が多いかと思いますが「反ユダヤ主義」はヒトラーの産物ではなく、ヒトラー以前から度々唱えられていたことなのです。彼は第一次大戦の敗戦で失業者が溢れ、貧困にあえぐ国民にそれを巧妙な手口で刷り込んでいった。最初は10人にも満たなかった弱小政党である「ドイツ労働者党」はヒトラーが入党してからは宣伝とPRを重視した戦略を採り始める。新聞・ラジオ・街頭で配るビラ。徐々に党の集会に民衆が集まり始めた。そこで集まった人々はヒトラーの力強い演説を聴いてすっかり魅了されてしまう。党員は日を追うごとに増えていき、そこには退役軍人などの有力な人間も多くいた。やがて党は完全にヒトラーのものとなっていき、彼に逆らうものは排除されていくのだった。ヒトラーは少年期に父親である「アロイス・ヒトラー」から度々虐待を受けていたようです。逆に母親のクララはヒトラーに深い愛情を示していたようです。だからこそ、ヒトラーは父親の死には無関心で、母親の死には大いに嘆いていた。この父親の虐待と母親からの愛情が、ヒトラーの側近には優しい反面、ユダヤ人抹殺などの政策を実行させる残虐性という二面性を生んだのではないでしょうか。多くの人々を魅了させたというカリスマ的な演説は、晩年の大戦末期には見る影もないくらいに衰えたそうですが、一度「生で拝聴」してみたかったというのが本心です。でも、この著書は精神的な自我が確立できていない「少年・少女」には絶対に読ませるべきではないですね。

  • 40

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    この漫画は、ヒトラー著『わが闘争』の漫画版ではない。ロバート=カーライル主演の映画「ヒットラー」の漫画版と考えるのが妥当である。そして本書では、映画の第一部ミュンヘン一揆とヒトラー裁判までを中心に描かれている。映画の中では、ヒトラーと彼に批判的な記者と主人公が二人いるかたちで物語が進行したため、視聴者もある程度の批判的態度をもって作品に接することができた。しかし、この作品ではその記者はおろか彼の周囲の批判者たち(義姉や姪、部下)が省かれてしまった。故に、他のレビューで抵抗なく読めた、面白かったという感想が書かれるのは仕方がない。なぜならば、ヒトラーはその論理の飛躍と言う弱点すらをも気付かせないほどの説得力をもった演説をした、まさに天才だったからである。特に、法廷での「私は取り戻そうとしただけだ!」という台詞に感銘を覚えた読者は少なくないかもしれない。実際には法廷で彼は、非常に長い演説を通して人々を説得していく。その演説が裁判官をして「極めてドイツ人的な考え方」と言わしめたことは事実である。しかし、現代の読者がその台詞だけを見、何の批判的考察も抜きに受け入れてしまうなら、当時の大衆となんら変わりはなくなってしまうのではなかろうか。以上、本書で『わが闘争』を読破したなどとは思わないでもらいたい。また『わが闘争』は自伝でもなければ評伝でもない。虚飾を織り交ぜながらも、自己の世界観を説こうとした魔性の書なのである。本来、批判的考察抜きに読めるものではないのである。もちろん、本書がヒトラーについて知ろうとする方にとって手に取りやすい入門書になり得ることは否定しない。しかし、入門書である限りにおいて結論を導く書とはなり得ない。活字の『わが闘争』(角川文庫)も上下巻とはいえ、非常に読みやすいものとなっている。本編だけでなく、訳者による解説も興味深いから手に取ってみることをお勧めする。

  • 80

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     いやはや何と言うべきか。ヒトラーとナチスドイツによる罪の原点を漫画という手法で扱う書物が登場してしまった。ドイツに限らず、ヨーロッパでもアメリカでもナチスに加担したとの理由で20世紀を代表する哲学者M・ハイデガーに対する評判が芳しくないことは有名である。 漫画世代と呼ばれる読者層の多くが“活字離れ”を指摘される日本の現状に鑑みて、この本の語ることとどれほど距離を置いて読むことのできる読者がいるか、不安を感じざるをえない。 ヒトラーは“感覚的に人間を先導する名人”だった。曰く“ドイツの誇り”“ドイツの優越性”との心理的な擽(くすぐ)りを巧みに利用した。そのために彼が愛した音楽はワーグナーであり、モーツァルトを否定した。 もしこの本を手にするならば同時にホーホフートの『神の代理人』やイアン・ブルマの『戦争の記憶』、P・ヴィダル=ナケの『記憶の暗殺者たち』を一読する必要がある。またヒトラーとナチスドイツによって国内から離れることを余儀なくされた良識ある作家達、例えばトーマス・マンやハインリッヒ・ケストナーの日記などを読むことも必要である。 これを読む時、ワイマール体制の中でガン細胞のように生み出されたヒトラーとそれを“救世主”として迎えてしまったドイツ国民の問題を“対岸の火事”的な眼差しで冷静に見ること、そして“他山の石”としてそこから教訓を学び取ることができるとの絶対的な保証が現在の日本にあるだろうか。 寧ろ“内なるヒトラー”を生み出してしまいかねない可能性は十分に用意されている。第二次大戦でアメリカと日本が戦火を交えたこともヴェトナム戦争すらも知らない世代が増える中、一抹の不安を感じるのは私だけだろうか。不安が単なる杞憂でないことを祈るのみである。

  • 60

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    ヒトラーの輝いていた時代の半生という感じでけっこう危ない内容である。この本では、ヒトラーの「わが闘争」を書くまでの行動と、そしてこれは仕方のない要求だと思うがヒトラーは「悪そうな奴」というイメージをかけ合わせることで出来上がっている作品なのだが、いささか失敗している感があるのだ。まず第一に、彼がやってる政治活動、権力の使い方は間違ったものではないこと。もちろん露骨にユダヤ人が、共産主義がとその方針自体には問題があり偏っていると言えるが、その狂気性の語りが少ないというか放りっぱなしというか。だから、ヒトラーを詳しく知らないでこの本を見ると、ヒトラーを批判するのが間違いなのではないかと疑惑を抱かせる危険を感じてしまうのだ。ヒトラーとナチスの問題点はこの後にある。この後、ナチスが第一党となってヒトラーが首相になり、事件を利用してナチス以外の政党を禁止、ナチス内部にも粛清をして反対意見を完全に封殺。いわゆる民主政治、および事実上の憲法の停止の手法や、この後の暴走が大問題なのである。確かに一時的に経済を復活させるなど、見るべき部分はある。だが、みだりに戦争を仕掛け、差別を助長した行く先はホロコースト、その戦線拡大もあまりにも無策であり、一時的に有利ではあった戦況もどんどん悪化させてしまう。戦争における引き際も完全に間違っていて、地下壕の中で「ブランデンブルグの奇跡」というあり得ない妄想をしてという為政者と呼ぶにはあまりにもばかばかしい状態になり、最後はその責任を全うせず後始末を放り出して、自害して果ててゆくのである。本書では差別主義者であることを念頭に非難できる形式なのであるが、果たしてうまくいっているか、といえば疑問です。

  • 20

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    ヒトラーの『わが闘争』には、反ユダヤ主義や彼の人生だけでなく、人種、外交、宣伝、生存圏、共産主義といった諸処の問題に対する彼の認識が示されており、そのため、彼の総合的な政治観、人生観ないしは外交観といったものが散見されている。そういう意味で、反ユダヤ主義のみを主に取り上げ、そこだけに焦点を合わせることは書籍をデフォルメした感があり、また『わが闘争』に書いていないこと(例えばヒトラーの死)についてまで記すことは蛇足と言わざるを得ない。反ユダヤ主義の問題は極めて重要であり、それを後世に伝えようとすることは人類の義務である。しかし一方でそれを伝えることがメインであるのならば、何も『わが闘争』のマンガ化に拘る必要はない。ヒトラーの人生を反ユダヤ主義の視点に基づき、マンガ化して伝えれば言いわけである。しかしこの書籍は『わが闘争』というテキストに基づいたマンガ化である。そのため、著者の解釈は最小限にとどめ古典の意味内容を正しく伝えることが必要とされる。もしそう考えないのであれば、自分で研究書籍を書けばいい。そこでは古典の翻訳よりも幅広い解釈が許されるのだから。結局月並みの書籍に留まってしまったと思う。この種の内容は何処でも読めるし、新たな発見を得ることができなかった。むしろ彼の外交観や生存圏といった、ほとんど扱われることがない箇所を扱った方が面白かったと思う。といっても、反ユダヤ主義とヒトラーを理解する入門書としては最適だろう。他の方もおっしゃっていることだが、マンガは迫力があり、読後になんともいえない嫌な気持ちにもなる。

  • 100

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    ナチスが政権を取るまでの過程が描かれるがその思想の中心となる反ユダヤ主義や生存権が詳述されない。 強者が弱者を征服してその領土を奪取することは社会的ダーウィニズムで許される。 ドイツが東方諸国に攻め入ってその領土を占有したのはこの思想からくる。 特にナチスはドイツの生存にはウクライナの穀倉地帯とバクー油田の占領支配が絶対的に必要とみていた。 しかしこの両者を失うことはソ連にとって国民の餓死と戦争継続能力を喪失することになる。 スターリングラードでの戦闘が熾烈を極めたのも独ソのどちらかの消滅を意味していたからである。 ドイツが独ソ不可侵条約を破りソ連侵略に切り替えたのもドイツ帝国以来の野心の実現であった。 この東方領土問題もヒットラーの創作ではない。 ユダヤ問題も欧州の千年来の課題でありヒットラーの創作ではない。 土地の所有を禁じられたユダヤ人は金融で生計を立てるしかなかった。 その後富豪になりドイツの経済界を支配しているのがヒットラーには不公正と感じられた。 ヒットラーはユダヤ人のパレスチナへの移住をロシュチャイルドに提案している。 それが断られたために収容所に送り込んでの殺戮となった。 欧州のほとんどの国はユダヤ人虐殺に手を染めている。 欧州の大多数の国もナチスのユダヤ人虐殺に協力していたのである。 ヒットラーを狂人としてすべとの罪をなすりつけてドイツ政府は逃げたのである。 彼が実際に狂人であればあれほど多数のドイツ人が支持するはずがない。 ドイツの戦争目的が描かれていないのが本書の欠点である。

  • 60

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    原作(?)『わが闘争』は、生い立ちからミュンヘン一揆前までのヒトラー前半生自叙伝を縦糸に、ヒトラーの思想を織り交ぜたものである。本書で終盤3割以上を占めるミュンヘン一揆自体の記述は無く、また分量的には圧倒的に思想の開陳が多い。本書は『わが闘争』のコミック化ではなく、『わが闘争』の執筆背景を描いた伝記マンガである。その限りではよくまとまっている。反ユダヤ思想はオリジナルの『わが闘争』においても中心だが、ヒトラーの怖さは偏った主観にいかにも客観のような説得力を与えてしまう煽動力にある。本書のように個人的体験からの反ユダヤ思想形成だけを描いてしまうと、個別的な昔話になってしまい、怖さは伝わらないのではないか。角川文庫版『わが闘争』は上下巻合わせると900ページで敷居が高い感じがするが、ナチス集会が二千人規模になるまでの自叙伝の大部分と、思想の基本的な骨格は、上巻に含まれている。原著出版時も分けて刊行された下巻は、自叙伝としては1920〜23年の3年間のナチス運動拡大局面しか含まず、思想については第一巻で示した骨格の具体的な展開を図ったもの。下巻は長口舌がやや辛いが、上巻は論旨明快で冗長さも少なく、意外に読みやすい。ヒトラーの怖さを味わいたければ、上巻だけでいいのでオリジナルに当たることをお勧めしたい。

  • 60

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    漫画だから、わかりやすく、読みやすく、要点をまとめたのはわかるけど、単なるユダヤ人迫害が悪で終わっている。それよりも、問題は、大恐慌で600万人の失業者を出したが、アメリカのウォール街を支配する銀行家が経営するFRBの金融引締めが原因で、大恐慌が起きてドイツ国民が餓死寸前まで追い詰められたことへの恨みが著述されていない。また、ドイツの再軍備には多額のロンドン銀行の金融支援とアメリカのフォードなどの産業界の技術支援がなければ不可能だったのだから、ヒトラーだけが悪魔的に戦争をしたのではなく、金儲けの為にドイツを戦争へと向かわしめた輩もいる。単なる民族主義者=悪魔と言うレッテル貼りの漫画になってはいないか?そもそも、ユダヤ問題の真相は第一次世界大戦からある。イギリスがイスラエル建国を約束して戦争資金を得た事実。イスラエル建国後もヨーロッパのユダヤ人の移住は進まず、イスラエルへの移住を促進するためにドイツが再度戦争を起こした側面がある。ユダヤ人人口が最も多かったロシア西部ウクライナなどの旧ハザール帝国地域の移住促進の為にソ連へ攻め込んだとも取れる。事実、第二次世界大戦を契機にイスラエルのユダヤ人人口は急増しているのだから。まあ、漫画だからそこまで突っ込めないとは思うけど、ちょと公平性に欠ける内容かな。

  • 80

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    この漫画にはひとつ、大きな嘘がある。それは「我が闘争」というタイトルなのに、その内容について書いてるわけじゃないということだ。ヒトラーとナチスがなぜ政権を取ったのか、その過程について描写されている。ヒトラーは広告の天才だった。メディアを非難している一方で、そのメディアに広告を出した。ヒトラーのあの髭は、大衆にとって分かりやすいアイコンになるよう意図したものだ。ミュンヘン一揆に失敗したヒトラー。けれど彼を裁く裁判にマスコミが集まっていることを知ると、法廷で大演説を始める。これを聞いた記者はヒトラーに対して好意的な記事を書いた。これは天才にしかできない行為だ。もちろん、その大天才は人間界に降り立った悪魔でもあった。これがインターネットというものがある現代なら、ヒトラーはさらに支持層を広げていたはずだ。TwitterやInstagram,YouTubeを駆使してナチスを宣伝するに違いない。一揆なんか起こすまでもなく、簡単に政権を奪取できる。この漫画で惜しむべきは、ヒトラー釈放後を細かく描いてない点。つまりナチスが合法的に政権を取った30年代もちゃんと描くべきだった。ごくごく普通の大衆が最悪の独裁者を受け入れてしまう過程を最後まで描かなければ、漫画化の意味が大幅に損なわれてしまう。

  • 80

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    本書を読むきっかけは、セバスティアン・ハフナー著の『ヒトラーとは何か』がきっかけでした。同書はヒトラーは歴史上の独裁者とは異質の人である、という。ナポレオンは軍人であるし、レーニンと毛沢東は政党を組織してその苗床から後継者を育てようとした。ヒトラーはよく分からないクーデターを引き起こしては失敗し、の繰り返しであり、何を目的に、何をしたかったのか、そしてどういう内政や外交政策をもって国家を変えようとしていたのか、その意図や計画性がよく分からない。21世紀は狂気の同時多発テロに始まった。部隊はアメリカ本土だった。それから20年弱が経過してアメリカはドナルド・トランプを指名した。ドナルド・トランプも実はよく分からない。アメリカファースト、宣言した。しかし彼はアメリカの「国益」は無視しているようにしか思えない。当時のドイツと現代のアメリカの共通点があるとしたら、新興国への怯えと超大国の尊大さへの回顧ではなかろうか。なんだかよく分からないレビューとなってしまったが、ヒトラーの現代性についてさらりと学びたいかたは、本書はそのための一冊となるかも知れない。

  • 20

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    偏りすぎ。他の方も書かれているように、ヒトラー著書の我が闘争ではなかったです。残念。私はナチスの歴史について大学で勉強したことがあるのですが、そこで学んだのはヒトラーは最初から独裁者ではなかったということ。彼の中で反ユダヤ主義がずっとあったには事実ですが、それを表だって主張しはじめたのはナチスが主権を握りはじめてからです。理由は色々考えられますが、ユダヤ人はかなりの人数がいますから大々的な反ユダヤ主義では反感を買いますし、こんな短期間で一大政党にはなれなかったはずです。実はユダヤ人にもナチス支持者がたくさんいて、ユダヤ人迫害がおきたきとは多くのユダヤ人にとって青天の霹靂だったわけです。だからこそ逃げ遅れたユダヤ人がたくさんいて被害が増えたわけで。この本はそこらへんのことが全く描かれておらず、ヒトラー=悪という分かりやすい単純な構図になっていて思想がかなり偏っているように思います。個人的にヒトラーは悪人だと思いますが、そこには沢山の戦略があったわけで、ヒトラーをただの狂人として描くのは当時の色々な本質から外れていると思います。

  • 80

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    まんがで書かれているので、30分程度で読めます。ドイツでは現在も出版が制限されている問題作です。最初に思ったのは、歴史は繰り返すんだなということ。ヒットラーが国民の圧倒的支持を得て、第一次世界大戦の賠償金のため疲弊していたドイツでトップまで上り詰めたことが、今のオバマ次期大統領と少し重なりました。オバマ次期大統領は、ユダヤ人迫害などとは言っていませんが、巧みな演説で国民に光を示したという点ではヒットラーと同じだなと思いました。人間は不安定な世の中のなると国民に光となる道を示してくれる指導者を求めるんだなと思いました。日本も、今強力な指導者を必要としています。そして、その指導者に光を示してもらいたいのです。日本人は大丈夫。こうすれば絶対に誇りを取り戻せることができると言われたら・・・。小泉元首相の自民党圧勝の時のように、第2のヒットラーが生まれても不思議ではないなと感じました。もちろん今のような定額給付金などでは、光りにもなんにもなっていませんが・・・。民主党に期待しています。

  • 40

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    わが闘争の漫画版だと思って購入したので本当にがっかり。これはわが闘争の漫画版ではありませんでした。。。特に気になった点は,著者のヒトラーを悪人として描こうという意図が見え見えな点です。ヒトラーが実際に悪人だったとしても,漫画の中で著者であるヒトラーに向かって「悪魔」という表現を用いるのは,いくらなんでも原作をゆがめすぎというものでしょう。また,「生存圏」のように,わが闘争の中で出てくる重要な概念が抜け落ちていることも問題です。さらにヒトラーのわが闘争に出てこない,第二次世界大戦とヒトラーの自殺まで漫画の中で描かれます。。。。。まとめると,重要な点が欠落している上,勝手な解釈・変更が盛りだくさんに加えられていると考えています。繰り返しになりますが,これはわが闘争の漫画版ではありません。いわば,ヒトラーの生涯をモチーフにした,歴史漫画ですから,わが闘争に興味がある方は,これ以外を読まれることをお勧めします。ただし,歴史漫画としてはなかなかグッドですので,星2にします。

  • 40

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    はじめに言うと(映画 ヒットラー 第1部:我が闘争 2003年 )を漫画にしたものです。※もちろんヒトラーの作品ではなくヒトラーを題材にした作品我が闘争をはじめ、ヒトラー関連の書籍をかなり読んでいますが、この漫画については多少注意が必要です。それはみなさんが述べているように、これはヒトラーの「我が闘争」という本を漫画にしたわけではありません。ヒトラーの一生を描いた映画を漫画にしただけのものです。そして、問題なのは「我が闘争」はヒトラーの思想を研究するべきなのに、映画ではヒトラーがいかに生きたかを描いているため内容が全く違っているということです。つまり、ヒトラーを知るためには良本ですが、「我が闘争」と称するのは間違いです。おそらく漫画の作者が読むのが面倒だったから映画で済ませてこうなったか。あるいは、漫画化が不可能だからこれで妥協したか。そういう産物です。この本から得るべきことは、我々はヒトラーを全否定できないということではないでしょうかね。

  • 80

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    断っておくが、ヒトラー著による原書は読んでない。従って、本書と原書との間でどの程度乖離があるか等は、知る術が無い。本書を手にした理由は、先頃金融系アルファブロガーの金融日記氏が、一連の「まんがで読破」シリーズを推奨する記事を出していたからだ。「わが闘争」は前々から読まなければいけないとは思っていたが、なかなか勤め人で家族のある人間としては、落ち着いてそのような本を読む時間の確保もままならない。そこで、とっかかりとして本書のようなシリーズの価値があるのだろう。失われた10年がそろそろ失われた20年となりつつある日本。社会経済が閉塞しているのは事実だろう。かような状況で注意しないといけないのは、ヒトラーのような独裁者の出現を許さないことだ。ネットの世の中が、ウエッブの世の中になり、さらにSNSの世の中となってきた今、むしろそのような人間の顔をした悪魔の出現の可能性が高まっている気がして仕方が無い。ぜひ、多くの人が本書を手に取ることを希望したい。

  • 100

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    ヒムラーによるヒトラーの口述筆記「我が闘争」のまんが版解説本みたようなもの。唯一、ヒトラーの目つきが映像のそれより全ての-野望と恐怖-を物語っている。活字版ではとても読む気にはならないような難解な本でさえ、このシリーズを読むだけで、コンパクトでピンポイントに内容が把握できる。それは老若男女に限らないだろう。さて、全体的には実に荒唐無稽な思想なのだが、前半のボヘミヤのへっぽこ絵描きヒトラーが孤児だった事、失業しウィーンのドヤでユダヤ人を憎むようになった事、ナチ党結成の経緯やヒムラー等との出会い、国防軍と突撃隊の戦い、投獄軟禁そして弁舌の才能の優秀さ、カリスマ性・運の強さが特に印象に残る。流し読みなら10分で出来るし、万人に見て欲しい逸品であると個人的には思う。この本を読んで「歴史は繰り返す」と言う教訓を今一度思い出したい。今日本の国は病んでいる。グローバリズムも程々にしないとならない。でないとナショナリズムの抬頭を見るだろう。

  • 40

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     初期カスタマーレビューの好評価に惹かれて読んでみたのだが、予想通りヒトラーのあの有名な著書のコミカライズでは勿論無く、彼の生涯(半生?)を描いた伝記漫画であった。 ところがその描かれているヒトラーの人生も、彼の政権獲得以降はエピローグで数頁のみしか触れられていない。本当はそれ以降のヒトラーの人生が興味深いのだが、、、。 ヒトラー側近で登場するのもレームとヘスのみで、ゲッペルス、ゲーリング、ヒムラーといった興味深いキャラクターが一切出て来ない。エヴァ・ブラウン、ムッソリーニも登場しないヒトラー伝記はやはり知りきれトンボと謗られても仕方あるまい。又、政権に就くまでの部分もミュンヘン一揆の描写がイヤに長く、聊か退屈でさえあった。 作画や構成はこのシリーズの恒例で迫力あるもので、前半かなり期待させる出来だっただけに、結末のお粗末さにガッカリした。 ヒトラー伝記漫画としては、やはり水木しげるの『ヒットラー』が絶品でしょうな。

  • 80

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    ヒトラーが好きだとか支持するという人は流石に今の世の中では少ないでしょうが、なぜ当時のドイツ国民が世界を恐怖に巻き込むことになる人物に熱狂したかについて不思議に思ったことがある人は大勢いるのではないかと思います。しかし、その好奇心を満たすためだけにわざわざ時間をかけて分量のある活字版の「わが闘争」を読むのは結構大変です。また、前提知識のある人を除いて現代人には活字だけでは当時の雰囲気はなかなかわかりづらい。本書は、そういう人にはちょうどいいかもしれません。なにしろマンガなので短時間で簡単に読めます。思想的な部分の詳細を知るには十分ではないものの、なぜ当時の人々がヒトラーに熱狂したのかという雰囲気や時代背景は、絵付きの漫画という形だからこそわかりやすいという面があるように思います。ヒトラー入門及びその当時のドイツを知る第一歩として割り切って読むには良いのではないでしょうか。